【研究速報】牛からヒトへの感染が確認されたH5N1型鳥インフルエンザ、東大チームが解明した感染力と治療法とは?
みなさん、こんにちは!今回は、東京大学と国立国際医療研究センターが10月29日に発表した、とても重要な研究結果についてお伝えします。じつは今年の3月、アメリカの牧場で新型の鳥インフルエンザウイルスが牛からヒトに感染してたんです。その時に分離されたウイルスの研究結果が、ついに明らかになったんですよ。気になりますよね!?さっそく、内容を見ていきましょう。
なぜこの研究が重要なのか?
この研究は、ヒトの健康に関わる重大な発見なんです。というのも、これまで鳥インフルエンザのH5N1型は、ヒトに感染することは珍しく、ヒトからヒトへの感染もほとんどないと考えられていました。でも、もしヒトに感染すると約50%もの致死率があるという怖いウイルスなんです。
そんな中2024年3月以降、アメリカの14の州で乳牛にH5N1型の鳥インフルエンザが発生しました。そして、感染した牛の乳やその他の体液に触れた農場の従業員さんが感染し、目の炎症(結膜炎)を発症したんです。ヤバいですよね!
研究ではどんなことが分かったの?
研究チームは、感染した人から分離したウイルス(専門的にはhuTX37-H5N1)について重要な発見をしました。
発見その1)ヒトの細胞での増殖力
まず、このウイルスがヒトの細胞でどのくらい増えるのか調べた結果。とくに肺の細胞では、効率よく増殖することが分かりました。これは、ウイルスがヒトの肺で感染症を引き起こす危険性を持ってることを示唆してるんです。
発見その2)動物実験での驚くべき結果
研究ではマウスとフェレットという2種類の動物を使って実験を行いました。その結果は衝撃的でした。まずマウスでは、わずか1個のウイルスでも感染して死亡する可能性があることが判明。そして感染後3日で脳や筋肉を含む全身にウイルスが広がることを確認しました。
またフェレットでは、感染した全てのフェレットが5日以内に死亡。とくに肝臓で大量のウイルスが見つかりました。ちょっと残酷な実験ですが、、、恐ろしい結果ですよね。
発見その3)空気感染の可能性
さらに驚くべきは、フェレット同士の間で空気感染(飛沫感染)が起きたことです。実験では17~33%の確率で感染が起こり、感染したフェレットは全て死亡しました。
治療薬は効くの?
研究チームは、いろいろな種類のインフルエンザ薬を試したところ、良いニュースと気がかりなニュースの両方ありました。まず良いニュースから!新しく開発された薬の中に、効果の高いものが見つかったんです。とくに効果があったのは「バロキサビル」という薬。実験では、感染した動物たちが全て元気になりました。
でも気がかりとしては、インフルエンザの時によく使う「タミフル」などでは、感染した動物を救えませんでした。そして先ほど書いたように、このウイルスが人の肺の細胞で増えやすいという特徴。もし感染してしまうと、肺炎のような重い症状が出る可能性があるということです。
では何に気をつければいいの?
心配になってきた人もいるかもしれませんが、大丈夫です。普段の生活で気をつけることは、いつもやっている手洗いやマスク、体調管理が基本です。日本では確認されてませんが、牧場や農場で働いている人は、体調の変化に気をつけてください。具合が悪くなったら、早めに病院へ行きましょう。
まとめ
今回の研究で、新しいタイプの鳥インフルエンザについて、たくさんのことが分かりました。牛からヒトへの感染という新しい経路が見つかったり、効果のある薬が特定されたりと、重要な発見がありました。なので必要以上に怖がらなくてもいいです。むしろ、こうやって科学的な研究が進むと、対策方法がどんどん良くなってくるんですから。