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Meta広告の“最適化”とは?成果を出すためのベストプラクティス
こんにちは。SONICJAMのアドプランナーの榎本です。
SNS広告のテッパンとも言える、Meta(Facebook/Instagram)広告。 今回は、コンバージョンや広告のクリックなど、定量的な目標を掲げてMeta広告を配信(予定)されている方に向けて、クリエイティブPDCAのベストプラクティスをお届けします。
そもそも広告の”最適化”ってなに?
広告の最適化とは、”広告の効果を最大化するために、技術や戦略を用いて広告を調整・改善するプロセス”を指します。
Web広告施策で成果を出すためには、この「最適化」が重要となります。
配信戦略を立てる
最適化の第一歩は「戦略設計」です。 戦略ナシでは定量的に効果測定を行えず、ロジカルな判断ができなくなってしまいます。
広告の配信目的を決める
注文数の増加(コンバージョン)、自社のサイトへの集客アップ(広告のクリック)など、配信目的を明らかにしたうえで、目標・KPIを定め、チーム全体で共通認識を持っておくことが重要です。
Metaの場合、入稿時に「目的」の設定が必要となります。何を選択するかで、どの指標をベースに自動最適化がなされるかが決まります。
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配信したいターゲットを整理する
広告でリーチしたいターゲットを言語化し、共通認識を持つことで、クリエイティブや広告の設定に一貫性を持たせることができます。
弊社ではAIも上手く活用しながら、以下のようにペルソナを策定し、ターゲット像を共有しています。
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クリエイティブを準備する
Meta広告の最適化を行ううえで、最も重要とされているのは「クリエイティブ」です。Meta広告では、静止画バナーと動画の大きく分けて2種類のクリエイティブを配信することができます。
入稿規定の詳細はこちら▼
https://www.facebook.com/business/ads-guide/update/image
Metaはクリエイティブで、ターゲティングを行う
莫大なユーザーデータを保有するMeta広告のターゲティング精度は非常に高いと言われています。
したがって、Metaでは、興味関心などの詳細なターゲティング設定は行わず、管理画面上はデモグラ・地域のみを設定し、あとはクリエイティブでターゲティングを行うことが推奨されています。
「クリエイティブでターゲティング」というのは、商材・サービスのターゲット像をもとに、テキストや、写真素材を明確に使い分けて制作したバナーを、Metaの自動ターゲティング機能に任せて配信を行うことを指しています。
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5つ以上のクリエイティブを制作する
Meta広告では、1つの広告セットに5~6つのクリエイティブが推奨されています。
とはいえ、複数クリエイティブの制作はコスト・リソースの側面から大変と感じるかもしれません。しかしデザインは1-2種類でも、下図のようにABテストを見据えて要素を一部変更して制作すれば、労力を最小限に制作することができます。
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実数値からクリエイティブを改善する
ABテストによるクリエイティブ改善PDCAは、Meta広告の最適化のカギとなります。
ここからは、CV目的の広告配信を行っていると仮定して、実際の配信数値をどのように評価し、PDCAをまわすべきか、解説していきます。
CVRのみならず、全体を見ることを意識する
広告クリエイティブを5つ配信した配信結果数値を見ていきましょう。着目すべきは、クリエイティブBです。
CVRで見ると、一見良好で「勝ちクリエイティブ」に見える
一方で、クリック率は0.60%と他よりも低い
CPMは他クリエイティブよりも高い
以上から「BはCVを期待できるユーザーをサイトに誘導できているものの、バナーの改善で、さらに多くのクリックを獲得できる可能性がある」という仮説が立てられます。
このように、CVRのみで決めつけず、全体を見ることで改善に着手すべき点を見誤ることを防げます。
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コンバージョンに関するデータが少ないときに見るべき指標
広告配信を開始したばかりの頃や、少ない予算で配信する場合は、以下のようにコンバージョン獲得数が極めて少ないことがあります。
そんなときは、コンバージョンまわりの少ないデータで判断せず、
表示回数
CPM
CTR(クリック率)
を見ながら、安く・多く表示され、安く・多くクリックされているクリエイティブを探し出し、改善していくことをおすすめします。
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アイディアが尽きてしまったときは……
その商品やサービスに携われば携わるほど、客観視が難しくなり、アイディア出しに行き詰まりませんか?
わたしたちはクライアント企業のサポートという立場ではありますが、つい「中の人」と化してしまい、同じような壁にぶち当たることがあります……そんなときに、やっていることをお伝えします。
自社が保有する情報を今一度確認してみる
自社で行った購入アンケートや、カスタマーサポートに寄せられたコメント、また直接ユーザーと会話する機会のある営業担当に寄せられる率直な意見や受注/失注理由を今一度確認してみましょう。
長年携わるなかで生じたバイアスや、数値ばかりを見る中で凝り固まってしまった思考を一旦リセットし、ユーザー目線での商品・サービスのUSPを見つめ直し、「刺さる訴求」の考案に役立ちます。
エゴサーチをしてみる
自社の商品・サービスをSNSで調べてみましょう。購入アンケートに書くほどでもない些細な感想や、ユーザーの正直な要望、思わぬアイディアから広告訴求のアイディアを得られます。
その際、見るときは、以下の5つの観点で見ることをおすすめします。クリエイティブの訴求軸、使用素材、デザインの方向性の参考になります。
利用シーン
利用方法
利用しているユーザー
利用した瞬間のユーザーの感情
利用したあとの感想
競合のクリエイティブを見てみる
競合他社がどんな広告を配信しているか、も参考になります。
Meta広告ライブラリ 配信中のクリエイティブを検索することが可能です。 https://www.facebook.com/ads/library/
BANNER LIBRARY 業種やテイスト別などでカテゴライズすることも可能で、探しやすいギャラリーサイトです。 https://design-library.jp/
さいごに
いかがでしたか?みなさまの参考になれば幸いです。
Meta広告は、日々、数値を見ながらクリエイティブのPDCAを欠かさないことが、成功のカギとなります。とはいえ、初めて挑戦する方にとって、Web広告の戦略設計から入稿、クリエイティブ改善まで継続的に行うことは、リソース・コスト両方の側面から難しいですよね。
SONICJAMでは、Web広告の戦略設計から入稿、PDCAまで一気通貫でサポートしております。どんなことでも構いません。お気軽にお問い合わせください。