サッカー選手のセカンドキャリア問題
サッカー選手のセカンドキャリアについてよく聞かれることがある。
『サッカー選手って辞めた後何してるの?』
いつもこう答えている。
辞めた選手は何人も知っているが
J1の選手特に代表クラスまで行っている選手
解説、監督、メディア関係、クラブスタッフが大半、中にはフットサル場経営、企業(レアケース)
その他の選手
スクールのコーチ、下部組織のコーチ、自分でサッカースクール
J 2,J3の選手はサッカー関係につけなかった人は一般企業に就職
こんな流れが今までの通常の流れだと思う。
僕らの年代より特に上の年代に関しては高体連がプロ選手を多く輩出していた。
文武両道の学校はなかなかレアでどちらかというとサッカーが上手かったらそれでOKで通っているところが多かった。
もちろん現役選手時代よりお金を稼ぐことは至難の業だ。
しかしあの華やかな舞台で活躍していた選手が引退後に『一般の人』になってしまっているのを少し寂しさを覚える。
サッカー業界は選手と監督には非常に手厚いがその他の仕事に関しては
お金が潤沢に回っているかと言うと決してそんなことはない。
以前こんな話を聞いたことがある。
ヤンキースが優勝した時にグランド整備をしているおじさんがもらえる優勝ボーナスっていくらか知ってる?
2000万円相当のボーナスがもらえるんだよ。
これを聞いた時に衝撃だった。さすがアメリカ。プレミアがどうなってるかどうかは知らないけど日本では考えられない。なんなら選手もそんなに貰えない。
当然放映権の絡みだったり様々なバックボーンがあるが、これは夢がある。し、グラセンのおじさんも死ぬ気で応援するだろう。
話は戻るが日本のサッカー界のセカンドキャリア問題はどこにあるのか?
そもそも問題なのか?
一般の人から見ると仕事があればいいでしょ。なのかもしれないが冒頭で述べたように個人的にはスターはスターのままで生涯いてほしいて言うのが僕の意見だ。
その選手がどうなりたい、どのような人生を歩んでいきたいかは個人の価値観なので僕がとやかく言う話ではないが
最低限のサッカー選手とはどういった職業か。
辞めた後にどんな道があるか。税金はどうするか(選手は個人事業主なので節税対策が難しい)。などのお金にまつわる知識。
マインドセット。心構え。
学生時代においての学校側のサポート。
選手時代においてクラブ側のサポート(現状引退した後に仕事を用意するクラブは多いが本質的に生きる術、知識、情報は自分で取りに行くしかない)そういった意味でのクラブのサポートはないと言って間違いではない。
これはもしかしたら少年のカテゴリーから少しずつ身につけて行かないといけないかもしれない。日本の学校教育自体がテスト主体の作りなので、僕もそうだったが
自分から興味を見つけそれに没頭するような教育システムにはなっていない。
僕も今になって世界の歴史や、科学や宇宙や日本の歴史に興味を持ち勉強し直している。高校生の時、中学生の時にこの学びに対しての意欲があればと思うが残念ながらそれを引き出してくれる環境は自分にはなかった。
学びとは本来楽しいことだ。やらされるものではないし、テストで測るものでもない。
選手たち、これから選手になる子供たちの学びを開花させるような仕組みがもっと必要だと思う。これだけ情報がある中でAIがすぐ質問に回答してくれる世の中で、彼らの知識の欲を狭めてしまっているのが勿体無いなと感じる。
選手たちは特別な存在が故にスポーツ界、サッカー界で面白いキャリア形成がこれからあってもいいような気がする。
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