保守的な幹部を、巻き込みたい【情熱社長倶楽部】VOL.179
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【今週のご相談内容】
2022年もあと数ヶ月で終わります。毎年この時期になると、
私と幹部層が集まって1年の振り返りを実施し、
来年はどのような1年にしていくのかを話し合います。
しかし、これからに対する新しい提案などが出てきても、
保守的な幹部がいたり、
自分の過去の経験から失敗を恐れてしまう発言が出たり、
会社視点ではなく、自部署だけの視点で話をしてしまったり・・・
なかなか前向きな話にならず、
話しの方向性も統一されていきません。
幹部と未来を前向きに話し合うための
ポイントなどはありますでしょうか。
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【今週の回答】
ご質問いただきましてありがとうございます。
大阪拠点責任者の、城が回答いたします。
ここ数年、コロナ渦ということもあり、貴社だけではなく、
世の中全体として、保守的な考えが蔓延しているように感じます。
しかし、経営者者であるあなたは、
こういった時代だからこそ、
新たなことに挑戦していかなければ、
会社を存続させ、発展させることはできないと、
強く危機感を持たれていることを感じました。
スピード感や、危機感に差を感じ、
「自分で決めてしまった方が早いのではないか」
というジレンマを感じられつつ、
それでも、あえて幹部の方々と一緒に
1年間の振り返りを実施されているということは、
「同じ方向に向けて話し合いをしていけるはず」
という兆しを感じられているからだと思います。
その”兆し”が、”確信”に変えていけるよう、
誠意をもってお応えさせていただきます。
未来について前向きな話をする上で重要なことを、
①様々な視点で参加することを受容する
②失敗=責任追及されてしまうという考えを拭う
の2点に絞ってお伝えします。
この考え方は、幹部の方々の思考を変える前に、
まずは経営者様である、あなたの在り方や言葉を
変えていくアドバイスだと思って聴いてください。
①様々な視点で参加することを受容する
ご相談内容から私が感じたことは、
保守的な意見や、失敗を恐れてしまう発言に対して、
×(バツ)をつけてしまっている
あなたがいるのではないかということです。
確かに、新たな提案で
組織を活性化していきたい経営者様から見れば、
反対意見、否定的な意見に映ってしまうかもしれませんが、
果たして本当にそうなのでしょうか?
もしかしたら、新たな提案を進めることに対して
反対をされているわけでなく、
「こんなリスクが隠れているかも・・・」という、
注意喚起という意味が込められていることも考えられます。
全員が攻めの意見ではなく、守りの意見が入るからこそ、
完成度が高く、実行される決定事項が生まれるはずです。
そのため、保守的な方のご意見も、
“より良い決定事項を生み出すための要素”として、
一度、受け入れていただければと思います。
もちろん、“ただ意見を出す”ことは、
誰でもできることですので、
「それをどう形にするか」ということもセットで
提案してもらえるよう、投げかけてみてください。
②失敗=責任追及されてしまうという考えを拭う
1点、問いかけをさせていただきます。
幹部の方々が、過去の経験から失敗を恐れてしまう
と記載をされていましたが、幹部の方々は、
何故そういった思考になってしまったのでしょう。
これは、あくまで私の想像ですが、幹部の方々の中に、
「自分の管轄内で失敗してしまったら、
それは自分にとって“マイナスな出来事”になってしまう」
という考えが、
染みついてしまっている可能性があるということです。
そのフィルターを取り除いて差し上げることが重要であり、
経営者様からは、是非、
・この新しい取り組みについては、
会社としての新しく挑戦になるため、
失敗をしたとしても、全員で力を合わせて取り組みたい
・成功のために全員で協力して進めていくが、
もしも失敗したとしても、私を含めた幹部チームにとって
意義のある経験になるのでやっていこう
という言葉を伝えていただければと思います。
そうすることで、会議に対して、
“全員で挑戦することを決めている場だ”
と認識を統一させることができ、参加姿勢も変わるはずです。
ポイントは、失敗の追求は誰か1人だけが負うものではない
という安心感を持たせることだと考えています。
以上が、私からの回答になります。
「もっと幹部に対する意見がほしかった・・・」
という読者の方々がいらっしゃったら、申し訳ありません。
経営者様である、
あなたに対するフィードバックをメインにしたのは、
それだけあなたの発言や行動には、影響力があるためです。
幹部の方々と一緒の方向性を向いていくためにも、
まずはあなたから、
幹部の方々は、なぜその発言・行動をしたのか、
<知る・理解する・受け入れる>ということを
実践してみてください。
1年間の振り返りの場が、
有意義な時間になることを祈っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
城 麻実
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