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成猫をお迎えし、家に慣れるまでの記録

元野良猫の成猫が我が家に慣れるまでの、約1週間の記録です。
子猫を迎えるための情報はたくさんありますが、大人の猫となるとほとんど見つかりません。普段とどう違うのかわからないし、病院につれていくべきか何度も悩むことになりました。

成猫を迎えてすぐのかたや、これから成猫を迎えたいかたにとって、本記事が参考になれば幸いです。

基本情報

元野良猫のメス。お迎えして約2か月が経ちました。
およそ10ヶ月齢で保護され、保護主さんの元で暮らし、2歳で我が家へ。

保護主さんからの事前情報

  • ひとりで甘やかされたいタイプ

  • ツンツンツンデレ

  • 飢えが怖い

  • 留守番は平気

  • 手で水を飲む

  • 網戸を手で開ける

  • 爪切りは嫌い、ブラッシングは途中から嫌がる etc.

食事

保護先と同じドライフードを出したものの、匂いを嗅ぐだけでなかなか食べようとしません。初日はちゅーるをかけると食べてくれましたが、翌日からはちゅーるだけを舐めてフードは残すように…

安心できるケージの中に設置したり、いつでも食べられるよう置き餌にしたり、ふりかけおやつをかけたりもしました。しかし警戒しているのか、口を付けてもすぐに食べ止めて去ってしまいます。

お迎えして5日間は、1日量60gのところを、20~30gしか食べませんでした。それから徐々に食べ残しが減り、10日後からは約60gきちんと食べるようになりました。

食欲不振&元気がない、というのが受診の目安といわれますが、普段の様子を知らないのですから、ぶっちゃけ元気かどうかはわかりません。保護主さんからは、少しでも食べているなら大丈夫とアドバイスをいただきました。

トイレ

保護主さんにお願いし、いままで使っていたトイレの猫砂をわけてもらいました。保護先と同様に、システムトイレを用意しました。

粗相はなく、翌日から尿・便ともトイレでできていました。猫によってはストレスで下痢になってしまうこともあるそうですが、我が家では健康な便が続いています。

行動

引きこもり

知らない場所で、どうにか安全な場所に隠れたかったのでしょう。日中はずっと押し入れの奥やソファの下に引きこもっていました。人間が近づくと、低音ボイスで「う~う~」とうなります。威嚇やパンチはしてこなかったものの、とても警戒していたのだろうと思います。

2~3時間に一度くらい声かけをしつつ、できるだけそっとしておくよう心掛けました。食欲が出てきた5日目には、少しずつ押し入れから出てくるようになりました。警戒はしつつも、うなる頻度は減ってきます。

それからはケージが安全地帯だと気付いたようで、日中はケージの最上段で眠っていました。人間が掃除や筋トレを始めた時も、危険を察知してケージに逃げ込むようになりました。

夜鳴き

日中の引きこもりとは裏腹に、夜中に寝室をうろうろして激しく鳴く日が続きました。深夜2時頃に起こされ、人間は数日のあいだ寝不足になってしまいました。

はっきりとした原因はわかりませんが、保護主さんや同居していた猫たちを探していた、日中に活動しないせいで夜に目が覚めてしまう、などが理由かなと考えています。

夜はケージに入れる、寝る前に遊んであげる、同じ部屋で寝る、といったことを試しました。正直、なにが効果的だったのかはわかりません。しかし、夜鳴きも引きこもりと同様に、5日程度でおさまりました。

その後も2~3週間は何度か夜鳴きがありましたが、いまではすっかり落ち着いています。

襖こじ開け

網戸を手で開けることができるとは事前に聞いていましたが、なんと和室の襖をこじ開けてしまいました。怪力ねこです…

寝るときに寝室(和室)に入れないように襖を閉めたところ、爪をひっかけて自分で襖を開け、のっそりと進入してきました。そして前述の徘徊&夜鳴き攻撃です。

知らない場所に閉じ込められて、逃げ道を探していたのかもしれません。開けられる、通れる、と一度知ってしまうと、襖だけでなくドアからも出ていこうとしました。

和室には引きこもり場所の押し入れがありましたから、締め出すのはかわいそうだと思い、襖を常に開放して和室には自由に出入りできるようにしました。もう一方の襖には網戸ロックを取り付け、締め切りにしました。

数日間の攻防のあいだに襖の縁はぼろぼろになってしまいましたが、開放しておけば襖を引っ掻くことはなくなりました。ドアのほうは、人間が出入りするたびに脱出を阻止し続けたら、ドアが開いても出ようとしなくなりました。

寂しがり

保護主さんからは、基本的にはひとりで過ごし、まれに甘えてくる、と伺っていました。鳴くのはご飯がほしい時くらいで、留守番も平気、とのこと。

ところがどっこい。数時間の外出から帰ると、にゃー!にゃー!と猛烈な寂しいアピール。ツンデレどころか、声が枯れるんじゃないかと心配になるほど鳴きます。

ほかにも
人間が起きると「うゃにゃー!」
遊んでほしいと「にゃあー!」
人間が別の部屋に行くと「むーにゃー!」
特に用がなくても「うーにゅー!」

めっちゃ鳴くし、ずっと何か言ってくる…
当初は何か困っているのだろうかと気がかりでした。でもお互いに慣れてくると、単なる甘えたがりだとわかってきました。

このような想定外のできごとは多々ありました。ただ、猫を飼うと決めた時から覚悟していたので、なにごとも許容範囲内だと割りきることができました。

耳のハゲ

後ろ足で耳の周辺をぽりぽりと掻いたせいか、直径3cmくらいのハゲができていました。点状の出血もぽつんと見られました。

猫のハゲといえば白癬(皮膚糸状菌症)が思い浮かびます。もし白癬なら、抗真菌薬による治療が必要です。保護主さんに写真を送り、病院へ行くべきかどうか尋ねました。

結論としては、受診の必要はありませんでした。
ハゲが広がらない、出血がほとんどない、皮膚にフケやかさぶたがない、という状態なら様子見で問題ないようです。

最近になって、ようやくハゲていた部分にもうっすら毛が生えてきました。ストレスでかきかきしすぎてしまい、ハゲてしまったのかなと思います。

おわりに

猫は変化を嫌いますが、うちの猫は特に場所の変化が苦手です。先日、普段は出入りできない部屋に連れていってみると、へっぴり腰になって不安そうに鳴き、部屋の扉をガリガリ引っ掻きはじめました。見知った人間が一緒でも、知らない場所は嫌みたいです。

事前に情報を集めて準備していても、迎える猫にすべてが当てはまるわけではありません。発見や驚きもたくさんあります。そんな時は、きちんと向き合って受け入れてあげたいものです。

成猫は子猫と違って性格が変わりにくいため、飼育前から予想がしやすいといわれます。とはいえ、お迎えすると生活環境や同居人・同居猫が変化します。静かだった子が甘えんぼになったり、やんちゃだった子が世話焼きになったりすることもあるでしょう。

人間は都合よく期待するのではなく、どんな性格の猫でも受け入れるつもりでお迎えしなければなりません。日々のお世話や困った行動も、猫の愛らしさに苦にならないでしょう。

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