2024のライブ Tokyo Calling @渋谷
新宿、下北沢、渋谷と、東京の3つの街を股にかけたサーキットフェス、「Tokyo Calling」の3日目に眉村さんが出演するということで、渋谷に行ってきました。眉村さんはもちろんですが、様々なアーティストに出会えるのがサーキットフェスの魅力ですよね。今回見ることができたバンド(眉村さん以外)を、見た順に紹介していきます。
忘れらんねえよ
基本的に今回のテーマは、ガールズバンドや女性ボーカルバンドを中心に攻めて行こうと思いました。が、初っ端は「忘れらんねえよ」。眉村さんの前ということで、そのまま残って良いポジションを取りたいという意図もありました。
「忘れらんねえよ」のボーカル柴田隆浩さんは、「パンダ音楽祭」でアコギの弾き語りのライブを見たことがあります。バンド編成は初めてだったのですが、はっきり言って最高でした。入場規制の会場で、フロアも盛り上がり。途中で柴田さんがサーフを敢行し、ドリンクバーでビールををゲット、そのまま中央で立ち上がり一気をするという、まあ破天荒な瞬間がありました。ファンの人たちの上を泳いでくる柴田さんの右手が何かを求めているような気がして、思わず手を伸ばして握ってしまいました。眉村さんのライブでサーフは何度か運んでいるのですが、握手状態になってしまったのは初めてです。その後勿論しっかり支えましたよ。それから柴田さんを支えながら向こうを見ると、二階席で眉村さんが爆踊りしているのが見えました。
正直予習も足りないので知らない曲多かったです。ただ流石にコレは何度も聴いている「CからはじまるABC」(「橋本絵莉子×忘れらんねえよ」)を置いておきます。熱かったぁ。
眉村ちあき
会場そのまま(O-WEST)で眉村さんです。確認できたセトリです。
「Tokyo Calling」というイベント自体、圧倒的にバンド中心で、眉村さんみたいなソロシンガーは珍しいです。PCからトラックを流して歌うスタイルもあんまりいませんよね。その中で、あくまで自分のやり方で挑んでいく眉村さん、格好いいです。この日はテイラー・スウィフトを思わせるタイトでキラッキラの衣装で登場。アコギ、エレキをかき鳴らし、ステージを縦横無尽に駆け回り、さらには「顔ドン」でまさかのサーフも敢行。いつも通りの眉村さんでした。
今回最後までいろいろなバンドを見て、眉村さんの強みはまず曲の振り幅だと思いました。どのバンドの曲を聴いても、大きくまとめてしまうと「ああ、このバンドの曲ね」っていう感覚があるのですが、眉村さんの曲たちはジャンルも雰囲気も全部違って(根底に眉村さん独特のメロディやフレーズはあるものの)、全く飽きがこない。ひとつのステージでいろいろな風景を見せてくれるのが良いなあと。そしてこのタイプの女性ミュージシャンはほぼいないこと、眉村さんが唯一無二であることも強みだと思います。例えるなら本当にテイラー・スウィフトしかいないでしょう。
逆にこういうフェスでの弱点は音圧でしょうか。体の芯から揺さぶるようなサウンドを楽しみにしている若者たち(!)がいることも確かでしょう。やっぱり一度、バンド編成でのフェス参加も見てみたいです。
今回の締めの一曲は歌唱力に振り切った「悪役」。久しぶりに聴きましたが、喉の手術も終え、最高の歌声でした。本当に、早く、Mステや紅白に出てほしいなあ。
なきごと
眉村さん終了後、予定では「ポップしなないで」を見ようと思っていました。会場はちょっと離れたスターラウンジ。蒸し暑さの中歩いて到着すると、まさかの入場規制。ポしなには会場が小さすぎるんだよ。
また歩いて戻ってduoに潜り込みます。「Czecho No Republic」のラスト曲には間に合いましたが、コメントするには失礼なくらいしか見られませんでした。ゴメンなさい。
そのまま会場に残って「なきごと」です。セトリはたぶんコチラ。
事前に予習でYouTubeで何曲か聴いた時にはいい感じだったのですが、ライブではなんかハマれませんでした。「なきごと」さんが悪いのではないのですよー! 個人的に合わなかったというだけです。音源ではもう少し柔らかい感じだと思っていました。でもライブではかなりギンギンだったんですよね。スピーカー前だったからかな。うーん。
