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12/26(木)

店に足を踏み入れたトタン、中は深海、泳ぐようにゆっくりと両手を鰭にして動かしながら、首を右へ左へとまわして、あいている席を探し、そのまま一番奥にたどりついて二人がけの小さなテーブルを選んだ。

多和田葉子『百年の散歩』(新潮文庫)P.8

年始年始用の『1Q84』の続きと、いつ注文を完了させたのか覚えていない『百年の散歩』が届いた。
『百年の散歩』のはじめの話「カント通り」を読み始めて、びっくりした!韻を踏むような、意味のあるような無いような言葉が入っている。けれども全体の流れがものすごく滑らかで「なんだこれは!?」とザワザワする。
「トタン」から何かが変わる。「中は深海、泳ぐようにゆっくりと両手を鰭にして動かしながら、首を右へ左へとまわして」は雰囲気伝わるが、「例えると」とか「みたい」とかなくて「お???」となる。

Taxiをわたしは「楽しー」と呼んでいて、これは日本語でもドイツ語でも英語でもみんな「タクシー」という苺、イチゴ、一語、に縮んでしまっているモノリンガリズムを崩すために自分で勝手に造った単語である。

同 P.20

「タクシー」という苺... よくわからないが、楽しい。

『1Q84』Book.2を読み始める。
「物語の中に拳銃が出てきたら、それは発射されなくてはならない」というチェーホフの引用が守られるのだろうか…

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