棗いつき2ndライブ『パラレルショット』に参加したよというお話
はじめに
どうも、Sololo.です。今回は2024年1月27日(土)に開催された棗いつきさんの2ndライブ『パラレルショット』に参加してきたのでその感想記事です。なんでこのタイミングでの公開なんですかねぇ……(多忙を言い訳にサボっていたからです。なんなら昨夏の記事や数年前の記事やらも保留しているのでその公開もいつになることやら……)少し日付は経ったとはいえ、未だに余韻が残っていますし、当時書いたメモやツイートも残っているのでなんとかなるでしょう。他の方の記事も読んで解釈の補完をしていただければより楽しめると思います。
ネタバレたっぷりなので苦手な方はブラウザバックしてくださいね。
ライブ前
遠征勢なので今回は蒲田で前泊していました(本当は当日朝に富山出発の予定だったのですが、寝坊したり遅延したりしそうだったので今回はエクストリーム参加回避。えらい?)。連泊だったのでお昼前に宿を出発して、ライブ前にごはんを食べておきましょうということでやってきました……
新宿!!
「お前乗り越してるやんけ!!」ってツッコミが入るかもですが、そんなわけないじゃないですか。目的はこれ!
ライブ前に棗いつきさん要素を回収したいということで、Google mapとにらめっこしながらいろいろ考えていたのですが、今回は東京都と神奈川県に数店舗ある「ドリア&グラタン なつめ」さんの新宿マルイアネックス店へ。
お昼ごはんに熱々のタンドリーチキンドリアをいただきました。
ごはんを食べたので渋谷へ移動し会場へ。連番のオタクと合流して駄弁りながらフラスタを確認したり、物販でCDを購入したりしているとあっという間に入場時間に。そこそこの入場順だったので、そこそこ前(片手の指で数えられるくらい)のセンターに陣取ることができました。
昼公演
冒頭の導入で前回同様ロボネコちゃん(猫ロボット)が登場。「そういえば予告配信でロボネコにCVが付くって言っていたなぁ」ということを思い出しつつ今回は何をやらかすのかとワクワクしながら聴いていると、ガチマネージャーさんの声が入ってきてクスっと笑ってしまいました。ロボネコちゃんの声にワクワクしていたところで思わぬサプライズでした。
そんなこんなで昼公演はスタート。
1曲目は何だろうなという空気の中聴こえてきたのは……
1. ストラゴヴィゴス
静寂を切り裂くようにいつきさんの「♪The struggle of egos over witch to choose」と歌声が聴こえてきていきなり沸き立ちました。まさかいきなり来るとは思っていませんでしたが、幸いにもコールする部分がサビ前からなので声出しが間に合ってよかったです。(某ユニットはツアーでいきなり自己紹介ソングをぶち込んでいましたが……) コールをしたり動くのが楽しくて最初からクライマックスでしたね。堀江晶太さんの音楽が最高なんですよ。堀江晶太さんの音楽に来週もまたやられるとは、この時の私は1ミリも知らなかったのですが別のお話……
2. 追想のラグナロク
会場の音響でこの治安の悪いメロディ(重低音)を浴びるのが気持ち良すぎる……メタ予想枠でくるとは思っていたので心の準備はしていたのですが、ライブで聴くとこんなに楽しいのかといった感じで最高でした。
3. ハッピーエンフォーサー
きました!ダンス曲!
