SeCR SFC。2024年シーズンを実況目線で振り返ります
eモータースポーツの世界へようこそ
2024年シーズンのSeCR、実況を担当いたしましたエンヤです。
スーパーフォーミュラを統括する日本レースプロモーション(JRP)さんの協力を得て開催された今シーズンSeCR。
『SeCR SUPER FORMULA CHALLENGE』と題して、その名の通り、スーパーフォーミュラ(SF)の車両を使用し、国内外のサーキットを転戦していくシリーズ戦となりました。
今シーズンはそんなSeCRの運営をしていくとともに、“実況”という大役を任せていただき、恐縮ながらも楽しい半年間でした。
TEAM MUGENの現役エンジニア、一瀬俊浩さんを解説にお迎えして、ふたりでレースをお伝えしました。
ということで今回は、そんなSeCR SFCの全5戦を振り返りまして、実況担当のエンヤ的名(迷)シーンを7個、時系列順でご紹介します。
どうぞお付き合いください。
1. SFドライバー vs eスポーツドライバー 意地のぶつかり合い
Rd.1 もてぎ エキスパートクラス
リアルモータースポーツの第一線で活躍する選手が参戦するというのが、SeCRの持つ醍醐味のひとつ。
そんなSeCRにFIA F2からの刺客、今シーズンSFで大活躍の岩佐歩夢選手が参戦しました。
今をときめくリアルレーサーに対するのは、iRacingのプロライセンスを持ち、DRAPOJIの中の人して活動する浅賀颯太選手。
生粋のレーサーvs生粋のSIMレーサー。プライドとプライドのぶつかり合います。
2. そんなところでオーバーテイク!?
Rd.2 シルバーストン クラブマンクラス
一般に“オーバーテイクポイント”と呼ばれる場所が各サーキットには存在します。
長いストレートのあとの低速コーナーや、ブレーキングポイントがそのポイントとなりやすいところ。
が、芳賀選手にそんな常識は通用しないのです。
シルバーストン屈指の高速コーナー、“マゴッツ”の飛び込みで魅せてくれました。
3. ファイナルラップ、骨肉のチームメイトバトル
Rd.2 シルバーストン エキスパートクラス
終わりよければ全て良し。
その“良し”のために全力を傾ける姿こそ真のモータースポーツ。
時には友をも打ち負かし、輝く栄光へと向かっていくのです。
12周のレース、12回もチャンスがあるなか、最後の最後で百瀬選手はチームメイトの小此木選手を交わす、そんなシーン。
シミュレーター業界のトップチーム『465 Garage』ドライバー同士のバトルに酔いしれました。
4. 効率度外視。3ワイドの激アツシーン
Rd.3 富士 エキスパートクラス
サーキットに“車線”という概念は存在しません。
しかし“レコードライン”という最速ラインは存在します。
それは1本しかない。
なのにこの人たちはコース上を3台横並びで走るのです。
レコードライン、それすなわち効率のいいライン。
効率の良さですら投げ打って前に出たがるそのアツさたるや何モノにも変え難い。
しかもこのレース何がすごいって、3ワイドバトルが2回も起きるんです。
すごすぎました(特別解説の野尻さん、、話ぶった切ってしまってごめんなさい)
5. スタートで発生した前代未聞の大クラッシュ
Rd.4 インディロード クラブマンクラス
言葉を失うとはまさにこのこと。
グリッド前方で起きたアクシデントに端を発し、今シーズンイチの大アクシデントが発生。
実車であれば数十億円級の大損害、翌日朝刊の一面を飾れるほどでした(バーチャルでよかった)。
なお、実況なのに言葉を失ってしまったエンヤは家で大反省会をしたとかしてないとか、、、
6. これぞUKYO。プロの美技に酔いしれる
Rd.4 インディロード クラブマン
実車SFドライバー、笹原右京選手が満を辞して参戦。
SFで2勝という実績を提げてやってきた右京選手がクラブマンクラスで躍動します。
ブレーキングで一気に刺す、右京選手らしい素晴らしいオーバーテイクは必見。
なお、大事なシーン中に雑談をしていた実況のエンヤは家で大反省会を(以下略)
7. 序盤のバトルは、ファイナルラップへの布石
Rd.5 鈴鹿サーキット エキスパート
今シーズンラストレースのファイナルラップ。ドラマは1コーナーで起こるのです。
いつぞやのキミ・ライコネンを彷彿とさせる華麗なるオーバーテイクを決めたロボコップ選手。
クリーンでハイレベルなバトルは最終ラップに決するがしかし、じつは3周目から勝負は始まっていたのです、、
奪われたポジションをファイナルラップで取り返すというドラマ。これぞレースというシーンです。
おわりに
選び切れません。無理です。他にもたくさんあります。
ずっと誰かとバトルしている方、全5戦皆勤賞で出場してくれた方、スポット参戦で光る速さをみせてくれた方、上位独占して改めて強さを示したチームの方etc..
そして、全レースが名シーンの連続。本当に素晴らしいシーズンだったと思います。
関わっていただいた全ての方々に感謝です。ありがとうございます。
来シーズン、内容は未定ですがやることだけは決まっていますので、これに懲りずぜひよろしくお願いします。