中国道と山陽道と
山陽道と中国道
私のふるさとは山口県山口市、古くは大内氏、毛利氏の統治を受け、戦国期は中国地方の覇者となるも関ヶ原で敗北し、その後恨みつらみを抱きながら江戸の400年を過ごし、明治維新を遂げたどろどろの山口県出身だ。
現在、私は岡山県がバブルの頃に調子にのって建設して失敗した吉備高原都市に住んでいるが、いつも実家に帰るときは山陽道を利用している。
吉備高原都市から通称「吉備新線」と呼ばれる県道を通り、途中、国道に合流。倉敷インターから西に向かってひた走り、防府東インターで降りて、かつての萩往還に沿うように走る国道を伝い、峠を越えて山口市に入る。
中国道山口インターが見えれば実家はすぐそこだ。
さて、ここで中国道山口インターの近くにすんでいるのになぜ山陽道を使うのか、また、岡山県に住む方はご存知かもしれないが、吉備高原都市からなら岡山道賀陽インターから乗ればいいではないかと思われるが、ここはもう気分だ。
この度、私は職務の疲れからか心身不調のため2週間の休養を命じられた。
ここでのんびりと実家に帰ってみることにした。
手段はもちろん、車だ。
新幹線でもよかったし、体調を考えるなら新幹線だが、駅まで行く手段が限られる。
そして今回は時間に追われる帰省ではない。ゆっくりいける。
と、いうわけで今回は中国道を使ってみた。
例に漏れず、岡山道は使わない。正直に言うなら道路料金の節約だが。
吉備高原都市から広域農道と国道を使い、高梁市へ。そこから新見往来を使い新見インターから中国道に乗る。
思ったより新見往来は距離があったが、途中の鍾乳石は見事だ。
新見インターから中国道に乗り、まずは七塚原サービスエリアを目指す。私が中国道を使わない最大の理由がこの休憩だ。
中国道と山陽道ではサービスエリアの考え方が違う。
山陽道ではサービスエリアといえば大型のレストランや土産物屋、ガソリンスタンドを備える。パーキングエリアでもコンビニくらいはある。
中国道では?パーキングエリアにはトイレしかない。最近は自動販売機も置かれたようだが。
そして七塚原をでて思い出す。カーブ。山陽道は直線基調だが、中国道はとにかくカーブとアップダウンが激しく、路肩も狭い。今回は集中工事による車線規制もありさらに狭く感じた。
これは道路設計の古さと、工費節約によるトンネルを減らす努力によるものだろう。
中国道をひた走り、トイレしかない荷卸峠パーキングエリアで小休憩をとる。車は私の車をいれて数台。そこから急坂を下り山口インターに抜けた。
そこから昨日。私は迷わずに山陽道を使った。車の数は中国道の倍。山陽道は走りやすいが、車が多すぎる。中国道は車がいないので、その点は走りやすいが夜間は先が見えない。
どちらもある意味、上級者向けだろうが、初めて高速に乗り、スピードも出さず、煽られたくないなら中国道をおすすめしよう。
そして運転になれてきたなら山陽道をおすすめしよう。
そこから血の気が多いようなら中国道をおすすめしよう。
中国道をかっ飛ばすのは楽しい人にとっては楽しいものだろう。
私は休憩を楽しみたいので山陽道だ。
七塚原サービスエリア。人気がない。
荷卸峠パーキングエリア。この画面に写るものが施設の全てだ。