1stライブのディレイ配信やブルーレイの映像で観て、生で観たいと思っていたのでイントロでダンサーさんが登場されたときに自然と声が出ていました。ダンスの振り付けに合わせて縦揺れしたり跳ねたりするのが楽しかったです。
4. Spider Girl
新規ダンス曲。聴いていても自然とクネクネしてしまうので(それはもうSnake Kimo-Otakuなのよ)ダンス曲なのも納得でした。蜘蛛っぽい要素が入った(手をクロスして爪を表現するところとか)妖艶なダンスが本当によかったです。2番最初のラップっぽい部分が好きなのでそれを現地で回収できて大満足です。
ストーリーパート1
いよいよ今回の物語が始動。ライブ前の告知配信で「私語を控えてね」と念を押していた理由がよくわかりました。
今回の物語(ロボネコのやらかし)では、どうやらいつきさんが2人になったらしい。バーチャル人格の意識をリアル人格の意識に移すって大丈夫か……?と不安になりつつも、バーチャルのいつきさんのライブが始まる……
5. 名前のない怪物
マジ……?確かに「歌ってみた」動画で上げていたしなぁと自分を落ち着かせつつも、予想の斜め上からオタクを斬ってくるセトリに驚いていました。
ライブ翌日の配信で、カバー曲は事務所の方の案だったということで、いつきさんの葛藤も伺いました。たしかに、「カバー曲は……」と思われるかもしれませんが、私としてはバーチャルのいつきさんという人格が歌っているという意味で納得しましたし、それぞれの曲の歌詞から、また違った角度で今回のライブの物語を深読みできてよかったなと思いました。(そもそも単純に楽しかったし、サビでいとうあさこスネークをしそうになるのを我慢するほうに気力を持っていかれた感じが……)
6. unravel
カバー曲枠その2。生歌唱でこの高音はやばいよ……と思いつつ、聴くことができて本当に感謝しています。
7. フォニィ
カバー曲枠その3。アニソンが2連続で来ていたので次もアニソンかな?と思っていましたが、まさかのボーカロイド曲。概要欄に「あたしって何だっけ」と書いてあるのがライブテーマ曲の『ストラゴヴィゴス』に繋がっているのでは?というようにも考えられましたね。
ストーリーパート2
ライブの舞台で歌えてご満悦なバーチャルのいつきさん、もっと歌いたいということでおねだりをされました(本当にかわいいなオイ)。そんなの「いいよ~!」って答えるしかないじゃないですか。それに対する「ありがと♡」の反応がものすごくかわいかったです。まあ、転送ゲージが大幅に上がっちゃったし、不穏な空気と「"パラレル"ってそういうことか……?」とは感じていましたが「棗いつきのライブだしなぁ……まあ大丈夫じゃない?」と思っていました。
そんな中始まったコール&レスポンス。配信で予告されていたので予習はバッチリだよの顔つきで大声を出して次にくるあの曲を待ちわびていました。
8. インドアアドベンチャー
キタキタ!コールが楽しい曲!!棗いつきさんの曲の中で数少ない?かわいい曲枠でもあり、直前の「ありがと♡」のセリフや、チェンジ後の衣装もですがこんなにかわいいが供給されてもいいのかという気分でした。
個人的には「火力強くガンガンいこうぜ!」のコールが好きです。脳筋なので(脳筋寝落ち!?)。
9. LOVE TOXIN
今回のびっくり枠といいますか、1stのRoom97枠。イントロが流れてきた時は驚いて一瞬フリーズしましたが、サビを聴いてその枠だということを理解しました。さっきのさっきまでかわいいの供給過多(この曲も十分かわいいですが)だったので、「かわいいものにも毒があるよ(タイトルそのまんまか?)」と言わんばかりの曲がいい感じに刺さりました。(照明の演出もよかったなぁ)
10. 無条件Surrender
きた!いつきさんのお気に入り曲だ!!ということで、最近の配信のBGMとしてもおなじみの『無条件Surrender』。本人談曰く最も難しかった曲だとか。CDのおまけ小説を読んだ後だと「無事解決!」な雰囲気がある曲ですが今のストーリーだと「無条件Surrenderしてしまう」という雰囲気が強く出ていて、この曲の二面性を感じられました。
11. My Entertainer
再びダンサーさんのお二人が登場。1stの『タルトレディ』のように振り付けがかわいい枠ということで眼福でした。サビの「♪Ding Ding Dang Ding Dang」の振り付けで手拍子しているところが特にかわいかったですね。
ストーリーパート3
いよいよ物語も起承転結でいう転という部分で差し込まれたストーリーパート。バーチャルのいつきさんにリアルのいつきさんが乗っ取られちゃった……「おわりやね。」という雰囲気が会場を覆います。(ダークな雰囲気のバーチャルたむかわいかったし、「出してくれ~」なパントマイムもよかったな……と)
「何度でも何度でも……永遠に終わらないライブを……」(『少女歌劇レヴュースタァライト』が脳裏にチラついたオタクです。いい作品なので観てね!)
