見出し画像

宋元明清歴代の瓷器展示

宋の時代 - 磁器製造がピークに達する

『宣徳鼎譜』には、柴、汝、官、兄、鈞、定の6つの窯が並列されており、許之衡の『飲流斎説磁』にも「宋の最も有名なものは、柴、汝、官、兄、定の5つであり、さらに鈞窯もあり、非常に貴重である」と記されています。これにより、宋の時代には、実際に薪窯を含む6大名窯が存在したことが説明されています。
宋磁は釉の色の美しさを重視するだけでなく、釉の質の美しさも追求しました。この美学的アプローチは新境地を切り開き、磁器生産は極めて盛況を極めました。

元の時代 - 青花磁器が歴史を変える

宋以降、元、明、清の時代はどれも磁器業の黄金時代となり、元帝国は江西省の景徳鎮に「浮梁磁器局」を設立し、磁器生産に有利な条件を整えました。元代の景徳鎮では磁器製造技術において新たな突破があり、最も代表的なものが青花磁器と釉里紅です。
青花や釉里紅など新しい種類の磁器が登場し、彩色磁器が盛んに流行しました。この時期、景徳鎮は明清時代において全国の磁器製造の中心地となり、「磁器の都」として世界にその名を轟かせるための基盤を築きました。

明永宣 - 青花磁器の覇者としての地位を確立

永宣時代は明代の御器工場が栄光を誇った時期で、この時期の青花磁器は後世においても「明代の青花の金字塔」と称賛されました。特に「祭蓝」「鲜红」「甜白」などの色釉は、後の時代に高く評価されました。
永楽青花はその最も典型的なものであり、輸入された材料を用い、適切な火加減で焼成されることで、鮮やかな青色が生まれました。その色は艶やかで層がはっきりとしており、中国の伝統的な水墨画のような美しさを持っています。
宣徳青花は、永楽青花と比べて釉面が白の中に青を現し、淡青色が特徴的です。釉面は平坦ではなく「オレンジ皮釉」とも呼ばれ、宣徳時期には花瓶や植木鉢などの器物が大量に焼成され、汝窯や哥窯の磁器を模倣することに成功しました。

清乾隆時代 - 富麗堂々とした華やかさ

乾隆時代の磁器は、色彩が鮮やかで多彩であり、紋様も複雑で多様です。この時期の磁器を一言で表現するならば、それは「眩い技術の結晶」と言えるでしょう。乾隆帝は、すべての色を美しいと考え、さまざまな釉薬を一つの器物に施した華やかな磁器が登場しました。これらの器物は、従来見たことのない豊かでにぎやかなデザインを生み出しました。


いいなと思ったら応援しよう!