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「湯の川温泉」でワーケーションをしてきた話【食事編】

引き続き、6泊7日の北海道・湯の川温泉での「温泉ワーケーション」の模様をお伝えしたい。

最終回は滞在中の食事事情について触れておきたい。

〈前回までの記事はこちら〉

温泉ワーケーションの基本は「素泊まり」

今回の6泊7日の「温泉ワーケーション」の拠点は、湯の川温泉の小さな宿「笑 函館屋」。源泉かけ流しが楽しめる、温泉好きにもおすすめの佳宿である。

今回、私は素泊まりで滞在した。他の宿でも「湯治プラン」などで食事がついてくるケースは別にして、基本的には連泊となるので素泊まりが基本である(連泊なので宿泊費は安めに抑える必要がある)。

だが、素泊まりにすると自分で食事を確保する必要がある。まわりに飲食店がない宿を選んでしまうと、「食事難民」となる恐れもある。だが、湯の川温泉の場合、市街地に湧く温泉なので食事で困ることはない。

飲食店のほかにも、イオンなどの大型スーパー、各コンビニなどが宿から徒歩数分圏内にあり、実際にイオンやコンビニも活用させてもらった。

朝から海鮮丼と焼き立てステーキ

だが、「笑 函館屋」に宿泊するなら、ぜひ朝食は利用したい。素泊まりで宿泊しても前日までに申し出れば、朝食をつけてもらえる。

函館は「ビュッフェ戦争」が勃発しているほど、朝食に力を入れているホテルや宿が多いが、「笑 函館屋」の朝食もビュッフェスタイルだ。

全26室の宿なので品数も少ないかと思いきや、和洋さまざまな料理が並ぶ。目玉は函館自慢の海の幸。朝からイカ刺し、サーモン、まぐろ、いくらなどがずらりと並ぶ。

私はそれらの刺身を丼に盛った白米の上に盛り付けて「勝手丼」(海鮮丼)にしていただいた。一気にかき込んでしまうおいしさ。これだけでもお腹いっぱいになりそうなボリューム。

大皿に盛られた料理以外にも、料理人がその場で焼いたステーキもいただけるサービスもある。厚さはそれほどないが、柔らかくて美味。もはやこの時点で腹が苦しい・・・。

そのほかカレーやパンにも食欲をそそられるが、全部食べようとするのは無謀である。だが、連泊が基本の「温泉ワーケーション」はビュッフェとは相性がいい。「今日は和食」「今日は洋食」という具合に、自分の裁量で日替わりメニューを楽しめるからだ。実際、滞在中にほぼすべての料理をいただくことができた。

さて、肝心の料金だが、朝食を追加する場合は1800円。1800円でも十分にリーズナブルだが、今回私が利用した予約サイト「The Worke」の宿泊者は、なんと1200円の特別価格。「こんなに安くていいの?」と恐縮するレベルである。

なお、実際の朝食の様子は、宿の動画が参考になる。

「温泉ワーケーション」と相性がよいビュッフェ

朝食ビュッフェを利用した人なら経験があると思うが、控えめに食べたつもりでも、しばらくお腹が空かない。

通常の旅行だと、昼ご飯や夜ご飯に響くので、あまり朝食ビュッフェは選ばないのだが、連泊が「温泉ワーケーション」の場合は、「腹持ちがいい」とポジティブにとらえられる。

実際、「笑」の朝食ビュッフェを食べた日は、夕方になるまでお腹が空かなかった。おまけに宿のラウンジでフリーのシャンパンやソフトクリームに手を出すと、もはや空腹を感じない。そのため「昼は抜き、夕食も軽め」というパターンが多くなった。そのぶん食費が浮くので、そういう意味でも1200円の料金は価値が高い。

外食も「温泉ワーケーション」の愉しみ

一方で、地元のお店にふらっと立ち寄って地元の味に舌鼓を打つのも旅の醍醐味のひとつ。

私も直感を頼りに湯の川の温泉街で外食したが、最も気に入ったのが定食屋の「葵食堂」。

地元の人が利用する庶民的なお店だけあって料金も良心的。刺身定食(1200円)は大満足だった。刺身の鮮度と量もすばらしく、東京で同じ定食を食べたら2000円以上の値付けとなるだろう。ごちそうさまでした。

葵食堂の刺身定食

以上、湯の川温泉での「温泉ワーケーション」の食事情を振り返ったが、個人的には大満足だった。

今回実感したのは、宿で朝食をつけると食事を調達する手間が省けて、食の満足度が上がること。そして、温泉ワーケーションとビュッフェは相性がよいこと。

「食」は、温泉ワーケーションの充実度を左右する大事なファクターであることをあらためて認識する旅となった。

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高橋一喜|温泉ライター
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