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石原希望 / 夢日記


東京に車で着いて真っ先に見た光景


見覚えの路地を歩いていた。
先輩のクラフトビールのお店が拡張工事をして広くなっていた。
コの字のカウンターにガラス張りのキッチンスペース。
いま日本では飲めないキルケニーを頼んで座れば、知らないお客さんに「ロストバードさんですよね?お久しぶりです。」と言われるがピンとこない。「以前ここが改装前に月曜日にコーヒー淹れてた者です。一度お会いした後お店に行きました」「ああ!あの時の!」
本当にわからなかったけど適当に答えてしまった。
気まづさ紛らわすためにもっちゃりとした飲みづらいキルケニーをちびちびいかずに無理矢理胃に入れて、反動で顔をギュッとして、お先ですと店をあとにした。

キルケニーをゆっくり飲みたかったが、満足した!と路地の光を見ていると、父姉と待ち合わせをしていたことを思い出し駅へ向かった。

免許はあるが長年運転していない高齢の父がレンタカーを運転し、先祖の供養にと行ったこともない奈良の山奥の寺へ一泊しに行った。
ついたその日は食事を摂り宿坊で眠った。
夜這いされるとてもエッチな夢を見た。
どこかで見たことある顔、寝起きには満足感があった。(映画によくある謎の性描写みたいなシーンだった)
翌日は気持ちを切り替えて早朝から読経を聴いたりした。
そして帰る前に、みんな鞄からとても丸い石を出して住職に渡して新しいものと交換していた。
そのとても丸い石の交換はこの寺に伝わる夢が叶うおまじないらしく、前来た時にその石に願いを込めて持ち帰り夢や願いが叶えば次来た時にまた新たな願いを込めて交換するというものらしい。
どうやら僕は小さい頃にここへ連れて来たことがあるらしく、僕の石も父が保管していた。
姉はそういったものにあまり興味がないので石すら持っていなかった。
僕は何の夢を抱いて何を望んだのか全く思い出せなかったが「僕にはもう必要ありません」と言って石を置いた。
帰り道に偶然、大学の同期でその寺の娘(現実では工場の娘)が帰省していたようで「本当にいいのか、夢はないのか」と諭されたが「ええねん」と伝えた。
池にスッキリとした自分の顔が写っていた。
境内の7段階段をジャンプして外に出た。

そのまま地元に帰って、翌朝マンションを出た。
隣のマンションから先輩の彼女がいて先輩が大きなバッグをいくつも持ってタクシーに乗ろうと出てきた。
僕はヴィトンのハンドバッグ1つ。
鉢合わせたがあえて挨拶も手伝いもせず駅へと向かった。

駅に着く前に目が覚めた。

意志に囚われていた最近の僕を物語るような夢だった。
意志を持つと人は石のように固くなる。
意志を捨てれば水のように時代を流れていける。
石のように質量をギュッとするより外にピュッと出した方がいいのだ。
今日見た夢にタイトルをつけるならきっと
この夢は「石原希望」だろう。
夢や希望は所謂悲願や十字架ではなく、AV女優・石原希望のようにふと元気づけてくれる存在でいいんじゃないだろうか。


風の時代なんだっけ。
誰も言わなくなっちゃったな
個人的には風というか金の時代だけどな。
藤井風って俺より年下なんだってよ
季節の変わり目風邪には気をつけて。
僕はちょうど足かせが外れたよ
さて稼いでいこうじゃないか
俺の人生取り返していこう


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