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”ブラック”環境が「教育格差」を生む|問題は「環境」か「自分」か
コロナ禍で外出が制限されて、世の学生たちが受ける「オンライン授業」という新しい学習スタイルが話題になりました。
実際のところどうなんですかね。
私は、学生の頃に「オンライン授業」があったらよかったなあ、って思ってました。授業間に合っても、サボってばかりいたので。
授業サボる人は、オンラインでも変わらないですかね笑
「オンライン授業」が話題になることで、より一層明るみに出た問題があります。
それが、「教育格差」です。
「オンライン授業」は、画期的な学習スタイルだと思いますが、
家庭環境やオンライン授業の浸透度といった問題があり、今まで以上に「教育格差」が広がった、とまで言われています。
「教育環境」と「教育格差」。
どうしても問題になってしまうのでしょうか。
「周りの環境」と「自分自身」。
なにが問題を解決するのでしょうか。
「オンライン授業」が教育格差を広げるワケ
オンライン授業が教育格差を広げる、と言いましたがそれはなぜか。
オンライン授業を受けられる人と受けられない人がいるからです。
新しいものには課題がつきものです。
大きく2つの課題があると考えます。
まず、オンライン授業というシステムが整っていない、ということ。
今まで、例を漏らさずに対面での授業を行ってきた学校教育で、いきなりオンライン授業を導入することは難易度が高いです。
公立にしても、私立にしても、学校って民間企業と比べたら公的な環境ですし、意思決定が遅くなると思います。
特に、公立の学校ではオンライン授業を導入している学校は、5%程度とのことです。
教師目線でも、オンラインでなにを教えればいいのか、どの程度の進行度を保てばいいのか、手探りの状態だと思います。
いままでの教育のモデルが、オンライン授業では通用しません。
これらが整わないことには、オンライン授業の導入はなかなかうまくいかないですよね。
次に、家庭環境に差がある、ということ。
いくら学校側がオンライン授業を推進したとしても、家庭環境が適していなければ受けられません。
家にパソコン環境が整っていない、親の教育方針でできるだけパソコンをさわらせたくない。家庭によっていろいろあると思います。
家庭の問題は、学校側から強く言うことができないですしね。
これらの課題がある以上、オンライン授業を受けられる人と受けられない人がでてきます。
学力の格差が生まれることは、至極当然のことになります。
家庭環境は変えられない、変わらない。
私は、特に家庭環境という面を問題視します。
家庭環境にも2種類あると思っていて、地域的な問題と家庭そのもの問題。
ここからは、私の話も織り込みながら話していきます。
私は、茨城県の市内に駅もないというひどい田舎で育ちました。もちろん大学に進学する人もあまりいない環境です。
地方だと都心と比べると、両親の大卒率も少ないことも関係していると思います。
東京の大卒率は約73%なのに対して、岩手県では約38%です。
そんな環境にいると勉強を頑張るという意識が当たり前にはならないですよね。
やはり地域的な環境というのは大きい上に、変えることも難しい問題な気がします。
そして、家庭の環境。
私はこちらの問題が大きいと思います。
子どもを塾に行かせられる親と行かせられない親、パソコンやスマホを買い与えられる親と与えられない親、子どもの教育にネット環境を使わせる親とそうでない親。
家庭環境によって子どもの学習環境は大きく異なります。
私は、生まれてすぐに両親が離婚して小さい頃から片親の環境で育ちました。正直、家庭の財政的にも、家族との関係的にも、あまりいい環境ではなかったと思います。
高校も大学も公立の学校しか選択肢になく、大変なこともありました。
よくある言葉ですが、子どもは親を選べないし、その環境で生きていくしかありません。
この家庭内の環境こそ、最も重要視するべきなんだと思います。
子どもはなにを選択するか。大事なのは選択肢を増やすこと。
コロナ禍でより大きくなった教育格差の問題ですが、コロナ以前からあった問題です。
オンライン授業の対処、コロナ禍の教育の仕組みを解決するのももちろん重要ですが、根本を解決しなければいけません。
ただ地域環境や家庭環境を解決するのは、難しい問題です。
子どもは自分の環境を嘆いても無駄ですし、なにを選択するかを考えるべきです。
はじめは選択肢が少なくても、自分で選択肢を増やしていくことはできます。
環境が変えられないなら、自分が変わって選択肢を増やすしかないです。
はじめから環境が整っている人を羨み妬むこともあると思います。私もありました。
でも、自分の手でどうしようもないことなんて、山ほどあります。
選択肢の中から選ぶしかないなら、選択肢を増やす以外に道はないです。
子どもがどうしようもできない部分は、大人が社会を変え、教育を変え、子どもを理解し、変えていくしかないです。
この国の教育の仕組みは未完成かもしれません。
だからこそ、子どもも大人も選択肢を増やせる社会をつくるべきです。
大学をでて就職することだけが人生ではない。他にも人生の選択肢はたくさんあります。
子どもがその選択を自由にできる社会にしていきたいですね。