シェア
ゆこたか雑記帖
2023年2月9日 21:51
最近小説を手に取ることが少なくなっていたので、書店で表紙とタイトルが気になった、この本を読んだ。久しぶりに“言葉”に触れたと思わせる作品だった。雪の一片一片が静かに降り積もるように、詩と小説のあわいをいく静謐で美しい断章が読者の心に降り積もっていく。もっぱら通勤と帰宅の電車の中で読んでいたのだけど、その間は喧騒から離れた澄んだ時間に浸ることができた。静かな感動を与えてくれる傑作。