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5月雇用統計の速報と分析

5/3(金)の21:30に4月分の雇用統計が発表されました。結果は以下の通りで、労働市況の鈍化、市場はドル安株高の反応となりました。

4月分雇用統計

労働市況の小幅悪化、賃金インフレの鈍化が示されました。

■雇用者数・失業率

前回の数値は小幅上方修正されましたが、今回の結果は市場予想を大きく下振れ。
求職のニーズが下がれば賃金をあげる必要もなく、賃金インフレは鈍化します。

また、失業率も小幅に増えており、労働市況が悪化→経済停滞→利下げという連想も生まれるため、株式投資家にとってはポジティブに感じられるでしょう。

■平均時給

前年比・前月比ともに前回の数値を下回りました。賃金インフレの鈍化は今後のCPIやPCE物価指数などのインフレ指数の鈍化につながるので、これも利下げ期待での株高が期待できます。

■市場の反応

ドル安株高の反応でした。ほぼすべての数値が利下げ期待を連想させるものだったのが要因でしょう。インフレ再過熱に敏感な今のマーケットには好材料と受け止められ、ドル安株高の展開です。

雇用統計発表直後のドル円の反応(5分足)

ドル円は152円台前半に。財務省にとって願ってもなかった展開ですね。これでたった一週間で160円から152円まで一気に8円も円高が進みました。短期勢のロスカットはほぼ刈られたとみてよいでしょう。
「財務省の為替介入は無駄だった」と批判も多いですが、結果論でいくとそれなりに効果はあったと言えます。

とはいえ経済指標は俯瞰してみるべきもの。今回の雇用統計の結果だけをみて円高トレンドに転換すると盲信するのは危険でしょう。

2週間後に発表されるCPIなど他の経済指標や大手米国企業の決算を総合的に見て投資戦略は練っていく必要があります。


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