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【新潟出張🎾】成長期にやっておきたいコト
こんにちは!染谷海時です。
今回新潟県テニス協会様からご依頼を頂き、新潟へ行ってきました。
土台が大事
今回のテーマは「成長期にやっておきたいコト。〜土台となる考え方とからだの使い方や知識〜」。
新潟県で選抜された小学生を対象に行いました。
小学生でもプロを目指す子、ジュニア(18歳)で終える子、途中でやめて他の道を目指す子など様々。
方法論もアプローチも選手の数だけあります。
ただ土台が大事とはいえ、小学生がプロアスリートの行なっている内容を真似して行なっても、あまり意味がありません。
なぜなら、プロはもうある程度の土台が既にあり、自分に合ったトレーニング内容をカスタムして行なっているからです。
YouTubeを見ても上達しないのは、なぜ?」
では、小学生年代は何をするのか。
それは、アスリートとして、もっと大きく言えば人間として土台となる考え方やからだの使い方を養うことです。
その為にはまずじふんを知ること。じぶんと対話すること。
なぜ、やるのか?
じぶんがやっているコト、じぶんのプレー、体のコトなのに人任せ。それで良いのか?
言われたままをやるだけなのか?(それはそれで大事な時期もある)
とにかく、なぜ?なぜ?と掘り下げて、その土台の普遍的なコトを一緒に行いました。
普段教わるだけで終わっていることをあえて考えることで、他人事ではなく、自分ごととして捉え、質を高めること。
今後他の同じような講習会や自分のスクールに戻った時にもらうアドバイスを最大限に活かせるように、土台となる「じぶん」に気がつくコトを。
特に彼ら彼女らは思春期に入り、体も心も絶賛成長期。
じぶんの考えや想いが沢山と溢れてくる。
同時に大人の意見も沢山入ってくる。
ましてや今は情報に溢れた社会。
そんな影響を受けて、凄まじい変化と同時に不安定になる時期でもあります。
だからこそ、じぶんと向き合って整理する時間を取ることが大切。
当日に向けてコーチと打ち合わせを重ねる中で、改めてそれを含めた人間としての土台の大切さを感じました。
彼ら彼女らはまだ発育途中であり、発達途中。
それを軽んじてはいけない。
最近はトレーニングも身近になり、本や雑誌、YouTubeで気軽に多くの情報にアクセスすることができます。
でも上手くならない。上達しない。
その時は上手くなった気がしても、また元に戻ってしまう。
色々な理由はありそうですが、「本質的ではない」からではないでしょうか。
植物で言えば、しっかりとした幹があって、枝や葉・花が生えていく。
さらに言えば、土台となる土や水、栄養といった環境の中で、たくましく育つ。
先ほどのプロの話ではないですが、動画でよく見るようなトレーニングやハイライト集も最終的に表面に見えている結果に過ぎないのです。
その陰にはじぶんと向き合った地道な時間の積み重ねがあります。
YouTube動画でも、今回のような講習でも短期的な学びというのは、どうしてもその人の解釈に偏った断片的な情報になってしまいます。
それを分かった上で、多角的に情報をあつめながら取り入れていくのが良い。
その為には、判断基準が必要。
そして土台となる普遍的な考え方や人の身体の使い方を知っておくと良いだろうと思いました。
本来トレーニングやからだの使い方も継続していく中で、深みが出ていくものです。
アスリートの前にまずは、じぶんという1人の存在。
今回の練習会は、「じぶん」を感じてもらい、「じぶんのやりたいコト」に対してどう考えるかを伝えていく。その時間を彼ら彼女らと共有しようと思いました。
「大人の作ったシステムに子どもを当てはめたり、プロの行なっていることの子ども版のようなトレーニング講習はしない」ように内容を考えていきました。
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みんなの考えをシェアする時間
「ウォームアップってそもそも何だろう?」
「やらないと、なんでコーチたちが怒るんだろうね?おかしいよね?笑」
「普段やっている種目を選ぶ理由はなんだろう?」
「あなたは、どんなテニスがしたい?」
「それを思いっきりやるにはどんな動きが必要そう?」
質問を投げかけては、自分なりに考えて、小グループで意見交換。その後全体に共有する。
12人の知恵を共有して、還元する。お互いに「これはいいな」「それがあったか」とメモっていたのも微笑ましかったです😊
この時大切なのは、相手の意見を笑ったり、否定したりしないで、聴くことが大切です。
無駄な意見はありません。誰かの考えは誰かのヒントになります。
初めは意見があまり出なかったが、徐々にコメントし合っていたこと、自分のテニスの戦略についてみんなそれぞれ記入が出来ていて、素晴らしいと思いました。
全体的に何かじぶんのモノにしようと書いており、メモ用紙が予想よりも埋まっている子が多かったように思います。
1時間があっという間でしたが、その後の実技に繋がるとても良い時間でした。
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じぶんのプレーをイメージしながら、ムーブメントプレパレーション
足を知る
道具を使いこなす前にじぶんの体使いこなせている?ということで、せっかくの屋内カーペットコートなので、裸足になって動きました。
二足歩行のヒト科動物において、足は文字通り土台。
足の感覚の精度が、出力にフットワークやヒッティングの質を左右します。
現代社会の生活スタイルもそうですし、特に冬は足の機能も感度も落ちやすい。
案の定、じぶんの足の半分しか感覚的にも機能的にも使えていない子達が9割以上でした。笑
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いざ🎾靴を履く時に、えー?シューズ履くんですか?と言う子も笑
終わりに。
今回の時間がきっかけで、じぶんを知り、身体を思い通りに正確に使うことがじぶんのテニスのパフォーマンスの向上に繋がり、もっと言えば今後の人生において、じぶんの想いや考えを大切にしてもらえると嬉しく思います。
こども達の足が使えることによる動きの変化(課題の明確化)と昨年よりも食いついてくれた感じが個人的にはとても良かったと思いました。
また、遠い場所にも関わらず、2年連続でお声をかけて頂いたことが私はとても嬉しかったです。
子ども達は前のめりで聴いてくれ、中には休憩時間に、「感覚をものにしておきたいのでいいですか!?と復習と自主トレに来てくれる子もいました。
コーチ陣からも動きにキレが出てきたと好評で何よりでした。
私自身はまた今回得た気づきを活かして、引き続き目の前の方により良い時間と内容を提供すべく、反省と改善を繰り返しながら日々やることを積み重ねていきます。
本日もお読み頂きありがとうございます。