「メトロポリタン」のMV置いておくので聴いてください。
ヨナツメ
続いてO-nestで「ヨナツメ」。昔ここで諭吉佳作/menの尖ったライブ見たなあなんて思い出しながら待っていました。ところがスタート時間になってもフロアは結構ガラガラ。こうなると「演者さんが大丈夫かなあ」と心配になってしまうのは、地下アイドルでよく聞く観客3人の前でパフォーマンスしたとかいうエピソードのせい。「ヨナツメ」は大阪のバンドらしく、固定ファンが東京には少ないのかあ。でも始まるとどんどん人数が増えて、最終的には盛り上がりました。セトリはコチラ。
まずボーカルの萩月美樹さんが可愛くて性格がすごく良さそう(どんな感想?)。でもそう感じさせるのってパフォーマーとしては大事だよね。曲もわかりやすく、男性ボーカルと絡むところも格好いい。結果、すごく満足できる時間を過ごせました。
「青い翠」のリリック・ビデオをどぞ。
インナージャーニー
次はO-crest。ここでは昔アマイワナさんとかそれこそポしな見ました。「インナージャーニー」のリハ中に事件発生。ボーカルのカモシタサラさんがギターを壊してしまうというハプニング。明らかに動揺するメンバー。どうなることやらと見守っていると、次に出演する「愛はズボーン」から急遽ギターを借用してなんとか間に合わせた模様。崎山蒼志くんのギターの弦が切れてカネコアヤノさんから借りたなんてエピソードは聞いたことがあるけど、ギター壊れるのは珍しい・・・。
「インナージャーニー」、とても良かった。まずメンバー3人のバランスが良い。クールなイケメンのギター、休日課長みたいな陽気なベース、古川琴音を彷彿とさせるボーカル、完璧な編成でしょ。曲もフォーク調だったり懐かしさを感じさせたりするんだけど、ライブではちょうど良いテンションで、自然と盛り上がれました。
ラストの「会いにいけ!」もいいんだけど、「グッバイ来世でまた会おう」を紹介しておきます。
チョーキューメイ
個人的にずっと見たくて、やっと叶った「チョーキューメイ」。再びduoでした。端の方にスタンバっていたら、「詰めてください」のアナウンスでいつの間にか最前列へ。ラッキーでした。
この日は新メンバー、ベースのおすずのお披露目ライブでもありました。セトリはコチラ。
「チョーキューメイ」のいいところは、その独自性でしょうか。他のバンドがやってない音楽を作っている、演奏していますよね。ギターボーカル麗さんはヴァイオリンも担当していて、この日のステージでもインパクトのある演奏をしていました。楽曲も他バンドのようにガンガンいくのではなく、メロディアスで異国情緒もあり、聴かせるものが多いですよね。会場のファンも、拳を上げるのではなく、しっかりと耳を傾けていたのが印象的でした。そして、「貴方の恋人になりたい」というポップなキラーチューンがあるのも強みでしょう。大満足なステージでした。
たぶん今イチオシの「sister」を置いておきます。因みに個人的には「PRIDE」が好きです。
蛇足
「Tokyo. Calling」、存分に楽しみました。やついフェスと比べると、若者が多かったのが印象的でした。アイドルが少ないから、オタクが少ない→若者が多いになるのかな(個人の感想です)。自分は年寄りなので、かなり肩身が狭かったですり最年長に近かったと思います。
いくつかバンドを見ましたが、どのバンドも拳を上げるのがデフォルトみたいなのは違うかなあって思いました。なんか手をあげていれば盛り上がってるみたいなの。音楽は自由っていつも眉村さんが言っているように、画一的な盛り上がり方はいらないし、ましてやミュージシャンがそれを強要するのはどうなのかな、と。盛り上がる時は自然と手も上がるし、「チョーキューメイ」のようにじっくり曲にのめり込むパフォーマンスがあってもいいし。
あとさ、バンドの曲でもケチャやっても良くない? やれるタイミングあったけど誰もやらないんだよね。界隈が違うと文化も違うんだなあって実感した時間でした。