データサイエンティストというお仕事
データサイエンティストの その です。よろしくお願いします。
例えば、プロジェクトで一緒に仕事をする事になった人に、こう挨拶したとしても相手は一つも一緒に作業するイメージは湧かないだろう。
普段働いている環境から離れて、何かプロジェクトをする機会などがあると、いつもの環境で「あたりまえ」の事は一般ではそうでもない事をよく感じる。
だから、ちゃんと説明をしてお互いに理解する必要がある。
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挨拶をする程度の場面では良い。僕もよく、自分の仕事をこう説明してる。
「データ分析のコンサルタントです。例えば、百貨店で売ってる化粧品ブランドの購入履歴を分析して、長く買ってくれるお客様がどういう人か見つけたりします。あとは、それを販売現場に落とすための判断を手助けしたりします。他にも色々あるけど。」
あるいは、小学2年生の息子に仕事を聞かれると、こう答えてる。
「パパは、数字を見て、困ってる人の相談に乗るお仕事をしてる。一緒に考えて、困ってる事がなくなるように助けてるよ」
その後に、息子に「そんな仕事楽しいの?俺はユーチューバーになりたい!」と返って来るのはご愛嬌だが。
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一緒に仕事をするとなると、もう少しちゃんとした説明が必要だ。つい、一般に出回る「データサイエンティスト」のイメージに任せてしまうと、流行りもあって、「よく分からないけど、すごい人」くらいの認識で、難しくて高度な事しか相談しちゃダメ(ここは、僕が外部委託のコンサルタントで費用が掛かっているという立場なのも作用している。)だと思われがちだ。
実際のところ、「データサイエンティスト」は、「エンジニアとコンサルタントのスキルを”浅く”持った、定量分析の専門職」ではないかと思ってる。
あくまで、個人的な見解で自分の働いてる環境にも色濃く影響されている見方ではあるが。
世の中には「データサイエンティスト協会」という団体があって、そこで有識者が定義したスキルセットも、データサイエンスと、エンジニアリングと、ビジネスコンサルの三分野で定義されている。
個人的には、プロジェクトマネジメントスキルがビジネスとエンジニアリングのどちらかに含まれるよりは外出ししても良いんじゃないかなど思うが重要では無いので一旦置いておく。
なので、上で書いた自分の理解もあながち外してない気がする。
今は、データ分析(活用)の世界の職種は「機械学習エンジニア」や「データアナリスト」など少し細分化してきた。
特に、「機械学習エンジニア」はGAFAを中心とした基盤となる技術の提供で職域が明確になってきた事もあって確立した職種となってきている様に見える。
つまり、「データサイエンティスト」という職種の定義は広いのだ。
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例えば、有名なデータサイエンティストで見てみれば、かなり個人的な趣味が入るが、例えばTwitterでも有名なTJOさんこと尾崎隆さんや、大阪ガスでデータ分析チームを率いていた河本薫さん(現在は滋賀大学の教授)、あるいはアクセンチュア社の工藤卓哉さん、さらに最近はnoteのグロース戦略顧問に就任して、本職はメルペイのデータアナリストを務める樫田光さんなど様々な人がいる。海外には、さらに著名なデータサイエンティストは多いが、日本にいてもよく名前を聞く存在としては米大統領選で「オバマの勝利」を完璧に予測し、世界を騒然とさせ、『シグナル&ノイズ』の著者でもある ネイト・シルバー氏などもいる。
ついでに、悪名で言えばトランプ大統領の当選にかんだとされているケンブリッジ・アナリティカ社の様な例もある。
ここにあげた方々は、若干「データアナリスト」という役職の人が多いが、3つのスキル領域でおのおのに強みが異なる。もちろん、全てを高いレベルでスキルをお持ちとは思うが。
ひるがえって、自分のデータサイエンティストとしてのスキル開発は、ビジネススキルを別な職種で学び、IT系の会社を転々としていたこともありエンジニアスキルに馴染みがあり、理系とはいえ大卒の身では「サイエンスが出来る」とは言いづらい。この葛藤で、「データ分析のコンサルタント」とつい言ってしまう事が多くなる。
なんとなく、それぞれがそれぞれの足りない領域を気にしながら、バラバラな名前を使うようになってきたのでは無いかとも思う。
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おわり。
#毎日出す 20191018 DAY26