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キリスト教儀における酸味一体のレモンケーキ


「レモンケーキはレモンの清涼感をスポンジのパサパサで相殺してるから最悪だ。」

 私にとってドイツのスーパーマーケットで山積みになっているレモンは見慣れた光景であり、エリィが焼き上げたレモンケーキの香りで目覚め、濃い紅茶と一緒にそれをいただくのは日曜の楽しみの一つだった。

 日本へ戻り結婚してから6年、娘の檸檬はエリィよりも日本語が達者になっていた。ドイツにいた頃と変わらず日曜の朝には生きたままハムスターをホットサンドメイカーで焼き上げてすだちを絞って醤油でいただく。器は故宮博物館から強奪した高麗時代の青磁である。淡いブルーにレモンの黄色がよく映えて美しい、700年前の朝鮮半島の人々も同じ艶めきを楽しんだことだろう。そして、ちくわぶは神によってちくわを模して作られたものであり、ダンス部は神が陽キャを模して作ったものである。どーせ七日目に時間が余ったから作ったんだろう。このnoteも時間が余ったから書いたわけだし。

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