四百二十二話 スライム

『デモンズファンタジア』

それは勇者軍と魔王軍の戦い…。

魔王軍の熾烈な戦いに手を焼いた王国は。

異世界より勇者たちを召喚した…。

それでも魔王軍をなかなか倒せず…。

魔王軍の四天王…。そして…。

魔王は強烈に強かったのである…。

そのとき光の勇者が召喚され…。

四天王を封印し魔王を斃したのである。

こうして王国には平和が訪れた…。

かに思えたが…。

魔王軍の残党と魔王の子が…。

また王国に脅威をもたらしたのである。

王は光の勇者を探し召喚するように…。

宮中魔術師たちに命令した…。

果たして勇者プレイヤーは召喚に応じ…。

四天王と魔王の子を斃せるのだろうか?

しかし、此度召喚された勇者は…。

かなり変わった勇者だったのである…。

『デモンズファンタジア』という。

VRゲームをやっている私たち…。

軽くキャラメイクをした私…。

『デモンズファンタジア』は…。

現実の自分の姿を投影できるのだ。

超絶美少女の私は…。

現実世界でも綺麗すぎるので…。

現実のままの姿で…。

ゲームをやることにした…。

お胸がちっぱいすぎるので…。

ちょっと大きくしたのは内緒…。

種族はヒューマン…。

ジョブは召喚士にした…。

召喚士はモンスターを仲間にでき…。

召喚できるらしい…。

モンスターに戦ってもらって…。

楽できそうなので選んだのだ…。

藍さんは種族はエルフで…。

ジョブは戦士系の弓士であった。

キャラメイクが終わったので…。

『デモンズファンタジア』の世界に。

降り立った私…。

中世ヨーロッパの城下町みたいな…。

世界に出現した…。

私は自分の格好を見てみると…。

下着だけの姿になっていて…。

大変恥ずかしいので…。

すぐに装備屋さんに行くことにした。

装備は魔術士が着るような …。

ローブを買った…。

これで、下着みたいな格好は…。

隠せるようになったのである…。

あと木の杖を買ったのだ…。

藍さんはビキニアーマーと…。

弓と短剣を買ったようだ…。

ビキニアーマーは下着より…。

布面積が少なくて…。

目のやりどころに困るのだった。

装備を整えた私たちが…。

次に向かったのは…。

王女がいるという…。

お城であった…。

お城はとても大きくて…。

絢爛豪華であった…。

王女と謁見するはずだったのだが。

先にレベルカンストしてる…。

光の勇者たちが…。

王女と謁見してるという…。

王女の間を護衛してる…。

衛兵さんに聞いたのだった。

なんと光の勇者は…。

私が前バイトしていた…。

喫茶店の店長と…。

そこで働いている…。

翼さんという女性だった。

翼さんは私の初恋の人…。

どう見ても本人たちなので…。

私は狼狽してしまうのだった。

どうしようかな?と…。

思っていたら…。

衛兵の人が…。

私がレベル0なので…。

王女とは謁見できないという。

致し方ないので…。

私と藍さんは…。

王女の間を後にするのであった。

お城から出てくると…。

藍さんは何故か嬉しそうな顔。

どうしたの?と聞いたら…。

じゃーん!と何かを見せてきた。

お城の宝箱から…。

お金と回復薬を盗んできたらしい。

え!?そんなことしていいの!?

と聞いたのだけれど…。

RPGではよくあることだし!

と悪びれてないご様子…。

エルフの種族は…。

スカウト系のスキルがあって。

宝箱の場所がわかるし…。

宝箱も開けられるらしい…。

すごい便利なスキルだなぁ。

私は感心してしまう…。

お金は数えてみると…。

数千Gあった…。

回復薬も数個ある…。

さすが藍さん…。

やることが早い…。

次はギルドに行ってみるか。

そう思って行ってみたのだが。

ものすごい混んでいて…。

それにレベル0の私では…。

受けれるクエストもない…。

私はがっかりしてしまう…。

私のステータスは…。

こんな感じである…。

レベル0 召喚士ノア

HP17

MP16

攻撃力 3

防御力 2

魔力 4

素早さ 2

器用さ 2

運 5

契約モンスター 0

レベル0だし…。

我ながら情けない…。

しょうがないので…。

私と藍さんは…。

街の外に出て…。

初めての狩りを…。

することにしたのである。

街の外に出ると…。

そこは広大な草原で…。

爽やかな風が吹いている。

なんか気持ちいい…。

私は深呼吸をした…。

藍さんも背伸びして…。

気持ちよさそうである。

よく見ると…。

半透明の水色をした…。

半液体の謎の生き物が…。

辺りをぴょこぴょこ…。

跳ねて移動している…。

なんだあれは…?

「あっし知ってるし!」

藍さんが胸を張って言った。

大きなお胸がぶるんと揺れる。

私は目を逸らせないでいた。

あれはスライムっていうっしょ!

藍さんがそう教えてくれた…。

あれがスライムなのか…。

RPGの序盤の敵キャラだ…。

スライムなら私でも…。

倒せるかな…?

私はスライムのそばまで…。

行ってスライムを杖で…。

つんつんしてみた…。

スライムの中に…。

ちょっと杖が入っていく。

でもスライムは…。

プルプルしているだけで。

効果はないようだった…。

ノアの攻撃…!

スライムには…。

効果がなかった…!

ご丁寧にメッセージまで。

出るのであった…。

スライムはいつのまにか…。

何体も集まってきて…。

私の足元が…。

スライムまみれになってしまう。

私の脚はにゅるにゅるに…。

なってしまって転けてしまった。

ローブの中まで…。

スライムまみれになって…。

私の脚はにゅるにゅるまみれに。

ノアは転けてしまった…!

スライムからは逃げられない!

そんなメッセージが出る…。

えええ、どうしよう!?

藍さん助けてー…!

私は木の影で…。

スライムと戦っていて…。

藍さんは離れた場所にいる…。

なので藍さんは気づかない…。

私、このまま…。

スライムに食べられてしまうの?

そんなの嫌だー…!

絶望する私なのであった…。

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そのさき@小説
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