黒沢健一に激似だと思った。
ジョエル・エドガートンという俳優を知っているだろうか。
彼はこれまで数多くの映画作品に出演している、優れた俳優で抜群の存在感を発揮している。
「キンキー・ブーツ」を初めて観たわたしは、主役の俳優の演技に、というか顔に釘付けになった。
「黒沢健一に似ている!!」
黒沢健一さんのファンで、「それは違う!!全然似ていない!」という方がいらっしゃったら申し訳ありませんでした。と、先に謝っておきます。
黒沢健一というのは、かつて90年代にいたL⇔Rというバンドのギター・ボーカルを担当していた。あの「Knockin’ on your Door」という名曲でランキングの1位を飾り、一躍トップスターになったバンドL⇔Rだ。
L⇔Rはそのヒットが95年。合計シングル13枚、アルバム7枚を発表した。
残念ながら98年にバンドは活動休止をし、ソロに移行しまた多くの作品を残していた。2016年に脳腫瘍の治療中であることが公表され、その後12月5日に亡くなってしまった。
わたしは当時のL⇔Rの活躍ぶりを知らない。
「Knockin’on your Door」はギリギリ知っていた。
が、不意に数年前「そういえばL⇔Rは通ってない(音楽経路的に)」ということを思ったのだった。そこから当時のCDをかき集め、サブスクが発達する前だったので過去作品をあらゆる中古屋で発掘した。
気づくとわたしは彼らの、そして黒澤健一の大ファンになっていた。
しかし彼はもうこの世にいなかった。
動いている彼の映像は、もうYoutubeかDVDで観るばかり。
それも見尽していたのだ。
他人の空似。
この世には似ている人間が3人いるって話。
そんな中急に、似ている人物が現れた。
一人はパラリンピックバスケットボール日本代表選手、鳥海連志選手。
若い時のギラギラした黒沢健一そっくりだった。
睨みつけるような鋭い眼差しに、当時からのファンの人はTwitterで反応していた。
「彼が還ってきた」と。
もう一人は前述の通り、映画俳優のジョエル・エドガートン。
これはわたしが思っているだけかもしれないが、もうそう思ったらそうとしか観られない性分なのだ。
だから軒並み彼の出ている映画を調べまくり、片っ端から観ている。
すると晩年の割と身体ががっしりとした黒沢健一にそっくりだった。
音楽の中で新しい黒沢健一には、もう会うことはできないかもしれない。
しかしやっぱり彼は彼が作った多くの作品の中でしっかり生きている。
動いている黒沢健一の幻影は、鳥海連志とジョエル・エドガートンに重ねることにした。彼らの中に、黒沢健一を見ることでわたしの本当はそこにまだいるはずだった彼の姿を、確認していたいからだ。
とても応援しています。
鳥海連志さん。
ジョエル・エドガートンさん。
そして黒沢健一さん。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?