12. 夏の残り香
絶望の雰囲気から聴こえてくるイントロの重低音のブレーキ音(イントロにある「フィーン」って感じの音を勝手にそう呼んでる)。
きた~!!!!!!まさにこの状況に合った曲!と震えました。ここからは無法地帯と言わんばかりのメロディが本当に身体に響くし、思う存分(もちろんレギュレーション範囲内で)騒ぐことができて楽しかったです。「まだ夏は終わっていないんだな」と、2月下旬の某ユニットライブへの伏線も回収できました。
13. anarchy
タイトルも曲順もこの状況にぴったりすぎて心を揺さぶられました。棗いつきしか勝たんのよ……(アルバムでの)物語を紡いだ音楽を再咀嚼して、新たな物語(ライブ)を創りあげるっていうのが本当にすごいと思いながら聴いていました。
14. 純情サクリファイス Parallel ver.
実は、CDを買った時に裏面に書かれている収録曲をしれっとチェックしていたので、「あの『純情サクリファイス』をどうアレンジするんだ……?」と思っていましたが、このアレンジにはやられましたね。全体的に闇(病み)度がアップしていて、1サビ前の警報音のようにも感じられる「ピーピピ」という音がこのアレンジ一番のお気に入りポイントです。「見慣れたMVがこんなにも狂気を孕んでいたっけ?」と思うほどでした。
原曲は原曲で大好きです。やっぱりMVがあると映えるなぁ……
15. Miniascape
「ここでCodeQ要素を入れて『AIとCodeQの果て』につなげるのか……?」という風に思いましたが、進行的にどうなのかという疑問もありました。アンケートで決定したから昼夜であるだろうと思っていましたが、そうではないのかもしれないというようにも見えて複雑な気持ちでした。
ずっと腕に特典のライトを付けて手を振ったり多動していた私が、この公演で初めてペンライトをポケットから取り出したかと思えば、(「♪降りしきる雪に 閉ざされた箱庭」という歌詞があるし、おまけストーリーでは雪が降っている描写であったため)白のペンライトを静かに振っていました(周りでは黄色一色だったのですごく浮いていたんだろうけれど私の解釈を押し通しました)。#Miniascape白ペンラ部 への入部をお待ちしております
ストーリーパート4
完全にバーチャルの人格に支配されたいつきさん。ロボネコも対抗できず……そんな状況でステージ上にいつきさんが現れます。
「あれ?キービジュの銃では?完成度たけーなオイ」というざわつきのなか銃が向けられます。
銃声
「え?リアルのいつきさん、撃ち抜かれたんだが……?(というか弾痕がグッズのパーカーの背面イラストっぽかったところに感動してもいましたが)」(ドセンに立っていたので確実に銃口が私に向けられていました。ガチです。妄想じゃないです。たむに撃ち抜かれる最期なら本望です)
そんな絶望としか言えない雰囲気の中最後の曲が始まります……
16. Son macabre
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
このストーリーにふさわしすぎませんか!!!!!!!!???????
イントロのピアノの音が聴こえてきた瞬間、あまりの驚きに声も出てこないまま大きな息を吐きだし目をつぶってしまいました(炎天下で仕事をした後にキンキンに冷えたビールを飲んだ人のような顔をしていたと思う)。恐怖や絶望うんぬんよりも、この状況でしかこの曲を採用できないでしょ!といった意味で仰天しました。この時の感情をできる限り言語化しようとしましたが、私にはこれくらいでしか表現できません。力不足を実感しています。
曲が終わりステージのスクリーンにはクソデカ「棗」のロゴが。アンコールしてもいいのかという空気のなかで徐々に「アンコール」の声が。こんなにもアンコールの声が小さいライブも初めてだな?と思いながらしばらくすると再び照明が点き……
En.1 ANAMNESIS
スクリーンにMVがドーン!いつきさんも登壇!と「さっきまでのストーリーは?」というような雰囲気で始まりました。この曲のMVやジャケットにも登場している"鎖"が今回のストーリーのキーワードの1つだったなと思いつつ盛り上がりました。
MC
「今の私はどっちなんでしょうね?」
銃を乱射していた(語弊がある)いつきさんがかわいかった……もちろん射抜かれましたが?
