13、「故郷」について考える。
1、故郷という感覚
今日のお題は「故郷」。
僕は生まれは東京で、
20歳まで千葉県民で、
今は埼玉県に住んでいます。
基本的に関東を出たことがないんですね。
だから余り「故郷」という感覚が
ないんですよ。
でも、地方から出てきた方の話を聴くと
やっぱり「故郷」っていう感覚が
普通にインストールされてるんですよね。
それが、僕にはないなーっていうのを
感じますね。
「盆と正月に故郷に帰ってます」
みたいな話を聴くと、ちょっと
うらやましいですものね。
※ちなみに、20歳まで過ごした
千葉県の鎌ヶ谷市というところは、
梨が美味しいところで、
幸水とか、豊水とか好きでした。
(あとは、ZOZOタウンの前澤さんが
同じ中学校出身だったりします)
2、福島県双葉町の方々との出会い
そんな「故郷」という感覚を
あまり持っていない僕が、
今までで一番
「あ、故郷ってこういうことなんだな」
って感じたのは、
福島県に被災地支援コンサートに
行った時でした。
あの時に、福島県双葉町の方々と
ちょっとご縁があったんですけど、
あそこは原発の街なので、
故郷を追われた方々だったわけです。
そこで、僕は何をやったかというと、
ホテルリステル猪苗代っていう
東北最大級のホテルがあって、
そこに700人ぐらい双葉町の方が
いらっしゃっていて、
最初は歌を届けようと思ったんですが
「皆さん、がんばってください!」
というメッセージを、別の地区の
人間が言っても説得力がないなと
思ったときに、
「皆さんは今何を感じていますか?」
というのをヒアリングして、
「それをその場で即興で歌にして
みんなで共有する」
っていうコンサートをやったんです。
それが珍しかったのか、
NHK『ニュースウォッチ9』で
放送されたりとかもしたんですけど、
その時に、皆さんが言われたのが
「故郷」っていう話だったんですよね
だから、
青い空、緑の山とか、
そういう景色のことを話された時に
すごくわかるんだけど、
その体験を持たない僕には
想像することしかできない深さで
この方々は感じてらっしゃるんだろうな、
ということを感じましたね。
3、第二の故郷
被災地支援コンサートでは、
何曲も作らせてもらったんですけど
その中で作った1曲に
という曲があります。
それは、
「もう故郷の双葉には戻れないかも
しれないけれど、
今こうして皆で集まっている
この場所が第二の故郷だよね」
と、現地の方がおっしゃったんです。
だから「故郷」というのは、
ただ場所のことではなくて、
【同じ故郷を追われた人達が集った場所】
それも第二の故郷と言っていいんじゃないか。
そんなお気持ちでいらっしゃるんだな…と
感じたんですよね。
だから毎月、
福島の猪苗代に行っていたので、
僕の中では意外と
猪苗代で見た山とかの景色が、
自分の中で想像する
いわゆる「故郷」のイメージに
なっている感じがします。
4、一生の最後に聴きたい曲『ふるさと』
あと、『ふるさと』っていう歌が
あるじゃないですか。
兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は 今も めぐりて
忘れがたき 故郷(ふるさと)
僕の知り合いで、
「ホスピスに歌を届けに行く」
っていう活動していた人が
いるんですけれども、
そこでリクエストを受け付ける
そうなんです。
「一生の最後に聴きたい曲って何ですか?
僕はそれをあなたの前で歌います」
という活動なんですけど、
たしか8割くらいの方が
【『ふるさと』を歌ってほしい】
って言われるそうなんです。
だから、おじいちゃんおばあちゃんに
なった時に、何を聴きたいかというと
やっぱり「故郷」というところに
来るんだなぁという気がしています。
5、「と」のことだま
「故郷」にまつわるエピソードを
名前のことだま®的に考えてみると、
「と」のことだま
になるんですよね。
「と」は「土(土地)」のこと。
実は、「と」の音を持つ人って、
「生まれた土地からエネルギーを
たくさん吸収する人」
なんです。
でも、「と」の人が生まれた土地を
離れることって普通にあるわけですよね。
たとえば、大阪で生まれたけれど
関東に引っ越した、なんてこと
ありますよね。
そういう時の使命としては、
【大阪の生まれ育った土地のエネルギーを
関東の人たちに分け与える】
というのが使命なんです。
だから「と」の人は
土地というのがすごく大事になるので、
帰省したりするのは吉ですよ、と
お伝えしています。
携帯電話も、
充電から外して使い続けていると
だんだん残量が減ってくるじゃないですか。
そういう時は、もう一度
コンセントに挿して充電すると。
これがいうならば、
【「と」の人が、生まれ故郷に帰る】
ということですね。
ちなみに、
直接帰るのが一番なんですけど
頻繁には帰れない人もいますよね。
そういう場合は何が良いかっていうと
【その土地で取れた食べ物とか
特産品とかを送ってもらって食べる】
というのが良いと言われてます。
あと、「お土産」っていう文化が
あるじゃないですか。
漢字にすると「土」が「産まれる」。
普通これで「おみやげ」とは
読めないですよね。
これ、音で分解していくと
「おみや(宮)」の「け(饌)」
なんですね。
「お宮」とは、神社のこと。
「饌」とは、食べ物のこと。
ということは、
【神様にお供えしていた食べ物】
というのが、
お土産のそもそもの意味なんです。
つまり、土地のエネルギーというのは
その土地の神様が一番持ってますよと。
だから、神様に食べ物を献上して、
でも実際は召し上がらないので
それを皆で分けて食べたりする。
すると、その食べ物には
「その土地の神様のエネルギーが宿ってる」
ってことになるんです。
だから日本人ってお土産はぜったい
食べ物なんですよ。
ハワイ行ってもマカダミアナッツ
ですからね(笑)
あれは、その土地の神様の
エネルギーを、他の人に
分け与えるための文化が
「お土産(食べ物)を配る」
っていうことなんです。
だから、故郷に帰省したら
お土産をなんか一個買ってきて
自分の周りの人に配るということが
「と」の人の使命であり、
土地のエネルギーを分け与える
一番の方法ってことです。
すでに僕らやってることなので、
こういう伝統の意味を知って、
大事にしていきたいものですね。
※このコラムで書いてる内容は、
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