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「ワーケーション」向きの湖畔の温泉地10選

海に面した温泉地もいいが、私は同じ水辺でも湖畔に湯煙を上げる温泉地が好きだ。静かな湖面をただ眺めていると、心がスーッと落ち着いていく。早朝の静寂に包まれた雰囲気も神秘的である。

湖といえば、火山の存在と切り離せない。噴火の痕跡であるカルデラ湖や、火山によって川がせき止められた結果できた湖であることも多い。それゆえ、どこも山に囲まれた自然豊かな環境である。

ひと仕事したら、温泉に入り、火照った体を湖畔でクールダウンする。そんな時間過ごせれば、充実した温泉ワーケーションになるだろう。

数ある湖畔の温泉地の中から、温泉ワーケーションで滞在したい湖のある温泉地を紹介しよう。

なお、「あの有名な湖が入っていない!」と思う方もいるかもしれない。温泉ワーケーションでは温泉の質も重視しているため、どんなに風光明媚な絶景温泉であっても選から漏れている。ご理解いただきたい。

①洞爺湖温泉(北海道)

有珠山の噴火やサミットも記憶に新しい洞爺湖は、カルデラ湖としては屈斜路湖、支笏湖に次いで日本で3番目の大きさを誇る。湖としては屈指の景観が自慢で、観光地としても人気だ。湖畔の温泉街には宿泊施設が並び、湖ビューの露天風呂も多い。ただし、共同源泉である温泉は、宿によって質の差が見られるので注意が必要。私が入浴した中では、湖畔からは少し内陸だが、「ゆとりろ洞爺湖」の湯船がいちばんであった。

②阿寒湖温泉(北海道)

特別天然記念物のマリモでも全国的に知られる阿寒湖。観光客でにぎわう阿寒湖温泉街の一角には北海道最大のアイヌコタン(アイヌの集落)があり、アイヌ文化を学ぶのも一興である。湖畔には大小多数の宿泊施設があるが、設備や料金、温泉の質もまちまち。ニーズや予算と照らし合わせてから出かけよう。

③屈斜路湖畔温泉(北海道)

国内最大のカルデラ湖である屈斜路湖。湖畔の至るところから源泉が湧出し、砂浜を少し掘るだけで温泉が湧き出すほど。寸志で入浴できる露天風呂も複数あり、冬場は白鳥に囲まれながら入浴するというワイルドさ。ただ、湖畔には意外と宿泊施設が少ないので、川湯温泉など少し離れた場所に宿をとって、湖畔に通うといったプランも検討したい。

出典:弟子屈なび公式サイト

④支笏湖温泉(北海道)

支笏湖は火山の噴火でできたカルデラ湖。水質は日本一といわれ、「支笏湖ブルー」と称される青色の輝きを放つ。湖を取り囲む山々の景色も美しい。湖畔には6軒ほどの宿があるが、源泉の質では「丸駒温泉旅館」がいちばん。露天風呂の眺望がすばらしく、さらには湖とつながった足元湧出の露天風呂も備える。

出典:丸駒温泉旅館公式サイト

⑤田沢湖高原温泉(秋田県)

秋田駒ヶ岳への登山入口にある温泉街。日本一の深さを誇る田沢湖の湖畔ではないが、湖を見下ろす高台に温泉宿が立ち並ぶ。源泉は近くの乳頭温泉郷から引き湯しており、乳白色の濁り湯をかけ流しで楽しめる。少し足を延ばして、人気の乳頭温泉郷の湯をいただくのも楽しい。

出典:田沢湖高原旅館組合公式サイト

⑥猫魔温泉(福島県)

標高800m、裏磐梯の桧原湖湖畔に建つ大型リゾートホテル「裏磐梯レイクリゾート五色の森」には、絶景の露天風呂がある。桧原湖を見下ろす絶景である上に、源泉かけ流しだ。裏磐梯はワーケーションの受け入れにも積極的で、コワーキングスペースなどもある。

出典:「裏磐梯レイクリゾート五色の森」公式サイト

⑦日光湯元温泉(栃木県)

硫黄泉が豊かに湧き出る湯ノ湖畔の北側に温泉街が形成されている。三岳の噴火で湯川がせき止められてできた湖で、三方を山で囲まれているため、静かで神秘的な雰囲気が漂う。なにより乳白色に濁る源泉がすばらしく、ほとんどがかけ流しだ。Wi-Fiを使える宿も多い。

出典:Wikipedia

⑧はわい温泉・東郷温泉(鳥取県)

東郷湖は空から見ると鶴が羽ばたいているように見えることから「鶴の湖」とも呼ばれる。温泉が湖底から湧き出ているため、冬場は湯けむりに包まれ幻想的な風景があらわれる。湖畔にある2つの温泉地には、湖に面した露天風呂をもつ旅館もある。ただ、湯の質は宿によって差があるので、見極めが必要となる。

出典:はわい温泉・東郷温泉旅館組合公式サイト

⑨湯布院温泉(大分県)

温泉街にある金鱗湖には温泉が流れ込み、年間を通じて水温が高いため、冬の早朝には湖面から湯気が立ち上る幻想的な光景が見られる。観光地化され、高級旅館が多いイメージだが、手ごろな料金の宿もある。飲食店なども多いため、素泊まりでもOK。

出典:道の駅ゆふいん公式サイト

⑩鰻温泉(鹿児島県)

指宿市にある素朴な温泉地。西郷隆盛が湯治したことでも知られる。小さな火口湖である鰻池の湖畔には3軒ほどの宿と共同浴場がある。硫黄が香る本格的な源泉を楽しめる。高温の水蒸気を利用した「スメ」と呼ばれる蒸し器が名物。ネット上ではWi-Fi環境ありとの情報だが、宿はいずれも小さいので、回線速度などは要確認である。

出典:Wikipedia

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高橋一喜|温泉ライター
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