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デカパンを履いた神- 片山健の油彩

 今日はまだ暑かったけれど、朝の雲は秋。

武蔵野市立吉祥寺美術館で片山健の油彩画展。


片山健は、自分にとっては武蔵野の人、そしてデカパンをはいた神の人だ。「デカパンをはいた神」は片山氏自身が画集で言っていた言葉。長男が小さかったころ、お鉢が大きな我が子がデカパンをはいて大きな砕氷船みたいな頭に加速度つけてどんどんどんどん歩いていく…みたいなことを書いていた。

『どんどん どんどん』文研出版 1984

展覧会にも、全く同じではないけれど、神様いたいた。企画展示室内は撮影不可で写真は撮れなかったが、「来迎図」というシリーズで頭の大きな神さま3人組。こんな神さまたちがお迎えに来てくれたらいいなぁと眺めた。

片山健が描く世界は、夜なのに明るかったり夏の真昼なのに暗かったり、夢かうつつか境があいまいだし、子どもの顔もちょっと怖いんだけどなぜか引き込まれる。
「崖の上の女と王妃」という絵が一番好きだった。

ポスターより「夜の庭」スイカをサクッと

こぢんまりとした展覧会だけれど、100号くらいの大きな作品もあり、椅子に座ってゆっくり眺められる。光の加減で違って見えるものもあり、いい空間。

撮影可のロビーには絵本の原画もいくつか。
この絵も真夏の中天の、時が止まったような妙な薄暗さが感じられる。

「ぼくからみると」福音館書店 1983
「どんぐりかいぎ」福音館書店1995

そういえば、展示に「線をひく人」というちょっとシュールなシリーズがあったが、この絵本には、まさに線を引く動物たちがいっぱい。絵の雰囲気はずっと明るいけれど。

福音館書店 2022年
2010年こどものとも0.1.2


娘が小さかった時はこの絵本が大好きだった。
ままごとのふゆごもりごっこもしたな。

福音館書店 1991

井の頭公園ではまだツクツクボウシが鳴いていたけれど、下草では虫の音。
明日からは寒くなる予報。

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