何をぬかすんや。ばかっ!詐欺め、かたりめ!
少し上から目線の感じもあるけれど、「どんな人にも幸せになってほしい」という作者の優しい思いが分かった。
『父帰る・恩讐の彼方に』
#菊池寛
カバー絵 #東光寺啓 挿絵 #松田穰
解説が3人も。参考になった。 #尾崎宏次 #三宅周太郎 #菊池英樹
今回は『出世』『父帰る』『屋上の狂人』『時の氏神』が初読み。
●『藤十郎の恋』の戯曲バージョンは初読み。戯曲だと尚更、藤十郎の、「芸の為なら女を泣かす〜」どころか女を自殺させても開き直る異常さが際立つ。今の日本では、ネタがウケると思ったら弱者へどんなえげつないことでもするネトウヨやインフルエンサーと、その取り巻きか。
●『父帰る』は、あぁ、こんな話なのか!と意外な納得。
真面目な長男が父親を糾弾。親権放棄するような親を子は養う必要はないと。これを大衆向けの戯曲として大正6年に発表したのだから、当時かなり衝撃的&進歩的だったのでは。文学の進化と社会の進化。
でもせっかく進化してきた多様な家族の在り方を逆行させるのが、今の自民党の理想の家族観。公助に頼らず、家族は互いに助け合わなければならないという伝統的家族観の呪縛。そしてそれはカルト統一教会の家族観とそっくりだと言う、、。
●『屋上の狂人』ではこれも賢い青年が、大川隆法みたいなイタコ芸の巫女へ「何をぬかすんや。ばかっ!詐欺め、かたりめ!」と叫びます(笑。
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