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#45 入院2日目、手術前日

朝6時起床。
まずは家族LINEで子供たちの様子伺い。
昨晩は大はしゃぎで、娘ちゃんは何の問題もなかった様子。
「ムッスコはYouTube取り上げたら夜泣きした」
旦那よ、それはいつものことだ。
というわけで、みんな変わりなく過ごせたようでなにより。

私は夜間授乳をしていないので、お乳がカッチカチ。岩。
6時間放置でこれだもんな…やっぱり手術不安だな。と思いながら紙コップにジャージャー絞る。ジャージー牛乳。
意識が戻ったらまず、何より先に搾乳だ。

朝ごはん。
昨日は飯が少ない、少ないと喚いたが朝飯に関しては普段から小食気味の為、量については不満はない。味は普通。

愛知なので味噌汁は赤だし

その後、プランクとブルガリアンスクワット各3セット。
最短記録退院に向けてヨリオ頑張ります。

ナースさん朝の引継ぎの時「主治医先生からお母さんいつでも会いに行っていいと許可貰いましたから、行ってくださいね~lと。
よし、今日は入り浸ろう。
まずは9時から予約していたシャワー。
明日の朝は浴びてる時間ないので術前最後のシャワー。
元々風呂キャンセル界隈なので、術後堂々と風呂をさぼれるのは嬉しいが、不潔なのが好きなわけではない。しっかり洗う。
なんなら、だいぶ前に貰ったいろんな洗顔パウダーや、美容マッサージクリームのサンプルも使ってリラックス。

髪の毛はドライヤーキャンセル界隈なので放置。

さて、お母さんの病棟に向かおうと思ったところで「レントゲン呼ばれた」と母からLINEなので、しばし院内ファミリーマート独特の品ぞろえを眺めながら休憩。またこそこそおやつのミックスナッツドライフルーツとコーヒーを買って母病棟へ突撃。

腹が減って死にそうと友達に泣きついていたら、ファミマのナッツフルーツが腹持ち良いと教えてくれたので買ってみた。大人気商品だって!

朝、気持ち悪くて吐いたとのことで心配していたが、割としゃべれてる。
腕も脚も乾燥でカサカサなので、クリーム塗りながら話聞く。
入院中の愚痴とか、退院したら食べたいものの話、担当ナースさんの地元が実家に近いこと、色々聞いてたらお昼の時間。
やばい、さっさとご飯食べておとん、妹と合流しないと、折角の乳母チャンス(妹の赤ちゃんにおっぱい吸わせて搾乳)を逃しちゃう!
自分の病棟に戻り、大急ぎで少ない飯を食う。
今回はご飯の向こう側作戦が使えないが仕方ない。
1階のレストランで、おとん、末妹(と赤ちゃん)、そして旦那が集合。
妹赤ちゃんにちょっとだけおっぱいあげて、お母さんの病棟へ走る。

病室へ案内される。赤ちゃんは感染リスク高いので妹と一緒に外で待機。
主治医先生が忙しいので待機。
てか主治医先生、昨日の夜まで学会で福岡だよね。
そして今日は日曜なのに朝からずっと病棟で患者さんのお世話してる…
いつ休んでるんや?休んでないんだろうね…。
そこまで患者のためにやってくれると感謝しかねえわ。
先生の為なら、待つわ。いつまでも待つわ。

1時間くらいは待つわ。

1時間待ちました。
ええんやで。

術前説明は、施設の実績。
血液型不適合に対する事前処置の経過。
症例特有のリスクに関する説明。
私とお母さん、解剖学的にはほとんど問題ないどころか、サイズや形状はかなりいい感じ、相性も良い。提供する左葉と胆管走行の形状バランスも良くて、お母さん側のリスクも含めて手技的難易度はそんなに高くなさそう。

問題は拒絶反応リスク。
血液型不適合だけじゃなくて、お母さんはHLAリンパ球?の抗体値が高いとかで、これを下げる処置をトライしてみたが、結局狙い通りは下がらなかったこと。この処置によってお母さんの具合がちょっと悪くなったため、処置を中断したこと。これ以上具合が悪くなると手術を延期せざるを得なくなり、延期になると予定症例が埋まっている為かなり先になるかもしれない。受けられないリスクも高い。そういう説明だった。