En2. Secret of my heart
これすぎる!ライブで聴きたかった曲ではあるものの、どこに入るのだろうかと思っている曲だったので聴くことができて大満足です。エンディングにふさわしい(本当にED曲が多すぎるんだよな……というのはさておき)感じがこれまたよくて「Bad Endだったけれど楽しかったな?」と思っていました。
休憩
最後にこの映像が流れて昼公演は終わりました。「この複雑な気持ちでどうやって休憩時間を過ごせばいいんですか」というオタクに揉まれながら会場を一度離脱します。
「しれっとティータイム楽しんでいるんじゃねえよ!」という感じですが会場付近をうろついていてもどうしようもないしということで、喫茶店の端っこの席でオタク3人で感想会を開催。話題としては「この曲よかったね」というような感想会もありましたが、「夜公演のところ本当に「だめー!」って声出せるかな?」というものが大きかったような記憶があります。それ、昼公演に参加した棗いつきオタク全員がしているであろうお話ですよ……
夜公演
1~7. 昼公演と共通
客席が少し重い空気のまま始まった夜公演。場所は柵の前7列目くらいということで、柵の後ろか女性専用エリアの柵近くでもよかったかなと思いながらも、スタッフさんの「(前に)詰めて~!」の声で移動したら中途半端な場所に……(正直狭かったし、オタクに押されてじわじわ移動していた) 盛り上がる曲ばかりなので楽しいし昼公演同様クネクネ多動してはいましたが、分岐の部分で本当に分岐されるのかというモヤモヤを抱えていました。
ストーリーパート2(分岐点)
ライブの舞台で歌えてご満悦なバーチャルのいつきさん、もっと歌いたいということでおねだりをされました(やっぱりかわいいなオイ)。
と、ここでカットインで回想が入りました。昼公演最後のあれだ……
今回は心を鬼にして「ダメー!(トムブラウン)」と叫びました。「え、なんで?」と不貞腐れるバーチャルいつきさんもかわいかったですが、ロボネコちゃんが登場!バーチャル人格の意識がリアル人格の意識へ転送されるのを解除する方向で世界線が分岐しました。
世界線が分岐して次の曲が始まる……
8. メーデー
爆上がりゾーンその1。流れてきたイントロで「うおおおおおおおお!!」と声が出てきました。まさしく"葛藤"というべき曲をここで入れてくるという意味でも心を揺さぶられました。1サビ、2サビ前の「♪滅べ 朱く……」と2つの人格が囁く部分が好きすぎるのですが、それを生で聴くことができてよかったです。
9. Limitless
爆上がりゾーンその2。メーデーでレッドゾーンギリギリだったのにそれを超えてくる棗いつき、強すぎる。高まりすぎちゃって1サビに入った途端意味もなく「うおおおおおお!!」と叫び声が出たもん(周りのオタクにはご迷惑をおかけしました)。
「りみっれー!!!」
はい。ここで叫ばないでどこで叫ぶんだよと。『Limitless』で叫ばないと棗いつきさんのライブに来た感じがしないくらいにはなくてはならない定番曲だなといった感じです。
10. FRAGMENT OF QUALIA
爆上がりゾーンその3。『Limitless』の勢いのままもっと盛り上がる曲がくるとリミッターがぶっ壊れてしまうので(『Limitless』でリミットブレイクしていると言われればそう)、"ギアチェンジ"として、これを超える曲はないと思いました。『Limitless』と同じ『覚醒』のアルバム収録曲ということでコンセプトが一貫しているというのもいいですよね……と。
11. The child of guilt
爆上がりゾーンその4。世界は『覚醒』から『UNDERTAKER』へ。CDのおまけ小説のシーンが想起され、まさしく今回のライブのストーリーにもぴったりだというタイミングで流れてきたことに心が沸き立ちました。『FRAGMENT OF QUALIA』で上げられたギアの限界近くまで持っていかれましたね。
ストーリーパート3
徐々にバーチャル人格の削除が進み、二人は話し合うことに。
リアル「でも、ライブ、楽しかったでしょ?」
バーチャル「楽し……かっ……た……。」
この時私の目の前に見えていたのは、いろいろなバックグラウンド(というか弱点……?)がありながらも、聡明で芯が強く、前を向いてさまざまな活動に取り組んでおられる、そんな私の大好きな棗いつきさんの存在だったと思います。
12. アンダーテイカー
直前のストーリーパートで少しクールダウンしていたところに、さらなる燃料を注いでくるいつきさん、本当に好き……!そういえばこれまでのライブで披露されてこなかった表題曲だなと思いつつ、大好きな曲なので一気に盛り上がりました。「♪神様なんていないさ」という歌詞が、今回のライブのストーリーに刺さっているなという印象が強くあります。
13. ANAMNESIS
昼は絶望的な状況でのアンコールで聴いた曲をここでやるか……!と昼は「檻へ囚われる"鎖"」だったのが、「振りほどかれる"鎖"」への対比のようにも感じられました。サビの「♪固く結ばれた鎖を今振りほどき進め」という歌詞がこの状況にぴったりすぎるのも最高でしたね。
14. プロパガンダ
サビ前の「♪あるがままに奔れ Go my way」やサビ終わりの「♪掲げた拳のプロパガンダ」などなど歌詞がたまらん……まさしく反逆というか、絶望的状況からの打開という曲でクライマックスに向けて盛り上がってきました。
15. 優しい嘘 Parallel ver.
