最長片道切符の旅を実施します
1.はじめに
はじめましての方ははじめまして、そうでない方もnoteでははじめまして、私は『Sololo.(そろろ)』と申します。今回、noteというツールを使用して旅行記を残していこうと思い、筆を執りました。
簡単に自己紹介
有象無象の成人済み学生。鉄道を使用した旅行や温泉巡りをメインにYouTubeに動画を投稿しています。ブログもやっていましたが、更新停止中です。2022年1月現在、青森県、山梨県、宮崎県を除く44都道府県を旅行したことがあり、2022年1月末から約2か月かけて、四国と沖縄を除く42都道府県を巡る日本一周旅行を計画しています。
最長片道切符について
『最長片道切符』とは、文字通り日本で一番長い片道切符です(最も長い切符になるとその往復乗車券になるのですが……)。一般的にはJR(旧日本国有鉄道)が発売する片道乗車券(○○発△△駅行きみたいな券売機とか駅の窓口で買うことのできる一般的な切符ですね)のうち、最も経路が長いもので、そういう名称の企画乗車券が販売されているわけではありません。『最長片道切符』という名称はあくまでも鉄道ファンなどの一部の人々で言われている言葉なので、駅の窓口で「『最長片道切符』をください!」と言っても発券してもらえませんし、駅員さんの業務を邪魔する迷惑行為なのでやめましょう。
JRの切符は発売するうえでのルールを守っていたらどんな経路でも発券することができるというオーダーメイド制なので、東京駅から長野駅まで行くと仮定して北陸新幹線一本で行く経路で切符を購入してもいいですし、在来線で乗り継ぎをしつつ行く経路で切符を購入することもできるわけです。料金はその経路に応じたものになるので、遠回りをすれば最短で行くよりは運賃が高くなりますし、距離によっては切符の有効期間も長くなります。
先ほど太字で記した「片道乗車券を発売するうえでのルール」というのは乗車区間が重複しないことという至ってシンプルなものです。つまり、一筆書きです。
今回私は、インターネットに上がっていた多くの先人の旅行記や資料を参考に北海道の稚内駅発、佐賀県の肥前山口駅着の片道乗車券を発券してきました。
2.最長片道切符のルートについて
最長片道切符といっても実はいくつかのバージョンがあり、鉄道ファンの中でもいろいろ意見が割れています。「JRのみか第三セクター鉄道を含めるか/含めないか」「BRT(バスが走っている区間・東日本大震災で被災し被害を受け、鉄道事業が廃止された二路線)を含めるか/含めないか」というようにいろいろな立場があります。今回私が選択したのは、「第三セクター(IGRいわて銀河鉄道)を含めて、BRTを含めない」最長片道切符です。鉄道ライターとして著名な宮脇俊三氏や、NHKの番組で旅をされた俳優の関口知宏氏はJR版の最長片道切符を使用されていましたが、当時と時代は変わり、路線の廃止や減便などが進みました。今ある鉄路を少しでも多く乗って記録に残す、記憶に刻むこと、先人たちの伝統を重んじることよりも、第三セクターを経路に入れるという新しい取り組みを楽しむことを考え、このルートにしました。終わってみないとわかりませんが、このルートを選んでよかったと思えるような旅にしたいですね!