お母さんは数日前からほぼ寝たきりになってしまっていて、今日は珍しく車いすに座って説明を聞いていたが、身体がしんどいのか、この説明がショックなのか、目をつぶったり、俯いたり、顔色も良くない。
横で背中をさすってみるけどあまり反応もない。
どんな気持ちなんだろうか。
声をかけてもあまり反応しない。
なんて声を掛けたらいいのかもわからない。
「身体しんどいね、明日手術だからね、とにかくがんばろうね。明日だよ。」としか言えなかった。

その他、細かい打合せも含めて面談に1時間以上かかり、待ち時間を入れると2時間以上妹と赤ちゃんを待たせていた。
妹は私のお見舞いがてら来ているのでその後カフェでお茶しながら少ししゃべる。

あれ、そういえば午後に下剤を飲む処置があるって言ってたな?
あと、てきぱき動けるの最後だから洗濯物と、ICUに入るための荷物整理もしなければじゃない?
やばいやばい、と急いで自分の病棟に戻る。

洗濯物をランドリーにぶち込んでいると、病院から着信。
ん?病院?わたしここにいるが?
廊下に出て、電話にこたえると、目の前にいるナースさんの話す声が電話からも聞こえる。

「ごめんなさいごめんなさい、私ここにいます。」

多分、下剤飲ませるのに私がずっといないから探してたんだ。申し訳ない。
平謝りして、下剤を飲む。
マグコロール、いかにもまずそうな名前じゃない?マズコロール?
昔大腸検査の時に飲んだことあるが、溶かす濃度がおかしい。
前はポカリスエットみたいにごくごく飲める薄さだったのだけど、今回は半分量とはいえ、コップ一杯の水。マドラー代わりの割りばしで混ぜてみると、ラムネの粉みたいなのが沈殿しとる!
しかたないので、3回くらいに分けて飲む。うーん塩レモン。塩の限りなく強い塩レモン。塩塩レモン塩レモン。くらい。

昔飲んだ時は30分くらいでおなかピーピーになったので覚悟していたが1時間たっても一向に出てくる兆候がない。
洗濯物を片づけたり、おへその掃除をしてもらったり、褥瘡予防の耐圧計測なんかしていたら、もう夕飯の時間!
今日の夜から絶食なので、最後の晩餐よ。
今度こそ、ゆっくり噛みしめて食べよう。

最後の晩餐


とり天、カボチャのそぼろあんかけ、一口ずつ味わっていただいていたこのタイミングでまさかの!おなかゴロゴロ!

え、まじ。
丁度、3分の2ほど食べ終えたタイミングである。
これ、このままここを離れたら…確実に「食べきれなかったのね」って下げられる!ただでさえ足りないのに!しかもこれから少なくとも2日間何も食べられないのに!それはつらすぎる!

とにかく残りの3分の1を掻き込む!
フードファイターヨリオ!
さっきまで3口に分けてゆっくりかみしめていたとり天残りの1個、一口で飲み込む!
私は今、みっちゃんに呼ばれたさつきちゃんなのだ。
味噌汁を飲み干し、臨床研究の為と渡された検便セットをつかみ、トイレにダッシュ!

飯をかき込むさつきちゃん


すっきり

ベッドに戻ってきたら、まだ食器は下げられていなかった。
なんだ…こんなに急ぐ必要なかったか。

とか思ってたら仲良しの友達から電話。
明日だよね、頑張ってねと!
家族ぐるみで仲良くしている友達なので、週末ママのいない我が家を遊びに誘ったりして、サポートしてくれるとのこと。
ありがたい、ありがたい。

そして、最後にお母さんの顔でも見ておこうかな。
もう一回お母さんの病棟に行く。
なんか疲れたのか、しゃべりかけても反応が薄い。
もしかして落ち込んでるのかな。もう眠いかな。
不安なのかな。
わかんないけど、ちょっと遠慮して戻ってきてしまった。

んで、この記録を書いている。
もう23時。え?
入院って、暇じゃなかったの?なんでこんなに緊迫感にあふれたスケジュールなの?私未だ明日のICU移動に向けた荷物整理全くできてないんですが…。

やばやば。荷物整理します。
ADHDの民には、荷物整理は大変過ぎるよお…誰か助けて…。

というわけで、明日もがんばろう。HAVE A GOOD NIGHT!

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