「本当に優しい『優しい嘘』だ……」
この曲もCD裏面のチラ見でアレンジされるのは知っていましたが、こちらもこんなアレンジになるとは思ってもみなかったので驚きに立ち尽くしていました。原曲のほうは歌詞に反して激しめな曲だったのでギャップに魅了されましたし、いつきさんのロングトーンに抜群に合う……
優しくない『優しい噓』。こっちはこっちでいいんだよなぁ……
ストーリーパート4
バーチャル人格の削除がさらに進み、もう最期という状況で始まったストーリーパート。昼公演では銃が出てきて撃ち抜かれていましたがどうなるのかと、スクリーンを見上げていました。
「銃が出てきた。昼も見たけれど完成度がすごいな……」と思っていると、バーチャルいつきさんが自分を撃ち抜くように言います。
銃声
この距離で外す(ガバエイム)いつきさんを会場の暖かい拍手が包みます。
「どうせ散るなら派手にじゃなくて、華々しく……でしょ?」
16. AIとCodeQの果て
「♪そして「自分(アイ)」を知って。 愛されることも知った。
けれどたいせつなことは。 なにひとつさえ知らなかった。」
このイントロのフレーズが聴こえてきた時には、感動のあまり「ありがとう……ありがとう……」と心の中で念じながら天を仰いでいました。リクエスト曲でダントツの人気を博したこの曲は、"諸刃の剣"ともいえるなと私が初めて耳にしたときに感じたことです。いつきさん自身が「RDさんの音楽は世界を終わらせるんよ」(発言を一言一句覚えられていないので、間違っている部分があればごめんなさい)と発言されていたように、今日この場所で五感を通じて楽しんできた『パラレルショット』の世界がこの曲で〆られる……こんなにも最高なことはないでしょう。
そして、スクリーンを見上げるとそこにはバーチャルのいつきさんが……それに気づいて「リアルとバーチャルを行き来するシンガー」の神髄を思い知らされました。涙を流さないよう我慢していても、歌詞の一つ一つがグサグサと心を刺してきます。果てには、ラスサビの「♪この意味終えていいでしょう どうか孤独の果てへと……」という部分からスクリーンのバーチャルいつきさんが笑顔で手を振るんですよ……この演出にやられました。周りがどうだったかということはつゆ知らず、無意識のうちにバーチャルいつきさんに合わせて挙げた手を振っていたくらいには曲の世界に入り込んでいました。
このライブで曲を聴いているときの感動は、『AIとCodeQの果て』を初めて聴いて曲に感動しつつも「"エーアイ"と"コードキュー"の果て……?」と読んでいたころの私とは比べ物にならないくらい大きかったですし、今回のライブを機にさらに大好き(大切)な曲となったように思えます。
大団円な雰囲気で終わった『パラレルショット』の物語。昼とは異なる温かい拍手とアンコールが響きます。会場の右半分と左半分交互で「アンコール」の掛け声が聴こえてくるのも印象的でした。
そして再び幕は上がる……
En.1 My Entertainer
昼のアンコール1が『ANAMNESIS』だったので粋な対比だと思いつつ、CDの帯にもあるように「クライマックスの準備はOK?(Are you ready for the climax?)」という点にもかかっていて素敵だなと思いました。私のEntertainerは間違いなく棗いつきさんですし、ダンサーさんや関係者などなどにも最高のライブをありがとうと感謝の気持ちを持って楽しんでいました。
MC
ライブといえばの情報解禁。告知①のいつきんくるの新コラボに関しては前回の『追想のラグナロク』公開よりも大きな衝撃ではなかったのですが、次があるということですごく楽しみですね。
で、問題は最初の告知に"①"って書いてあったことなんですよね。「まあ②で夏ライブくらいかな?(そろそろ八月の風を吹かせてくれ)」と思っていたのですが……
