百十六話 マウント取り合い?

VRゲームに興じてる摩耶のVRグラスを取ってしまった私…。


いきなりVRグラスを取られた摩耶は、現実世界に適合できなくなってしまう…。


目は白黒させて、背中が海老反りになり、身体がピクピク痙攣してしまうのであった…。


流石にまずいと思い、摩耶の身体を擦ってあげる私…。


現実世界の刺激を身体中に、優しく伝えてあげるのがいいと、何かに書いてあったからだ…。


そのおかげ?もあって、次第に摩耶の目に焦点があってきたのであった…。




摩耶は、私を翼さんだと思い、甘えてきた…。


摩耶は私の胸のミルク(翼さんのだと思い込んで)を飲もうとしている…。


翼さんのたわわな胸を想定して、触ろうとしている摩耶…。


摩耶の手は、私のちっぱいを触ることもできず、虚空を掴んでいる…。


摩耶の頭の上には、?マークがいっぱい並んでいて…。


こいつ、翼さんじゃないぞ?という現実を、摩耶は認識し始めたのである…。




現実世界に意識が戻ってきた摩耶…。


摩耶は悲鳴をあげ、私から離れるのであった。


猫がびっくりしたように、ピョーンと跳ね上がり逃げる…!


摩耶は壁際まで逃げて、ブルブル震えている…。


そこまで、怯えて逃げなくても…。




摩耶はどうやら、前後不覚になっている間に、私がいやらしいことをしたと思っているらしい…。


摩耶は確かにボーイッシュで、華奢な身体でかわいいかもしれないけれど…。


私は大人な女性が大好きなのだ…!


摩耶みたいな年下のお子ちゃまは、失礼だけどお呼びではないのだ!!


私は翼さんが大好きなのだ…!!!


「絶対にそれはない…!私は翼さんが好きだからっ!!」


私は声高に、叫んでしまうのであった…。




摩耶は、かなり怪訝な顔をしている…。


「翼さんは、ちょっとかわいい子いると、この店で働かせちゃうから勘違いしない方がいいっすよ」


ちょっとかわいい…?それって私のこと…?


ちょっとどころじゃないよね?私は神も嫉妬するほどの美貌を持った堕天使なのだからっ!


それに、翼さんのお眼鏡に叶ったってことだよねっ!


「翼さんのこと好きになっていいのは、ボクだけっすよ…!!」


今度は摩耶が声高に叫んだ…!


なん…だと…!?確かに摩耶は翼さんのことを好きなのかなと思ったけど…?


どうしたら、そんなに自信が持てるんだ…?


「翼さんは、ボクの姉であり恋人であり、母親でもある女性なんだからっ!」


摩耶はまた叫んだ。結構うるさいぞ、キミ…。


だから、翼さんの事、ママと勘違いしていたのか、さっき…。


かなりドン引きしている私であった…。

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そのさき@小説
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