稚内→肥前山口 IGRルート経路
稚内(宗谷本線)新旭川(石北本線)網走(釧網本線)東釧路(根室本線)富良野(富良野線)旭川(函館本線)岩見沢(室蘭本線)沼ノ端(千歳線)白石(函館本線)新函館北斗(北海道新幹線)新青森(東北新幹線)盛岡(IGRいわて銀河鉄道)好摩(花輪線)大館(奥羽本線)川部(五能線)東能代(奥羽本線)秋田(羽越本線)坂町(米坂線)米沢(奥羽本線)横手(北上線)北上(東北新幹線)古川(陸羽東線)小牛田(石巻線)石巻(仙石線)仙台(東北新幹線)福島(東北本線)岩沼(常磐線)いわき(磐越東線)郡山(磐越西線)新津(信越本線)長岡(上越新幹線)新潟(越後線)柏崎(信越本線)宮内(上越線)越後川口(飯山線)飯山(北陸新幹線)糸魚川(大糸線)南小谷(大糸線)松本(篠ノ井線)篠ノ井(信越本線)長野(北陸新幹線)高崎(上越新幹線)越後湯沢(上越線)新前橋(両毛線)小山(東北本線)安積永盛(水郡線)水戸(常磐線)新松戸(武蔵野線)南浦和(東北本線)赤羽(埼京線・赤羽)池袋(山手線)田端(東北本線)秋葉原(総武本線)佐倉(成田線)松岸(総武本線)成東(東金線)大網(外房線)安房鴨川(内房線)蘇我(京葉線)東京(東北本線)神田(中央本線)代々木(山手線)新宿(中央本線)西国分寺(武蔵野線)武蔵浦和(東北本線)大宮(高崎線)倉賀野(八高線)拝島(青梅線)立川(南武線)武蔵小杉(横須賀線・東海道本線)品川(東海道本線)川崎(南武線)尻手(南武線)浜川崎(鶴見線)鶴見(東海道本線)横浜(根岸線)大船(東海道本線)国府津(御殿場線)沼津(東海道本線)富士(身延線)甲府(中央本線)八王子(横浜線)新横浜(東海道新幹線)小田原(東海道本線)熱海(東海道本線)三島(東海道新幹線)静岡(東海道本線)豊橋(飯田線)辰野(中央本線)岡谷(中央本線)塩尻(中央本線)名古屋(関西本線)亀山(紀勢本線)新宮(紀勢本線)和歌山(和歌山線)高田(桜井線)奈良(関西本線)新今宮(大阪環状線)京橋(片町線)木津(関西本線)柘植(草津線)草津(東海道本線)山科(湖西線)近江塩津(北陸本線)米原(東海道本線)岐阜(高山本線)猪谷(高山本線)富山(北陸新幹線)金沢(北陸本線)敦賀(小浜線)東舞鶴(舞鶴線)綾部(山陰本線)京都(東海道新幹線)新大阪(山陽新幹線)西明石(山陽本線)神戸(東海道本線)尼崎(福知山線)福知山(山陰本線)鳥取(因美線)東津山(姫新線)姫路(山陽本線)相生(赤穂線)東岡山(山陽本線)岡山(津山線)津山(姫新線)新見(伯備線)倉敷(山陽本線)広島(芸備線)備中神代(伯備線)伯耆大山(山陰本線)益田(山口線)新山口(山陽本線)宇部(宇部線)居能(小野田線)小野田(山陽本線)厚狭(美祢線)長門市(山陰本線)幡生(山陽本線)下関(山陽本線)門司(鹿児島本線)西小倉(日豊本線)都城(吉都線)吉松(肥薩線)隼人(日豊本線)鹿児島(鹿児島本線)川内(九州新幹線)新八代(鹿児島本線)久留米(久大本線)夜明(日田彦山線)田川後藤寺(後藤寺線)新飯塚(筑豊本線)折尾(鹿児島本線)吉塚(篠栗線)桂川(筑豊本線)原田(鹿児島本線)博多(九州新幹線)新鳥栖(長崎本線)諫早(大村線)早岐(佐世保線)肥前山口
3.切符の発券まで
1/6
旅行開始3週間前。年末年始の休みが明けて窓口の混雑がマシになっただろうと思い、wordで打ち込んだ経路を印刷した紙と記入済みの学割証を駅に持っていきました。学割証は、稚内駅から肥前山口駅までと肥前山口駅から地元の駅までの連続乗車券で購入できないかと思いそういった内容で提出しました。
