祈り
私は人間なので、たまに気分が大きく落ち込むことがある。
要因は些細なことで、うまく立ち回れなかったなとか、これをこうやればよかったなとか、暴食しちゃったな、お金使いすぎちゃったなとか、そんなことだ。
でも、いつまで経ってもうだうだしてるのは精神衛生上よくない。
そんなときに私が定期的に思い出すようにしてる思想がある。誰かの受け売りでもない、私が30年ほど生きてきて辿り着いたものだけど。
私は私の幸せは祈らない。
なぜならどこかの時間軸の誰かが私の幸せを祈ってくれると信じてるからだ。だから、私は他者のために眠れるように祈る。
過去と今で私が愛する人は違う。当たり前のことだし、少し悲しいことだけど今の関係が今のまま続くとは限らない。どこかで何かしらの理由で別れてしまうことは十分にあり得る。
永遠はない。必ず終わりがある。全てはまたとなく過去へと流れていく。
過去に強く憎んだ人も時間が過ぎればもうどうってことなくて、傷は少しずつ癒えていく。
その事実は変わりないけれど、自分を傷つけた過去は変えられないけど、その事実や過去があるから今の私がある。だから、まとめて愛してしまおうという話だ。
未来なんてどうなるかわからない。
私が明日にでも死ぬかもしれないし、最も簡単に大切な人は失うし、失ってから大切だったってことが身に染みる。
だったら、未来のことは未来の私に託して、私は今を抱きしめるしかない。
私は「愛してる」という言葉があまり口に馴染まない。言い慣れてないだけかもしれない。
その5文字にどんな声色で、表情で、空気を纏って伝えれば伝わるのか?私はそこまで女優じゃない。
だったら、私は不器用ながら祈るだけだ。
あなたが素敵な夢を見ていますように。
May the wind be ever at your back
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