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【日本のお財布事情】海外でお金を稼ぐけど、国内では赤字?日本経済の「意外な実態」を解説!

記事に利用している画像は「財務省」の資料から切り抜いたモノを使っています。

引用:「国際収支から見た日本経済の課題と処方箋」

みなさん、こんにちは!今日は、日本の「国際収支」というものについてお話しします。難しそうに聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば「日本と外国とのお金のやりとり」のことです。家計で例えると、収入と支出の関係みたいなものですね。最近の日本の状況を見てみると、ちょっと面白いことが分かってきました。では見ていきましょう。

海外で稼ぐ日本、でも国内では...?

まず驚きの事実から。日本は海外でたくさんお金を稼いでいるんです!

2023年度の経常収支(国と国とのお金のやりとりを示す指標)は、約35.5兆円の黒字で、過去最大を記録しました。特に「第一次所得収支」という、海外への投資からの収益が大きく伸びています。2010年から2023年の間に2.5倍も増加したんです!

ここで「えっ?」となった人がいるかもしれません。なぜなら...

日本の貿易収支(モノの輸出入の差)は、ここ数年赤字が続いているんです。2022年度には過去最大の21兆円もの赤字を記録しました。

つまり、日本は海外にモノを売るより、買う方が多くなっているということ。昔は「日本製品が世界中で人気!」というイメージがありましたが、最近はちょっと違うんですね。この「海外では稼ぐけど、国内ではお金が出ていく」という状況、ちょっと不思議ですよね?

なぜこんな状況になったの?

この状況には、いくつか理由があります。

日本企業の海外進出

多くの日本企業が海外に工場を作ったり、海外企業に投資したりしています。その結果、海外での収益(第一次所得収支)が増えているんです。2000~2022年の間に、日本企業の対外直接投資残高は約8.5倍に増加しました。

例えば自動車メーカーなどは、海外に工場を作って現地で生産・販売することで、為替の変動リスクを減らしたり、現地のニーズに合わせた製品を作りやすくなっています。これは海外に直接投資するから得られる恩恵ですね。

エネルギー輸入の増加

2011年の東日本大震災以降、原子力発電所の停止で、石油や天然ガスの輸入が大幅に増えました。これが貿易赤字の大きな原因の一つです。日本は資源が少ない国なので、エネルギーの多くを輸入に頼っているんです。

専門家の試算によると、原発再稼働で年間約4.7兆円もの輸入減少が見込めるそうです。エネルギー問題は、日本の経済にとって本当に大きな課題なんですね。

電気製品の競争力低下

かつては世界中で人気だった日本の電気製品。テレビや携帯電話など、「メイド・イン・ジャパン」のブランド力は抜群でした。でも最近は韓国や中国などの海外メーカーに押されています。特にスマートフォンの分野では、日本メーカーのシェアが大きく落ちてしまいました。

2022年度には電気機器の輸入が輸出を上回ってしまいました。これは、日本が得意だった分野で負け始めているということなんです。

デジタル分野での赤字

「デジタル赤字」という新しい問題も出てきています。これは、デジタルサービスの輸入が輸出を上回っている状態のことです。

2023年度のデジタル赤字は約5.4兆円。クラウドサービスの利用料や動画配信のライセンス料などが主な原因です。

例えば、みなさんが使っているスマホのアプリやオンライン会議システム、多くは海外企業が提供しているものですよね。これらを使うたびに、日本からお金が海外に流れていくんです。

この状況、良いの?悪いの?

一概に良い悪いとは言えませんが、課題はあります。

海外で稼いだお金の多くが、日本に戻らない

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