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性的対象、恋愛対象はいつからいつまで?

思っているよりも子ども

自分が性的な目に晒された自覚はなく、当時は「男は狼」なんていう実感もなかった。「だから、性的なことは知っているけど、自分が男性の性欲の対象になるんだってことは実感として理解してなかった」

私も似たような考えだったことを思い出す。

高校生の時、クラスに付き合っていた彼氏はいたけれど、不特定多数の人に性的対象に思われる立場だなんて思っていなかった。

その状態はなんと、20歳過ぎまで続いていて…、どんだけ世間知らずだったんだろう…と今では思う。

まず、私は体形が幼かった。胸もAAサイズでやせ形で、しかも童顔だから大学生の時に中学生に間違えられ、就職しても小学生に間違えられたくらい(笑)

水着も薄着も平気

大学生になったばかりの18歳。
ゼミの旅行で海に行った。他の女の子は体形を見られるのが嫌だったのか、一人も水着にならず泳ぎもせず。なんでだろうと不思議だった。
私だけが男子に交じって普通の水着で海を堪能した。恥ずかしいという概念もなかった!

更にペンションではキャミソールに短パンでくつろいでいたら、ふと気づくと周りには男子ばかりが集まっていた。
その頃は全く気にしてなったけれど、かなり後になってその時撮った写真を見たら
「ああ、みんな『見に』来てたんだな」と気付いた。
足も脇も胸元もかなりあらわだった。
大人になって見返して、初めて羞恥心を覚えた。
救いだったのは、そのゼミの男子たちがひどい考えを持たず、ただ「見る」だけで満足してくれたことかも。

バイト先でも、大人の男性が「今日、飲みに行かない?」「送っていくよ」と声をかけてくれる。
でも私は口説かれてるなんて思いもせず、「彼氏が迎えに来てくれるのでいいです」とはきはきと答えた。
「大人」が学生の子どもの私を性的対象に思っているとは全く思わず。

大人が私に?

そして22歳で就職したての時も。
その夏、30代の先輩に告白された。

その男性は、同じチームのリーダーで、私とはコンビで仕事をしている仲間だった。チームの中には同い年の女子もいて、学生気分の抜けない私たちを周りの大人たちは「子どもだから仕方ないな」って感じで、かなり至らないところも許されていたようだ。(後になって思う)

ある日、別のチームの20代後半の男性と、仲の良い女子も交え数人で会話をしていたら…

退社後にリーダーに呼び出された。
「ああやって人前で男性と話をするのは私は非常に不快だ」「そんなことを言える立場ではないとわかっているが言わないと気が済まなかった」
みたいな話をされた。

仲の良い女子とともに。

そのリーダーは既婚だった。
だから、二人きりで話すことを避けてくれたんだと思う。
告白して付き合いたいと思ったわけではなく、本当に気持ちを伝えたかっただけだったみたい。
けど、私は ↑ みたいな話をされても意味が分からず、騒いだことを説教されたのかなとしか理解していなくて。

一緒にいた仲の良い女子に
「あれは告白だったよ」と解説され驚いた。話半分しか理解してなかった!

まさか。30代の大人の男性が。結婚もして子どももいる大人が。
私のような「子ども」を恋愛対象に思うことなんてあるわけない!
ビックリした。

性的対象になるということの怖さ

自分ではいつまでも子どもだと思っていたのに、大人からいつの間にか同じ土俵にあげられていることに気付いたって感じ。

恋愛や性的対象の。

それでも、ひどい目に合わずに生きてこれたのは「運が良かった」としか言いようがない。

大学生の時、ナンパされて知らない男性の部屋に行ったこともあった(友人と一緒)けど、無傷で帰ってこれていたのはホント「運が良かった」だけ。

「男はオオカミ」と言ってもわからないモノはわからない。

別に性的対象にされたい訳ではなくとも、何かしらの興味や刺激に惹かれてしまい行動してしまうことは、私の過去の経験でもわかる。無防備に。

20歳過ぎていてもそんな状態だった。16歳なら、もしくはそれよりも幼ければなおさら。

だから、弱い立場の側がいくら気を付けようとしても無理なのかもしれない。
結局、悪いのは「わかってやっている大人」「理性や品性のない大人」なのだ。

痴漢に気を付けましょう!
ではなく、
「痴漢をするな」「高校生に性的感情を持つな」「お前のことを誰かが見てる」「犯罪は絶対バレる」
を大人が毎日、毎朝、唱えるべきだ。

何なら、ポスターにして町中に貼って、CMでも流せばいい。

あの頃の私、今の私

アラカンになった今。

私はもう不特定多数の人に性的対象と見られなくなった。
それはとても楽ちんなことだ。
そしてかなり気を抜いている。
マスクをしているのを良いことにファンデーションもつけないしリップも塗らない。

とはいえ、相手がいるので何もかも捨ててしまえるわけでもない。
会う時には一応、メイクをして身なりを整えてデートに行く。
相手にとっては、いまだに私は性的対象なのだ。

あの頃の私は、アラカンになっても恋愛をしている私を想像していただろうか?

う~ん、覚えてないな。
アラカンになった自分すら想像できていなかったかもしれない。

中身はあまり変わってないのだけれど。

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