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八丈島②

八丈富士アタック編

5月15日13:30頃

午前中歩き回った疲れをなんとか30分休憩することで回復に回して出発(なお疲労度は50%……)

宿を出るタイミングで宿のお父さん(以後「マスター」)に「八丈富士登山口に車で送っていこうか?」と言われたので甘えることに。

島の人は本当に親切である。民宿ならだいたいの人が車での送り迎えなんて割と当たり前のようにしてくれるのだが、バスも通っていたりするのであんまり甘えるとなんというか…申し訳ない気分になるので基本自分で歩ける場合はあるきでいこうと思っていた。(がこのあともマスターには甘えまくることになる)

「コロナ禍で暇なんだよね」と笑いながら言っておられたが、マスターの言葉が胸に刺さる。こんなタイミングで来てしまった自分。されど客が来ないと経営が厳しいであろう宿泊施設…

マスターの車に乗りながら山の説明をしていただいた。①の記事で書いた八丈富士と三原山のウンチクはこの話から得た知識だ。ちなみにマスターは移住してきた島民で、何十年ほど住んでいるがあまり登ったことはないのだそうだ。

八丈富士アタック開始

13:44分登山開始。ほぼほぼ中腹の七合目までの登山道がアスファルトで塗装されており、車での登山も可能だ。ただ今回は律儀に1合目で車をおろしてもらった。

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非常に年季の入った鳥居が道端にある、ここから登山開始。正直ずっと傾斜のあるアスファルトを登るだけになるため、道中が単調にはなるが振り向けば八丈島の中心地を堪能できる。

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アスファルトの道なので階段はなく割とスタスタ上がっていくことができる。しかし休息する場所があまりない為一気に登っていかなければならず披露は蓄積される一方……7合目あたりで一旦道が平坦になるのでそこで休憩することをオススメする。というか登山に体力を使いたくない人は7合目までくるまで行くのが良いだろう。

ふれあい牧場

7合目には牧場がある。八丈富士7合目登山口とは逆側の山肌を利用している。非常にいい景色でそんな場所に牧場があるのは(東京都近辺では)なかなか珍しいのではないだろうか。

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牧場なので勿論ここの牛からとれた牛乳やアイスクリームを買って食べることもできる。中でも島のあしたばも混ぜ込んだあしたばアイスなんてのはここに来ないと食べられないのではないだろうか。また、ここの自動販売機で水分が補充できる。登山の際にもし水分準備するのを忘れていた場合は買っておくのが良いだろう。

私が訪れた際は改装工事中で牧場のアイスクリームどころか自動販売機のある建物も立ち入り禁止になっていて、水分補給もできなかった。

※登山の際には水分補給はマスト。完全にミスをした。

気を取り直し7合目スタート

14:46分7合目到着。ここから階段をひたすら登っていく。

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傾斜も安定しているが、段差は大きめ。ゆっくり確実に行くほうが良いだろう。ところどころ手すりがある、滑落事故も過去にあったそうで油断はできない。

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60分弱ほど歩くと、いよいよ頂上また緩やかな上り坂になるがここまでくる頃にはヘトヘトになっている。この段階で時刻は16時くらいだった気がする。実は18:30には夕食の時間になるので宿に戻らなければならない。この時点で八丈富士名物の「お鉢めぐり」はできないなと悟る。

八丈富士は綺麗に火口のまわりを一周できるルート「お鉢めぐり」が有り、その道を巡ることで360度、島の景色を堪能できる。はずだった。だが時間の限りがあまりないので仕方なく八丈富士のもう一つの見どころへ。

八丈富士火口にひっそりと存在する浅間神社

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ぽっかり空いた八丈富士の火口は「大火口」と「小火口」と呼ばれる2つの火口がある。(というか火口がレベルの異なる2段の段差になっている)

その大火口へは降りて行くことが可能で、その火口に鎮座しているのが浅間神社とのこと、なにやらパワースポット感満載だし、行って帰ってくるぶんにはそこまで時間もかからないだろうとのことでその場所を目指すことに。

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火口内から火口外周の山壁を観る。完全にロストワールド。恐竜が出てくるんじゃないかとワクワクした。歩いているのは僕だけなので恐怖も同時に感じていた、ここでアクシデントが起こったら… 携帯はあるので救難信号はだせるけど…

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設けられた木道も必要最小限のもの。自然を害さない配慮を感じる。

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10分ほど歩くと「浅間神社」に到着、その厳かな雰囲気。なんとも形容し難い。願い事の書いてある石や、小さい木製の鳥居など。島民の思いが募っている。

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浅間神社の隣の道をもう少しだけ奥に進むとそこには「小火口」が広がっている。小さい火口とはいえ迫力は絶大。写真でもあまりその大きさを伝えることはできないであろう。とにかく、いい景色を堪能できて満足だ。ずっとこの場所に居たいものだが、そろそろ夕食の時間、撤退すべく浅間神社をあとにした。

下山

登山の最大の消耗は下山にあると考えている。重力と足の勝負。筋肉は常に悲鳴を上げ、足の裏もジンジンする。しかもこのとき疲労度は85%しんどい。帰りたい。いや、帰ってるんだけどひたすら足に負荷がかかる。更に追い打ちをかける事があったそれは7合目から1合目まではアスファルトの車道である。ということだ。行きのときにも「途中休憩がしづらいので注意」と記したが、ぶっちゃけそれは下山の時。立ち止まっても傾斜のある地面。立ち尽くすだけでも足に変な負荷がかかって痛い。

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自転車で一気に下りたい。このあたりで「宿のマスターに迎えに来てもらおう」という気分になってきた。帰り路はひたすらあるき続けたのであまり記憶がない。それくらい朦朧としていたのかもしれない。永遠と助力のみで1合目まで下りきり。私の八丈富士登山は終了した。

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八丈島1日目夕食

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島の幸をたんまり使ったご馳走。うまし!

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島でとれたお魚とあしたばのおひたしで優勝。

コロナ禍ということもあり夕食は隣の部屋を利用した完全個室の食事。このへんで薄々感づいたのは、どうやら宿泊客は大きいホテルに僕ひとりだけかもしれないということだった。廊下をうろついても誰ともすれ違わないし、広い風呂も貸し切りで使わせていただいた。

離島に来たら星空ということで星空を狙いたかったのだが残念なことに、曇り空だったため断念。

まあ疲れてることだしさっさと寝ることにして。

八丈島1日目は終りを迎えた。

続く。

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