コーチングに学ぶ「教える」と「指導する」の違い
今日は先日学んだ「コーチング」から、
もう一つ話をしようと思います。
導入のところでこんな話がありました。
「ティーチング」と「コーチング」の違い
皆さんお分かりになるでしょうか?
それぞれの単語を和英辞書で調べてみると、
ティーチング(teaching)
⇒教えること、教職、授業
コーチング(coaching)
⇒(スポーツや学習などの)指導
とあります。
日本語を正しく理解している方
(「教える」と「指導する」の違いがわかる方)は
ここでもう話は終わってしまいそうですが(笑)、
私と同じく「指導する」って
「教える」とどう違うの?!
と思った方に向けてもう少し話をします。
実は「ティーチング」と「コーチング」には、
様々な点で違いがあるのです。
まず「対象とする事柄」ですが、
「ティーチング」は
世の中に確立された知識・技術を対象
とするのに対し、
「コーチング」では
状況に応じて考えねばねらないことを対象
とします。
ティーチングはともかく、
コーチングの方はちょっと分かりづらいですね。
例えば子育てにおいて出てきそうな場面で言うと、
お箸の持ち方は「ティーチング」
学校に遅刻しないように
朝ご飯を食べ終わるにはどうすれば良いか?は
「コーチング」
となります。
お箸の持ち方というのは
決まった方法があります。
一方、学校に遅刻しないように
朝ご飯を食べ終わるにはどうすれば良いか?
というのは、その原因によって
様々な対策が考えられ、
決まった方法というものがないですよね。
例えばテレビを観ながらの食事で
なかなか進まないのであればテレビを消すとか、
ご飯の量が多すぎて時間が掛かるなら
少し減らすとか、
朝起きる時間が遅すぎて
食事に充てられる時間が短すぎるのであれば
もっと早く起きるようにするとか、
その時の状況によって対応方法が変わります。
そのような場面に「コーチング」は使用します。
そして、
ティーチングまたはコーチングを
受ける側に求めるものも、
「ティーチング」は
学習すること
であるのに対し、
「コーチング」は
考えること・気づくこと
を求めます。
先の例では、
ティーチングの場合は
正しい箸の持ち方を何度も練習し
身につけるということが求められるのに対し、
コーチングでは
まず学校に行く時間までに
朝ご飯が食べ終わらないという現状を把握し、
その原因を考え、
例えば「テレビを観ているからだ!」と
自ら気づく、
ということが求められます。
そしてその気づきから
解決方法を自分で考えて実践していく
という流れになります。
他にも
「ティーチング」と「コーチング」の違いを
まとめるとこのようになります。
「ティーチング」
・一般的な事柄を対象とする
・やり取りは一方向(教える側⇒教えられる側)
・知識の伝達
・知っている人から教わる
・主に指示や命令で行なう
「コーチング」
・個人的な事柄を対象とする
・やり取りは双方向(指導する側⇔指導される側)
・気づきを促す
・経験から学ぶ
・主に質問や確認で行なう
つまり、
「ティーチング」は
教える側から教わる側への知識の伝達で、
「コーチング」はあくまでも
指導される側へ気づきを促すということで、
指導する側は直接的な答えは与えないんです。
「コーチング」は、
目的の達成のために
本人がどうすれば良いのかを
自分で考えて行動するための手助けをする、
ということなんです。
先日の学びの席で
コーチングの演習をやってみましたが、
これが結構難しい!
会話の中でコーチングを受ける側が抱えている問題を
コーチングする側が解決しようとしてしまうし、
解決への道筋が見えたら
その方向へ誘導しようとしてしまうんです。
つい「教えたく」なってしまうんですね。
問題を解決するのは
あくまでもコーチングを受ける側で、
その方法を考えるのも受ける側自身なので、
コーチングする側が問題解決しようとしたり、
勝手に進むべきと考えた方向へ誘導したりするのは
ダメなんです。
あくまでもサポートに徹し
共感・傾聴をもって
コーチングできるようになるには、
プロセスを理解し実践をたくさん積むことが必要
だと感じました。
でもこれができるようになれば、
仕事はもちろん生活の色々な場面で
役に立ちそうです。
特に育児においては、
子育てコーチングの本も
たくさん出版されていますが、
子供が自分で考えて行動する力を身につけるのに
親がサポートする手段として
コーチングはすごく有効だと、
自ら学ぶことで改めて感じました。
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最後までお読みいただきありがとうございました☺️