n次創作 イラスト雑感(2021.06.19)
上:イラスト 下:イラスト製作者
アニメ映画『パーフェクトブルー』今敏監督(2010年、没)の記憶であざやかなのは、ラストのバトルアクションの盛り上がりだ。梅津アニメの印象ではない。
がんばり屋のアイドルが、デブスな怪物から逃げ回るホラーゲーム展開が熱いが、こんなベタなド直球チャプターにいたるまで、この映画のしかけは精密にできていた。
理不尽に耐え、がんばればがんばるほどミョーな事件が発生してしまう、むくわれないヒロイン。いやがらせの匿名性が雲霧拡散しても、クリアにはならない。
まわりの怪事の原因が晴れた時、主犯とのガチンコバトルがはじまるのだ。
アニメ初見のわたしは、台本(ホン)のすじがきが予測できなくて、どうなってしまうのだろうと観ていた。オトコのわたしにとって、”犯人”の動機、やっかみは、盲点だった。
ヒロインの輝きが増すほど「何故、わたしは、こういうふうになれなかったのか!?」と、成功を共有できない身内がいたのだ。
だとすれば、醜いまでの暴力性をまとったデブスも罪は軽い。ヒロインのステップアップは触媒というか、はじめて”同僚”の大成功を体感し、真逆のリアクション、つまり誤動作をしてしまったビョーニンだ。
デブスも、人から評価されるプレッシャーや、他人より自分が選ばれる後ろめたさ、取引の獲得賞金の重さと代償を知らず、ただただ、己と成功の無関係を嘆いていた、リアル弱者だった。
もちろん、敗者の逆ギレは、たとえプロレスであっても失笑モノだ。
そして、もうひとつ。
このはなしの悲劇のヒロインも、未来、じぶんを追いぬいてゆく若い成功者をまぶしくおもい、やみのチカラに目覚めてしまうかもしれないw。
グリーンバックに、ふたりのヒロインが、( 小 )悪魔と清純派に別れながらも、一心同体でありつづけるイラストは、ファンアートとして原作の水準にひとしいものがあると感じた。
蛇足:一般論でいうと、過去の映画の記憶をかたった筆者は、この無料記事を、著作権ホルダー( たいてい出資者 )である”製作委員会”などに、記事取り下げを訴えられる心配は無い。
しかし、この記事はフリーイラストサイトで知り、ふれて生まれた。そのイラスト製作者とおぼしきSNSアカウントは、確認した。
「これは、あなたが描いたイラストですか?」とやりとりはせず、紹介しますと一報をいれて、トラックバックした。(そのため、この記事だけ残る可能性は、ある)
< クリエーターでない、権利ホルダーに告ぐ >
権利が誰を守るもので、生産者(クリエーター)と消費者(サービス対価サポーター:ユーザー:βテスター)の関係性は、現在の流通業者や、パブリッシャー側( 株主 )に、いちぢるしく偏った構造を、参加者まわりがハッピーなものになるよう、変える必要があるのだろう。
読了ありがとうございました。下のリンクを踏むと、わたしのハッピーを共有できるかもw。