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美しいもの①「盆踊リズム」と会社

私が美しいと思うもの。
「盆踊り」
令和5年の夏、9歳になる娘が合宿と称し、川崎から一人で三島の家に滞在した。私との二人暮らしだ。
そこでたまたま「盆踊り大会」のポスターを見つけ、急遽参加することにした。
30年ぶりの盆踊り。
娘は人生初の盆踊り。
「盆踊りマスター」の年配女性が輪の中心で自信満々に堂々と踊る。
輪を創り、やぐらを囲む人たちがそれをみて踊る。
飛び入り参加で輪に加わった私でもすぐに踊ることができた。
7曲程度を何度も繰り返す。2回目はもう慣れたものだ。
娘も「あ~ら、よいよい」となんとなく踊れている。
これが心地よい。
この「間(ま)」「リズム」
「すっちゃらっかチャンチャン」
踊れているのは我々だけではない。
参加している老若男女が踊っている。
車いすで参加している人も踊っている。
この「間(ま)」「リズム」は既に備わっていると感じた。
(以下、盆踊りの間(ま)・リズムを「盆踊リズム」という。)

日本中の夏を彩る盆踊り。
既に備わった体で地域の人と一緒に踊る。
「これこれ、これだよね」
と妙にうれしくなった。

たまたま見つけた神社の盆踊り大会

生活の中をリズムで見てみると、朝起きてすぐに炊事洗濯・出発準備・新聞・テレビで情報を仕入れ、混雑の中出勤し、日中はさらにギアを上げて仕事に臨む。
この間に「盆踊リズム」の挟まる余地が見当たらない。
むしろ「サンバのリズム」に近いのではないか。
家に帰って夕飯の時間、椅子に座りようやく自分の中の「盆踊リズム」が顔を出す。
人によっては家の中にも「サンバのリズム」を持ち込むツワモノもいる。

地域の中小企業は「盆踊リズム」の備わった人たちが集まって組織を創っている。それを「よし!サンバモード発信!」と気合を入れて慣れない「サンバのリズム」で日常を過ごしているようにも見える。

「盆踊リズム」への理解を深めることで、これを活かした日本型組織についてより深く理解できるのではないかと感じる。
さらに、盆踊りレベルの誰でも楽しめる共同作業がもっと増えれば、一人一人が「自分と世界とのつながり」を身をもって実感できるのではないか。

今年の夏も盆踊り大会が始まる。
娘の背中を見ながら自分の中の「盆踊リズム」を楽しもうと思う。

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