【2022天皇賞 (秋) 予想】そねみのラップタイム分析【無料】
こんにちは、そねみです。今回は天皇賞 (秋) のラップ分析をお送りします。
久しぶりに過去10年分同コースでのデータがあるG1がやってきました。笑
前日夜の更新となってしまいましたが,穴馬もしっかり推奨していますので参考になったという方は「スキ!」お願いします😊
それでは始めましょう!
出走予定馬
マリアエレーナ
カラテ
パンサラッサ
ポタジェ
ダノンベルーガ
ジオグリフ
イクイノックス
シャフリヤール
ジャックドール
ノースブリッジ
レッドガラン
バビット
アブレイズ
ユーバーレーベン
カデナ
※枠順に記載
推定ラップ
過去10年の天皇賞 (秋) のラップは下図の通り。
今年の展開を考える上でのポイントはなんといってもハナ争いでしょう。この辺りは他の予想家さんたちが既にたくさん論じているため深入りするのは避けますが,推定ラップを考える上で最低限必要な部分についてのみ押さえておきたいと思います。
過去に逃げた経験があるのはパンサラッサ,ジャックドール,ノースブリッジ,バビットの4頭。このうちテンの足が最も安定して早いのはジャックドールですが,前走の札幌記念で控えて結果を出しており逃げ馬の揃った今回はハナにはこだわらないのではないかと思います。またノースブリッジも今回の枠と相手関係を考えれば控える競馬を選択するのではないかと思います。
一方逃げ宣言のパンサラッサは近2走で行き脚がつかずすんなりとハナを奪い切れていません。宝塚記念も札幌記念もスタート後の直線がある程度長いコースだったのでリカバリーが効きましたが,東京芝2000mはスタートしてすぐに2角を迎えるコースです。今回パンサラッサは内枠に入ってしまったため,もし出遅れると馬群に包まれてスムーズに先行できない恐れがあります。
今回のラップ推定で検討すべき1つ目のポイントはパンサラッサがすんなり逃げられるかどうかです。行き脚がついてスムーズにハナを奪えた場合には,2角途中から向正面にかけて徐々にラップが上がっていくことになるでしょう。一方で行き脚がつかずに馬群に包まれてしまった場合でも,パンサは逃げないとダメな馬なので,向正面で強引にハナに立つ競馬をする可能性が高いです。この場合まずハナに立つのはバビットでしょうが,向正面でパンサラッサがバビットを交わして先頭に立つ展開になると思います。そうすると初めの2~3Fはゆったりめ(バビットのペース)で,そこから急激にラップが上がる展開になります。
2つ目のポイントは,バビットがパンサラッサについていくかどうかです。バビットはパンサラッサのように大逃げするタイプの逃げ馬ではないですが,それでもキレる末脚がある馬ではないのである程度位置取りを生かした競馬をする必要があります。また長期休養からの復帰戦となった前走で逃げて4着と結果を残しているように,気持ちよく走らせたほうが良いタイプであることは間違いありません。特にパンサが出遅れて向正面でマクって動いてきた場合にこの馬がついていくのかどうか,鞍上横山典弘の思惑も含めて考えておく必要があります。
さて,前置きが長くなりましたがこれらの点を踏まえて推定ラップを算出しました。正直パンサラッサのスタートが決まるかどうかはやってみないとわからないのでなんとも言えないのですが,パンサがすんなりとハナを取りきり,バビットもけしかけることなく2番手を追走するパターンを想定しています。
(ほとんどのジョッキーがパンサの邪魔をしていいことはないと思っているはずなので,すんなりハナを取らせてもらえると思うのですが・・・)
というわけで今回の推定ラップはこちら。
高指数レース
分析対象レースのうち、偏差SDの上位5位までをピックアップします。分析対象期間は2021年以降(長期休養を挟むバビットのみ2020年以降)です。
<分析対象レース>
・出走馬が勝利した3勝クラスのレース
・出走馬が勝利or勝ち馬と0.3秒差以内に好走したOPクラス以上のレース
第1位
21毎日杯 (偏差SD=18.2) 阪神芝1800m
1着シャフリヤール
第2位
21ポートアイランドS (偏差SD=19.8) 中京芝1600m
3着レッドガラン(0.3差)
第3位
21札幌2歳S (偏差SD=21.5) 札幌芝1800m
1着ジオグリフ
第4位
21関屋記念 (偏差SD=24.1) 新潟芝1600m
2着カラテ(0.2差)
第5位
21若潮S (偏差SD=24.9) 中山芝1600m
1着カラテ
推奨馬
ラップ分析を踏まえた推奨馬3頭(◎→○→▲の順)と穴馬1頭(☆)を挙げたいと思います。
◎2カラテ
指数4, 5位にこの馬の出身レースがランクイン。それぞれ新潟と中山のレースであるように,タイトな展開になればコースを問わず差し脚を伸ばしてくる強さがあります。また私が印を回す馬を決める1つの基準は偏差SDが30以上のレース出身馬なのですが,なんと今回該当した10レース中5レースがカラテの出身レースでした。それだけこの馬のラップ適正が高いということでしょう。パンサラッサが逃げ勝った今年の中山記念で2着している点も推せる材料ですね。パンサが引っ張るタイトな流れはこの馬に向くでしょう。
もともとマイルを中心に使われていた馬ですが,2000mに距離延長した前走の新潟記念を勝利。中距離への適性も示しました。このレースを57.5kgのトップハンデで勝ち切っている点も評価できます。リステッドのニューイヤーSですが58kgでの勝利経験もあり,斤量面の不安はありません。若手騎手が躍動している秋のG1戦線です。菅原明良騎手の一発に期待したいですね!
