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曽爾村でチャレンジしませんか?

あけまして、おめでとうございます。菊原です。

今年の正月は過ごしやすいですね。

12月には一度大雪になり、最寄駅から曽爾村に行くための道路がアイスバーンのようになったこともありましたが、この正月前後は良い天気が続いています。

さて、12月中旬から曽爾村役場で「起業型地域おこし協力隊」の募集が始まりました。

https://www.vill.soni.nara.jp/info/532

今回の募集にかける想いなどは、こちらのSMOUTやDriveキャリアの募集に記載させていただいているとおりですが、今回はその裏側で繰り広げられていた募集に至るまでの道のりについて、少しご紹介させていただこうと思います。

<SMOUT>
https://smout.jp/plans/9464

<Driveキャリア>
https://drive.media/career/job/35391


今回の募集に至ったそもそもの悩みは、前回の記事(移住希望者への「しごと」のサポートがどのようにできるか)と起源を同じくしています。

それは、「曽爾村に移住を考えたい。しかし、すまいはあっても、シゴトをどうすればいいのか。。。」ということでした。

どこかの組織で働く生き方もあれば、自分で生業を作っていく生き方もある。そのどちらもサポートできるようになれば、村への移住がもっと身近に感じられるのではないか、と考え、いろいろと思案する中で見つけた先行事例が、岡山県西粟倉村の「ローカルベンチャースクール(LVS)」。

<西粟倉ローカルベンチャースクール>
https://www.a-zero.co.jp/lvs-nishiawakura

総務省の地域おこし協力隊の制度を活用して、村で経済的な自立以上を目指していくことをサポートする取組みで、まさに「これだ!」と思い、LVSの運営に携わっておられたエーゼロ株式会社の牧大介さんに会いに行ったのは、昨年の2月のことでした。

<エーゼロ株式会社・牧大介さん>
https://www.a-zero.co.jp/aboutus


たしかに、これまでの曽爾村の地域おこし協力隊の採用を振り返ってみてみると、トマト農家、林業、漆プロジェクト、シェアキッチンのコーディネーターなどなど、全員が、曽爾村役場が活動テーマを決めて募集した、いわゆる“ミッション型”の隊員。

全国にいろいろな地域がある中で、曽爾村への熱い思いを持って飛び込んでいただいた方が多く、その後の定住率も高い曽爾村ですが、村役場が考えた3年間のミッションでは、活動期間以降に定住するためのシゴトを別に探すことも多く、調べてみると当初のミッションを事業として続けながら自立して定住するケースはかなりレアだということがわかりました。

そして、協力隊の卒業後も村役場の関係する団体で働きながら、給料をもらい続けているケースも相応にあって、経済的に自立できているか、と言われれば、歯切れよく「YES」と答えることはなかなか。。。

一方、旧来から村で過ごしていた方にとっては、そんな温情的な制度がなく、それぞれが自分の足でしっかりと立っておられる。冷たい世間の風の中でしっかりと生きておられる姿は、都会も地域も全く変わりません。

村の方から、ときおり耳に聞こえてくる「移住者が優遇されすぎているのではないのか?」という声。まさに、私自身もこの状況を見て、何か不公平なものを感じとったところでした。(=「村役場にぶら下がっていませんか?」、あるいは、「村役場もぶら下がりを作ってしまっていませんか?」、と。)

あらためて考えてみると、地域おこし協力隊の制度自体は、定住者を増やしていくための取組みなのに、着任して取り組み始めた活動では、3年後以降にご飯を食べていけないとなると、これまでの運用を少し見直していった方がよいのではないでしょうか、と村役場に疑問をぶつけるところから話を始めました。(=これまでの運用が悪いのではなく、仮説をもって制度を運用してきたからこそ見えてきた課題があるので、制度をよりよく運営するために、しっかりPDCAのプロセスを回して改善していきましょう、という提案です)

一方、村役場としても、本業は公共サービスの提供であり、個々人が経済的に自立する仕組み(=商売)を考えることは、そもそも得意な分野ではありません。そう考えると、村役場が自立できるようなミッションを考えないといけない、というのも、なかなかの無理難題のように思えます。

そんなことを思いながら、

「これからは、3年後に自分の足で立てる(自立できる)方をサポートする方向に切り替えていきませんか?」

「自立するためのアイデアを考えるのは、村役場(=他責)ではなく、曽爾村に移住されたい方自身(=自責)に考えてもらった方が、結果としてよいのではないでしょうか?」

「そのアイデアを評価するのは、事業性を評価することに長けておられる事業者にお願いする方が良いのではないでしょうか?」

「協力隊の期間中、公費が支払われるのであれば、しっかり計画を立てて、結果を出そうとしているかどうか、それを定期的に評価する仕組みを入れた方がよいのではないでしょうか?」

などと、一緒に少しずつ話を進めていきました。

このように、「できるだけフェアになるように、あたりまえのことを、一つひとつ愚直に取り入れて」時間をかけて作り上げた今回の起業型地域おこし協力隊の募集。2月の選考会には、エーゼロ株式会社の牧大介さんも審査員として来ていただける予定です。

自分で事業を立ち上げるということは、最大限に心血を注いでもうまくいかないときがあります。そして、その姿勢は、傍から見るとしんどいように見えるかもしれませんが、それを楽しめるくらいの方に来てほしい。

あなたのアイデアが、曽爾村という舞台で新しいワクワクとシゴトを創り、“結果として”村の活性化にもつながる、そんな素敵な提案をお持ちの方、ぜひご応募ください!


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