2つの駅の窓口に伺ったのですが、最初の駅では使用開始日を聞かれ、それに答えたら、駅員さんが数人でしばらく確認した後「発券まで1か月かかる切符なので発券することができません……」と言われそのまま返却されました。2つ目の駅では、使用開始日を聞かれ、それに答えると、駅員さん数人で確認された後、「切符はすぐに発券することができないのでこちらに名前と電話番号と連絡先を記入してください」ということで承り票に必要事項を記入して提出しました。また、印刷して持って行った経路の資料と学割証もコピーを取っていただき、私が持参した原本は返却されました。その後、いつまでに電話連絡をするとか切符の内容の再確認などがありました。その日は、記入した承り票の控えを渡されてそのまま帰りました。
1/9
昼頃、駅から非通知で連絡が入っていました。夕方ごろに再度連絡があり、「IGRを含む経路で連続乗車券にすることができないのでそれぞれ片道乗車券なら発行できる」ということ(これは自分の無知が招いたことなので本当に申し訳なかったです)と、「切符受け取りの際に特急券(指定券)を購入すること」についての話がありました。これは、乗車券の発売をするうえで「発行駅と利用開始駅が違う場合は指定券を購入すれば乗車券の発売ができる」というルールに沿ったものですね。
1/22
アルバイト終わりに駅から電話が来ていた(恐らくそうだと思う)のを確認したが、非通知だったため折り返すことができませんでした。
1/23
1/22と同様アルバイト終わりに電話が来ていたという通知があったが、非通知だったため折り返すことができませんでした。留守番電話で「切符について確認したいことがあるのでまた連絡します」とメッセージが残されていたので提出した経路にミスがあったのではないかと心配になりました。
1/24
アルバイト開始直前の時間に着信があり、「切符の準備ができた」ということ、「受け取りの日時」「支払いが現金かカードか」の確認がありました。
1/25
駅の窓口に行き、窓口の駅員さんに承り票の提示と「切符の作成をお願いしていた○○です」と言うと、駅員さんが確認に行き、切符と提出した資料のコピー、時刻表の索引地図のコピーに経路の線が引かれていたものを持ってこられました。内容、経路を確認した後、学割証を提出し、代金の支払いをしました。肥前山口から地元駅までの帰りの切符は、切符の発売が1か月前からだということで今回購入することはなく、続いて特急券(指定券)の購入に。こちらも無事購入し、乗車券と一緒に特急券(指定券)も受け取りました。
私の場合はこれだけの日数で発券していただき切符を受け取ることができましたが、最初に伺った駅の窓口のように「1ヶ月かかるもの」と思うくらい事前に準備するほうがいいと思います。経路を確認する手間や今回の私のように電話がつながりにくいような場合もあるので余裕をもって準備をしましょう。
4.ということで
無事に切符の発券ができたということで、私は1/31から約2か月(厳密に言うと稚内までの移動があるので31からではないですが)、四国と沖縄を除く42都道府県を巡る最長片道切符の旅を実施します!
昨今の報道ではCOVID-19のオミクロン株が急拡大しているということがあり、様々な意見があると思いますが、忙しい中駅員さんに切符を作っていただいたり、アルバイトでも「学生のうちにしかできないことだろうから気を付けていってらっしゃい」と2か月程度にも渡る長期休暇を頂いたり、親や親戚、知り合いからも「気をつけていってらっしゃい」とお世辞かもしれませんが有難い言葉もいただいています。自分がやりたいことのためにこんなにも多くの人を巻き込んでしまい申し訳ない気持ちがありますが、私にできることは一生の思い出づくり、お土産やお土産話を持って帰るということもありますが「事故やケガ、病気などなく無事にこの旅を終えること」に尽きる思います。そのため、マスクの着用、こまめな手洗いうがい消毒、三密の回避、黙っての飲食など一般的に言われている感染症対策の基本を徹底するだけだと思います。
次回以降の記事では、最長片道切符の旅行中の様子を書いていきますので、よろしければまたチェックしにきてください♪