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余裕がなくて優しくなれない2月

今月も最終日になってしまった月イチnote。60分でいくぞ。

相変わらず朝ドラを見ている。カムカムエヴリバディで見る80年代は、今より経済的にも精神的にも豊かなのが分かる。ご近所付き合いみたいな緩やかなもの(もちろん美化されている)の濃度は無くなった。そして視聴者はこれからバブルが来ることを知っている。私の知らない経済成長と、知っている曲たちがドラマの中にある。
ある年代より上のおじさまおばさまは皆この時代を知っていて、何十年経ってもこの時代の夢を見ている、という印象を受けた。オトナ帝国の逆襲in朝ドラ。1983年を象徴する おしん 。80年代の曲を知っているのは今でもテレビでたくさん流れるからだ。言うまでもなくテレビも新聞もオールドメディアで、上の世代をターゲットにするために80年代の曲(もう少し新しい年代の曲も含まれる)がCMで流れる。そしてみんな糸をカバーする。シン懐メロってレジーさんが言ってた。

リベラルアーツ→自由になる→とりあえず投資でFIRE、という思考が短絡的で貧しいのも頷けるが、正直一にも二にも金というところはある。金は、欲しい。ただこんな情勢じゃ投資なんて絶対やってらんない。投資は早く始めないと、という風潮に流されて事を急く気持ちになるが、元手がないから投資も何もない。NISAもiDeCoも貴金属もNFTも、早く始めた方がいいとフンワリ思って止まる。

情弱が被るデメリットの大きさを感じた出来事があった。有難いことに旧友のLINEグループが久しぶりに動き、ディズニーに誘われた。チケットを入手するためにアプリを入れ、アカウントを取得し、売り切れ前ギリギリのページを何度も再読み込みして突破し、いざ情報を入力するところでクレジットカードの番号がはじかれた。対応するクレカを持っていなければディズニーのチケットは買えないことを突きつけられ、撤退を余儀なくされた。ここで諦めれば出費が浮く、浮いたお金で三体三部作(5冊で1万)が買える、とも思ったがもちろんそんな発言は出来ないし、結局友達が代わりにチケットを買ってくれた。本当にありがとう。行きたいという気持ちと、出費を天秤にかけて 引っ込みつかないな と思う気持ちが同居している。舞浜に着けば楽しめるだろうが、BA.2による感染の再増加がいつになるのかなど、やっぱり心配である。

そう、友達付き合いには金がいる。アメックスのコピーみたいになったな。

今日は筆が遅い。思考とフリック入力とアプリの仕様が噛み合わず、全てにブレーキがかかったような感覚だ。味覚が衰えたかもしれない、記憶障害かもしれない、疲れやすいのもコロナ後遺症かもしれない、ただそれを客観的に証明する手段がない。無自覚無症状のまま感染して、後遺症とまでいかない「鈍り」の僅かな違和感だけがぼんやりと生活にもやをかける。鋭敏じゃなくなった気がする、この 気がする の部分が厄介だ。

音楽雑誌を整理したいが扱いに困っている。髭男やsumikaがニューカマーで載っていて、どうにも捨てづらいのだ。典型的な片付け/断捨離ニガテ人間の出来上がり。フェスのラインナップも数年経った時に価値が変わることがある。今や天下のあのバンドをこの時間帯にこのステージで、などという話題はベタに盛り上がる。懐古と古参自慢は床屋の会話にもってこいだ。縛って捨てなきゃ場所がないのに、過去を引きずりたい気持ちを飼って踏ん切りがつかない。こうやってなあなあにし、根本解決を避け、先延ばしにし続ける怠惰な生活にミステリと言う勿れで引用された自省録の言葉が刺さる。怠惰はエロい。よふかしのうたで書かれる堕落がそのまま当てはまる。近いうちに朽ち果てる…

朝5時に救急車のサイレンが聞こえる。床屋で聞いた話では経済回した方がいい=緊急事態宣言は出すな、という意見の方が多いらしい。その場で強く異を唱えたかったが脳内でどっちもどっち論に足を引っ張られ、譲歩して感染者数が減って欲しい、と言うに留めてしまった。もっと言語化能力があれば言い返せたはずだ。そもそもこの話も鮮度が落ちている。

早寝もしない、コンテンツは溜まる一方、働きには行けず金は減るばかり、ジャンプの定期購読に二の足を踏んでいる間に1週間が経つ。あかね噺が始まって、週刊連載を本誌で追うとかアンケートを書いて応援するという体験をしてみたいと思ったのに、ジャンプを買わないままもう今日で3話だ。世の中が早いのか、自分が遅いのか。なまじ色々な見たいものを覚えているせいでジャムの法則にぶち当たる。タイムアップ。

あとがき。タイトルに据えたハピネスの歌い出しは、他人に優しくなれないという解釈だけでなく自分に優しくなれないという解釈もアリだと思った。セルフコンパッション瞑想と精神的自傷を並列に行っている。嵐の Turning up を聞いてボロ泣きしたことを覚えておきたいと思った。

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