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他人の失敗を自分視点のみで批判してはいけない

先日、こんなニュースが目に入った。

「共通テストで鼻マスク。受験生を不退去の疑いで逮捕」

内容を見てみると、49歳男性の受験生が、鼻を出した状態のマスクの付け方を、監督者から再三の注意を受けたが改善ぜず、不正を告られた後に、大学のトレイに閉じこもり逮捕されたというのだ。

かなり話題になっていたので、ほとんどの方がこのニュースを知っていると思う。では、このニュースを見たときに皆さんはどう思いましたか?

僕はこう思った。
「頭の固いおっさんが、奇行に走ってるな」と。

その翌日、この男性の取調べの内容が少し公開されていた。
それによると、鼻を出していた理由は、鼻まで覆うと眼鏡が曇ってしまうことと、飛沫は口から出るので口が覆えていれば、この場では問題ないと考えていたらしい。さらには、一度鼻まで覆ってみたが眼鏡が曇ってしまったので、諦めた。トイレに閉じこもった理由は、教室から追い出されて、恐怖を感じ逃走してしまったと。その後に警察がきた。

これを知った上で、この騒動に関して皆さんの見方は変わるだろうか。僕は多少なりとも、この男性の気持ちが理解はできた。
問題文が読めないのは辛いし、最悪自分が感染するとしても、この場で周りに感染させない配慮は一応している。失格になり教室から追い出されるような状況なら、僕も恐怖を感じるだろう。仮に自分がその心理状況なら、同じようにトイレに逃げてしまうことを否定はできない。

こう感じた時に、僕はすごく後悔した。少し話が逸れるが、昨年読んだ本の中に「失敗の科学」というものがある。この本の内容を雑にまとめると、以下のようなことが書いてある。

・他人の失敗を第三者からの視点だけで判断し批判してはいけない
・当事者のあらゆる状況を考えずに、短絡的に批判することは愚かである
・批判自体にメリットは何一つとして存在しない

僕は、この本の内容にとても共感したし、今後の考え方に反映しようと思っていた。しかし、今回のニュースを見た時に、非常に短絡的に「頭の固いおっさんが、奇行に走ってるな」と感じてしまったのだ。

このnoteは、学んだことを何も活かせなかった自分への戒めとして書いている。

傍から見たら理解不能な行動でも、短絡的な批判はせず、当事者の状況を極力理解するような人間になりたい。

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