超高速馬場になった際に時計が足りるかどうかは懸念材料。またかなり内目の枠に入ってしまったため出遅れると位置取りがいつもより後方になり差し届かない可能性も。
○8シャフリヤール
昨年のダービー馬です。この馬の勝利した2021年の毎日杯が指数1位でした。後ろすぎない位置から早い上りを使える馬です。枠も内過ぎず外過ぎずで,縦長の展開なら一番伸びる馬場の三分所を通すことができそうです。
今回はパンサラッサがある程度後続を離して逃げタイトな展開になると予想していますが,万が一溜め逃げでスローからの瞬発力勝負になってもこの馬なら対応できると思います。ラップ適性が広いこともこの馬の強みだと思います。
不安材料を挙げるならば今年前半に2度海外に輸送している点と,おそらくメイチは次走のジャパンCである程度余裕残しの仕上げになっているであろう点です。この馬の力を100%発揮すれば馬券内は固いでしょうが,それができる状態にあるかどうか。
また鞍上のC.デムーロ騎手は今週が今回の来日初週で,土曜日は阪神での騎乗でした。いきなりの大舞台でいまの東京の馬場が読み切れるかどうかも気になりますね。
▲6ジオグリフ
今年の皐月賞馬です。ダービーは7着に敗れましたが東京では共同通信杯2着の実績があります。3歳馬の中でタイトな展開が最も向くのはこの馬でしょう。中山2000mの皐月賞を勝利しているようにキレよりはパワー・タフさというタイプで,33秒台前半の末脚勝負になると分が悪いです。ある程度前目で競馬したいところですが,前過ぎて先行争いに巻き込まれるのも不利ですからね。位置取りが難しい1頭だと思います。喉鳴りも気になりますね。
指数的にはこの馬の勝利した昨年の札幌2歳Sが第3位ですが,前掲のグラフをご覧いただいてわかるように全体的にレースラップが推定ラップよりも遅いです。もちろんコース形態が違うのでこれだけでこの馬の時計が足りないと判断するのは早計ですが,昨夏からこの馬がどれだけ成長しているか、現3歳世代の世代レベルをどう見るかがこの馬の取捨を考える上でのポイントになるでしょう。
☆11レッドガラン
7歳になった今年に入って2000mのG3を2勝。ここにきて本格化の兆しを見せる遅咲きの1頭です。今回が初G1で58kgを背負ったことはありませんが,3走前の新潟大賞典を57.5kgで勝利している点は推せる材料です。
その新潟大賞典の勝ち時計は1:57.7。コースが違うので単純な比較はできませんが高速決着にも対応できるだけの資質は持っていると思います。近2走は後方からの競馬で敗戦。今回も外目の枠に入ってしまいましたが,好走のためには出来るだけ前目で競馬したいところですね。うまく馬群に入れて運び,直線では内差しが理想だと思います。
まとめ
今回は天皇賞 (秋) のラップ分析をお届けしました。
3歳馬が人気になっていますが,データが少ないためイクイノックスとダノンベルーガはラップ分析では上位に上がってきませんでした。
今回名前が挙がっていないから割引ということではなく,まだラップ適性が未知ということで解釈していただくとよいと思います。これらの馬については血統や調教の様子から取捨選択していただけるとよいと思います。
戦歴が十分ありながらも上位で名前が上がらなかったのはジャックドールです。
札幌記念でパンサラッサに勝利していますが,この時のパンサラッサは溜め逃げしているので,実はジャックドールはパンサラッサの大逃げのペースを経験したことがないのです。前走の結果だけを見て,今回も控える競馬で好走できると解釈するのは危ないかもしれないですね。
普通のペースなら控えて好走できるかもしれませんが,パンサラッサが引っ張るペースを前目で追走して・・・どうでしょうか。もともと末脚のキレ味勝負には向かない馬です。直線のどのあたりでパンサラッサを捉まえられるかがこの馬にとって勝負の分かれ目になりそうですね。
そねみの最終的な印と買い目はTwitterで公開します。
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