リストラーズのみなさんに「ありがとう」-押しの変遷とその理由
6人の中で最初に注目してハマったのは澤田さんでした。
『あずさ2号』を最初に聞いた時には歌の上手い人だなあと思っただけで、特にどうという感情も湧かなかったのですが、その後『バトルフィーバーJ』と『仮面ライダーBLACK』と言う2大ベース担当曲を見てしまったために、低くて深い艶のある声と、真面目な顔(皆さんが仰っているいわゆるスン顔)と、やたらとかっこいい変身ポーズが印象に残りました。
その後あれこれ見ていくうちに加藤さん絡みでリサイタル動画にも手を出し始め、一番最初に『Kaja!2007(前半)』を見たことで、澤田さん押しにぐっと傾きます。
澤田さんを見て「どこかで見たような…」と考えていて思いついたのが、雰囲気が昔の子安さんに似てるということでした。
顔かたちが似ていたわけではないんですが、全体の雰囲気が何故か似て見えたんです。はい、声優の子安武人さんです。子安さんは最初にファンになった声優さんでした。
そこから澤田さんが気になり始めて、澤田さんのリードの動画を中心に見はじめました。
そして『赤鬼と青鬼のタンゴ』での、茶目っ気たっぷりの表情豊かな歌い方と、草野さんとの楽し気なリモートダンス、間奏部分でのスーツで立つ後ろ姿、後半のオペラのような迫力ある歌声と目力にやられてしまいました。
ところが、澤田さんってコロコロ雰囲気が変わるんですよね。動画によって、というより時期によって、主にヘアスタイルが。
なのでイメージが重なっていたのは『Kaja!2007』の時だけ。そしてどうも、ご本人がご自分を三枚目方向へ持っていこうとしていたふしもあり、私が最初に感じた印象とは段々と離れていきました。
その上、当時自分の好みだった澤田さんのベース担当曲(つまり大西さんのリード)は2曲しかなく、なんだかちょっと寂しいような、不完全燃焼のような気持ちで動画を見ていた頃に、ある出来事がおこります。
突然家族が酷い腰痛で歩けなくなり、その介助でほとんど眠れない日が続きました。
20-30分おきに呼ばれて、ほぼ５日間ベッドで横になることすらできず…。
本人が一番苦しいのは分かるけれど、眠れないと人間はあんなに簡単にダメになるんですね。
「医者なんか絶対に行かない」と言い続ける家族にキレかけながらも、もう頭が働かなくなっていて、どうしたらいいのか分からず、誰に頼っても良いものかも分からず…
目を離すことができないため、家から出られず、勤務先にも迷惑をかけて。
追い詰められてどうしようも無くなり、全部投げ出してこのまま一人でどこかへ逃げてしまおうかとまで思っていました。
その間ずっと時間さえあれば、縋るようにパソコンでリストラーズさんの動画を流し続けていて、それで何とか正気を保てていたように思います。
そんなときに耳に届いて来たのが、加藤さんのリードの『時代』でした。
もちろん初めて聞いたわけではありません。ただその時に、そのタイミングで流れてきた『時代』はそれまでのものとは違って聞こえました。
それまでは泣けませんでした。追い込まれ過ぎていたんだと思います。
でもそのやさしい包み込むような、まるで背中を押してくれるような加藤さんの声を聞いて、自然と涙があふれてきました。
他の皆さんのコーラスもふんわりとした印象で、声にやさしく包みこまれるようでした。
何度か繰り返し聞いているうちに、流れ続ける涙と一緒に胸の中にあったどす黒いものが溶けていったような気がしました。
翌日親戚に電話して事情を話しました。
なんでもっと早く言わなかったと怒られました。2時間かけて飛んできてくれました。
その後、掛かり付けの先生に連絡して本人へは痛み止めや安定剤などを出してもらい、私は先生にも怒られました。
ストレスと寝不足で、その時の私の血圧は上が200越え下が100越えで、「あなたのほうが死んじゃうよ」と。
薬を出して貰い「とにかく眠りなさい。家族の声が聞こえないところで眠りなさい」と言われました。
リストラーズさんのコンパクトディスクをエンドレスリピートにして5日ぶりにベッドに入りました。1・2時間のつもりが掛けた目覚ましにも気付かず5時間寝ていました。
今は家族も落ち着き日常へ戻りつつありますが、あの時一人で逃げだそうと考えたことはもう私の中からは消せません。
でも『時代』を聞いていると、そのことも含めて全てを抱えてこれからを過ごしていかなければ、という覚悟のようなものが湧いてきます。
加藤さんのやさしく、それでいて力強く包んでくれるような声が、そして6人のやさしいハーモニーが私を救ってくれたのだと思います。
彼らのYouTubeチャンネルに出会っていなかったら、今頃どうなっていたことか…
想像するのも怖いです。
なので私は箱押しです。
ただしかなり「加藤さんに偏っている」箱押しなんです。