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地元で花火大会を実施するということ

大阪は例年より早く異例の5月の梅雨入りをしたようです。
そのぶん夏が増えたので、おトクですね。

さて、今日は過去語り。長年続けている花火大会の運営について。
これはあくまで個人的な記事です。団体の見解とは異なります。ご了承を。

25万人の来場者が集まる花火大会

昨年度から始まった地元での花火大会。およそ25万人の来場者が集まる地域の皆さんが大いに楽しみにしている花火大会。そんな花火大会の立ち上げに関わってもうかれこれ9年ほど経っていました。

恐らくあんまり経験することも無いと思うので、色々と経験してきたことをインターネットの端っこに書き残しておこうと思います。

きっかけはmixiから

思い返せば9年前。まだ大学1回生でフラフラしていた頃。ちょうどmixiからFacebookに移行する一番最後くらい。ある投稿に出会いました。

「地元で12年前まで開催していた花火大会を復活させる」

単にそれだけのシンプルな目的。募金活動をしたりメンバーを募集したりしてるただそれだけの活動が気になってずっと情報を追っていました。

そしてたまたま偶然にも、そこの代表と高校時代の大先輩が知り合いということで、偶然にも代表から電話が掛かってきました。思えばこれがすべての─── 幸か不幸か 人生のターニングポイントに。

その後団体の主催するBBQに出席したり、イベントに出店しているところに行ってみて、気がつけば団体としては2年目の時期にメンバー入りしていました。

当時ダントツで最年少。周りは少なくとも一回りは上の人ばかり。
それでも一旦入ったからにはより良い方向にしていこう。
困ったことに改善点や課題を見つけるとどうにかしたくなってしまう性分。気付けば率先して活動をするようになっていました。

なぜ開催中止になったのか

花火大会を開催するにはどうすれば良いのか。当時地元の花火大会が中止になった背景には色々な理由がありました。

明石の花火大会の事故、警備費用の増加、行政の財政難、仕事も出来ずに夏を丸々花火大会の準備に充てる運営メンバー。それだけのリスクを負っても誰からも感謝されない実情。色々なことが重なり中止になったと聞いています。

一度中止になったものを再開するのはかなりのエネルギーが必要なもの。もはや復活するのは不可能に近いものでした。

花火師への打診、行政の交渉

さて、ここの団体の代表、とにかく行動力の塊。色々な「花火大会を復活してほしい」という市民の声を聞いて、とにかくじっとしていられない性分なのでやってみよう精神で動き出したのが始まり。

代表の情熱と行動力で保っているような団体。とにかく突破口を開けるものの、それを整備する、というところにとにかく注力した想い出があります。

花火師への打診、行政との交渉など、様々な交渉事をやってくれていたお陰で、とにかくその他の部分を固めるというところに集中できました。

そうして続けること3年目。気付けば小規模ながらイベントを開催できるくらいになっていました。

少しではあるものの花火を打上

イベント前には会議を重ね、時に朝の4時まで会議をすることもありました。終わったと思ったらそこからイベントチラシのポスティング。とにかくアホみたいにタフで(頭のおかしい)メンバーが揃っていました。

活動を初めて3年目。ようやく当時の場所で75発の花火の打ち上げに成功。
当時は自分でもびっくりするくらい感情的で飛び跳ねたのを覚えています。

何よりも花火が上がったあとの子どもたちの歓声。あれは何にも代えがたい感動がありました。

毎年発数を増やしてイベントを拡大

そこからは毎年発数を増やしたり、イベント内容を充実させていきました。気付けば団体の理事に就任。主には運営まわりの事務方をずっと固めてきました。

そうこうしている間に大学も中退し、社会人になり、気がつけば5万人が来場、3000発を打ち上げるイベントにまで成長していました。

そして花火大会が復活

そうして去年、───当初の予想とはかなり予想外の規模の来場者の「花火大会」が正式に復活。25万人の来場者と約5000発の花火でした。

もはや当日は安全面を万全に、滞りなく進行するのに精神をすり減らしていたので感動は5秒くらい。見た花火も5発くらいです。開催数日前はろくにご飯も通らず、睡眠も取れないような極限の状態。

それでも毎年やってしまうのは、メンバーそれぞれの思いがあるのかもしれません。

なぜそれでもやるのか

花火大会の実施、思っている以上に膨大な準備が必要です。お金も何千万とかかります。当然、運営メンバーは無報酬。完全ボランティアです。

それでもなぜやるのか。
個人的には子どもたちが喜ぶから。これが最たる理由です。

うちの家は至って普通の家庭で不穏だった訳では無いですが、小さい頃に両親が離婚。家族でどこかに出かけた思い出はほとんど残っていません。

でも小さい頃にまだ"家族"というものがあったとき、見に行った花火大会は強烈に、そして今でも記憶に残っています。

花火大会を開催するということは、誰かにとっての大事な人生の思い出を作り出すことができる。どんな事情を抱えていても大切な思い出として記憶に残り続ける。

だから─── 特に子どもたちの喜ぶ声がある限りは、そして体力が続く限りは続けるのかなと思います。

誰かのために人生尽くしてみるのも、結果的に人生の糧にはなりますね。


今年も頑張ろう。


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