センスを貯める
#毎日出す 20190925
丁寧に解像度を上げて観察する経験を幾度もして自分の中にストックを増やすのが、センスを磨くということ。いわば、「センスを貯める」というのが正確なんじゃないか。
昨日は、デザインスクールでのワークショップ体験などを経て、初めて下記の記事で言うような「センスを後天的につける」ということに腹落ちした気がする。
※WEデザインスクール(http://wedesignschool.com/) 稲葉さんのnote
ワークショップの詳細は学校のノウハウだし言うことができないけど、昨日は「青色」を丁寧に観ると言う体験をした。
最初に思っていたのは、素直な水の色、明るい空の色、海や夜の様な濃くて深い色くらいの3, 4種類程度しか意識してなかった。
ワークショップをしてみると、自分の中にも13種類くらいは分けてみる事ができる。夏のさわやかな空の色、空の色と宇宙の色、海全体の色と浜辺でみる海の色、冷たい氷の色、たっぷりの水の色、格調高い青色など。話していると、引き出しが増えていく。
そして、印象を表現する言葉の精度にもブレがあるのに気づく。「空の色」は、人によって思い描く色が違う。夏のさわやかな空の色なら、もう少し印象は明らかになる。
併せて、今までの言葉を磨く作業が少しだけ役に立っていることにも気づいた。それゆえに、他の人との隔たりができる。
昔から文字や言葉での表現は好きで、色々と取り組んできた。言葉が持つ印象への感覚や、印象を表すための言葉のバリエーションはより丁寧に理解して説明できる。
人に伝えることは、なんと不自由なんだろう。
こうやって、伝える引き出しを3個から13個にして、そのうち人に間違いなく伝わる言葉とや伝え方を整えていく。「センスを磨く」ってことだろう。貯金を貯めるように「センスを貯める」事ができる。
そしていくつか、突き詰めていっても、人には伝えきれない感覚がある。でも、大事にしたい感覚もある。
例えば「たっぷりの水の色」は、みんな首を傾げながら聞いていた。でも自分としてはそう表現するしかない。ただの「水」でも、その他のいろいろな清涼なものでも無く、ただただ本来の水という存在がある感覚。その区別を、どうしても大事にしたい。
多分、これは自分の中のオリジナルの感覚だ。そうやって、自分を世界から色分けしていくのもまた「センスを磨く」事なのかもしれない。
そう思うと、まるで世界の迷路から自分を探し出す様に気持ちが良いことだ。
おわり。