2024年夏:「やっぱりライブあるんだな」
初のバンドライブツアー決定:「え?バンド……!?ツアー……?」
大阪:「ツアーだし東名阪かな?」
福岡:「ええ!!??」
札幌:「マジで!?ガチの全国じゃん!!」
ファイナル 東京:「札幌……札幌……(燃え尽きてる)」
と、"福岡"とクソデカ文字が出てきて以降動揺しまくりのオタクになっていました(連番していた道産子オタクは札幌が発表されて発狂していましたね……気持ちはわかるよ)。
という頭が情報を処理しきれないまま始まった2曲目のアンコール……
En.2 キミとひとつ。
「♪どうして涙が出ちゃうんだろう…」本当にそれに尽きると思います。今私が持っている気持ちを全て代弁してくれている歌詞にまた感動しました。「たくさん涙を流しても、最後は笑顔で……!」これが叶えられる棗いつきさんの曲ってこの曲以外にないんじゃないかな?という思いで最後まで『パラレルショット』の世界を楽しむことができました。
そして最後。温かい拍手に包まれてステージを降りた棗いつきさん。
スクリーンには、最初は無機質なビルが立ち並んでいた背景に「棗いつき」が入り、キービジュアルが完成……!
『パラレルショット』完!
お疲れ様でした。そして最高のライブをありがとうございました!
以下余談
余談1. オタクの悪行とそれに対する謝罪
夜公演最後の写真撮影、二丁拳銃が「ゲッツ」になってしまうことに気づいてポーズを公募することに。大喜利のようにさまざまなポーズが出される中、「振り付けが好きだったし、写真のポーズにしてもかっこいいのでは?」という理由で「『Spider Girl』!!」って叫んだのがきっかけで静寂が訪れてしまい、もう1回声を上げたら採用されてしまった……
私もゾンビの群れになるとはちっとも思っていませんでした。
本当にごめんなさい。
余談2. 翌日のイベント
2日連続で渋谷(しかもほぼ会場に近い場所)へやってきました。
この日の目的はこれ。
せっかく東京に行くなら参加したいという気持ちで2日連続でイベントをハシゴ。ゲストさんのライブパートも楽しかったですし、DJさんのパフォーマンスも魅力的で素敵な曲をこれでもかというほど吸収しました。
あと、オタクと『Limitless』で騒げたの楽しかったなぁ……(昨日の今日なので「りみっれー!」のシャウトに限度があったのに後悔している)
https://twitter.com/Solomon_Scared_/status/1751584895376531940
おわりに
ということで今回はここまで。総評として、棗いつきさんの物語創作力のすごさを『HYPNOSONIC』のおまけ小説の時もでしたが、改めて実感されました。そして、物語を創るだけでなく、その世界を再構成すること、これについてもひしひしと伝わってきました。「『AIとCodeQの果て』を軸にして、最も引き立たせるための選曲とストーリー展開……」「"パラレル"ということで、『ANAMNESIS』と『PERSONA』のアルバムの対比を入れつつ各アルバムの物語を散りばめる……」こういった要素を私は『パラレルショット』の物語から見出しました(これも含めて棗いつきさんの掌の上で転がされているんだろうなぁ……と)。もちろん違った見方(解釈)もあると思いますので、私自身も他の方の記事などを読んで考えを深めていきたいですね。
公開が2月10日からのディレイ配信に間に合ったものの、遅くなってしまいました(本当は藍月なくるさんの『クラリムステラ』前に書きたかったんですけどね……)。書くなら書くでちゃんと計画的にやろうと思います。
またいずれ何かしらで記事は書くと思いますのでその時は何卒よろしくお願いします。最後までお付き合いいただきありがとうございました!