
揚げパン原理主義者にあった
「揚げパン」と口に出すだけで、少しつばを飲み込まなきゃいけないくらいに好きだ。
だって「もう一度食べたい給食ランキング」でも、大抵は1位にランクインする、文句なしに人気のスーパーヒーローな食べ物だ。
ただ、日の当たる存在にも陰はある。好きな思いが強いあまり、自分の理想以外は認めないという熱狂的なファンだ。
僕が先日会った熱狂的ファンの彼は、「揚げパン」の定義に合わない揚げパンもどきを手厳しく糾弾していた。まるで、どこか砂漠の国で血みどろの戦いを繰り広げる原理主義者のような目をしていた。
僕の大好きな「きなこ揚げパン」も ”まがい物” 認定されて、忸怩たる思いだ。
彼いわく、揚げパンの定義は以下の3つ
1. コッペパンを揚げているもの
2. 砂糖をまぶしているもの(それ以外はまがい物)
3. 学校の給食で出ている(給食じゃなければ、ただの揚げたパンだ)
誇らしげに、彼は語っていた。
だけど、みんなで揚げパンの話をしている間に一つづつ明らかにされていったので「3番目とか後付けじゃね?」と心の中では思ってはいたけど。
とはいえ、あの原理主義者の眼で見られたら反論なんてできない。
反撃の機会は意外なところから来た。揚げパンの由来について調べていたら、給食に「揚げパン」が登場するのは昭和29年に大田区の嶺町小学校の調理師さんが開発していた。
熊本県出身の原理主義者は、「え、東京なのか」と寂しそうに呟いて下を向いた。どこがショックだったのかはわからないが、ずいぶんと寂しそうだった。
zoomじゃなかったら、肩を叩いて「まあ元気出せよ」って言ってやるくらい寛容な気分になった。そんな自分は心が狭いと言われても「きなこ揚げパン」への愛だからしかたがない。
そうしてひとしきり話したあと、 Nサロンの宿題でnoteを書かなきゃという話になる。せっかくなので、この話題で書いてもいいか聞いてみた。
彼は一言、
「(この話題)あげるよ」
と、まあそんなお話。
ちなみに、近年では給食から「揚げパン」は姿を消しているそう。
揚げて、甘さもあるので、
カロリーが非常に高く、
そのカロリーの高さゆえ、
現在の学校給食では、
揚げパンが献立に入る頻度が減ってきています。
(出典)https://kyushoku-kaden.net/age-pan/
おわり。
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