今年はPomellato。4年に一度ハイジュエリーを買う理由
「ハイジュエリーを贈られる / ハイジュエリーを自分で買う」。この2タイプにざっくりと分けるなら、私は明らかに後者だ。ハイジュエリーは原則、自分が欲しいものを自分のお金で買う。そんなスタンスで生きてきた。そもそも、贈られたことはほとんどない。
付き合った相手から「誕生日 or クリスマスに何が欲しい?」と聞かれたとき「ペアリングが欲しい」と答えたからプレゼントされたり、結婚に際し「婚約指輪と結婚指輪はBOUCHERONがいいなあ。週末さ、銀座のBOUCHERONブティック行こうよ。予約しとくっ」と自分主導で進めたりする感じ。こういうジャイアン的な態度が時々出るんだよなあ。他は、学生時代のバイト先で自分を指名してくれていた太いお客様から一度、ネックレスをいただいたくらい。
みんなには感謝している。でも、それぞれ、それなりに高価なものではないか。特に婚約指輪なんて7桁近くもした。買ってくれたそれが、離婚して不要になったときに愕然とした。彼が身につけるものでもないのに、こんな高額な支払いをしてくれていたんだ。とても申し訳ないなあ、と。そのとき、ハイジュエリーはもう二度と、誰かに買ってもらうまいと決めた。欲しいものを自分で買うのだ。
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2016年に離婚して新しい仕事を始めてから、これからはひとりで強く逞しく生きていこうと決めて、お守り的なハイジュエリー、特に仕事中常に目に入るリングが欲しいと思い、BOUCHERONでキャトル ホワイト リング ラージを買った。
(BOUCHERONのキャトル リング ラージは、2009年に楽天で働き始めた頃、当時の事業長が身につけていた。彼の指を見つめれば見つめるほど、いや、そんなに度々見つめてないけど、粋なデザインだなあと感じたし、おしゃれ感が漂っていたこともあり、なんとも気が早すぎるけれど、当時から婚約・結婚指輪はBOUCHERONにしようと決めていた)
選んだのは、創造力を宿らせるというジンクスのある人差し指にしっくりくる、幅広めなキャトル ラージ。出かけるときは必ず身につけていたそれは、自分を守ってくれるものだと信じていたから、4年間いろいろなことがあったけれど、無事に生き抜くことができた。
2020年。BOUCHERONのリングと共に過ごして4年経ち、また新しい仕事と巡り合った。4年、というのはひとつの区切りなのかもしれない。2016年の4年前というと2012年。若気の至りで会社を辞めて、フリーランスになった年。
そう思うと、4年に一度、自分は大きく変化するのかもしれない。そう解釈して4年に一度、特別なジュエリーを買おうと、年明けから計画していた。
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今回選んだのはPomellatoのブレラ。大好きなBOUCHERONのリングをまた選んでも良かったのだけど、いろいろとリサーチする中で、ブランドが掲げるコンセプト「女性が自分のために買うジュエリー」に共感し、今年はPomellatoで買おうという気分になった。
BOUCHERONというブランドだとキャトルが、ブランドの個性を象徴するように、Pomellatoだとブレラがアイコニックなデザイン。だからまずはブレラを選択。
(写真は接客を担当してくれた、ポメラート伊勢丹新宿ブティックKさんが送ってくださったもの。ファンティーナ リングで、これも気になっている)
決して安い買い物ではない。だから買うときは「10回身につけたら--円、1年間毎日身につけたとしたら--円」と冷静に日割計算して、「十分元が取れる!」と思う程度に、高価なものを買うのだと理解している。
贅沢品かもしれない。でも、自分のそばにいてくれて、あらゆるときに見守ってくれるリングは、少なくとも私には欠かせない。
4年後も欲しいハイジュエリーを買える自分であるように、日々努力していくのだ——。しんどいことの方が多いこの世で沈むことなく、なんとか漂い続けて生き抜くための活力を与えてくれる存在でもある。
次は2024年。38歳になる年。私はどう生きているんだろう。どんな仕事をしているんだろう。そして、その年はどんなハイジュエリーを買うんだろうか。まったく予想ができないけれど、楽しみにしていたいと思う。
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