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トルコ旅行記⑥_トロイ遺跡?神話?


イスタンブールを離れてトロイへ

(トルコ旅行を経て、ヨーロッパの歴史に興味を持ち始めたところで、タイミング良く発売した「キングダムカム・デリバランス II」という中世ボヘミアが舞台のゲームを始めてしまったばかりに、前回の投稿から大分開いてしまいました。)

二日間お世話になったヒルトンをチェックアウトし、専用バスに乗りトロイへ向かいます。
約330km、約5時間半のバス移動。
お尻ーーー!!!死ぬなー!!!!!

ガソリンスタンドあくび犬

トロイ遺跡その前に

「トロイの木馬」って単語だけは聞き覚えがあるけど、それ以外の知識が全くなかったトロイ。
なので、この記事を書くために色々調べていたんですけど、もうなんかスケールがデカすぎて記事がまとまらなくなっちゃったよ!
自分用のメモも兼ねて順に書いていきます。間違っていたらごめんなさい。

※知識ある方や写真だけ見たい方は飛ばしてね!

さて、まずはこの人の紹介から。

叙事詩人ホメロス

紀元前8世紀にホメロスという叙事詩人がいた。
ただ、20世紀には実在していなかった説も出てきて、実際のところは分からないらしい。

「叙事詩」とは
歴史上の人物や出来事などを壮大なスケールで書いた長編の詩。内容は、神話・伝説・事件・英雄の事跡などであることが多い。

叙事詩は小説ともまたちょっと違うらしいけど、私は長編の小説みたいなものとして捉えるようにしました(調べ物の終わりが見えなくなるので)

ホメロス作・叙事詩「イリアス」

叙事詩「イリアス」は10年間に及ぶ「トロイア戦争」の10年目の51日間が語られている。

ではその「トロイア戦争」が起きた原因は——

全知全能の神ゼウスは増えすぎた地上の人間を減らしたかった。
減らすには戦争を起こすのが一番いい。
ただ、どうやって戦争を起こすか…。
ゼウスは、自分が開いた、海の女神テティスと人間の男ペレウスの結婚式を利用した。
大勢の神々が招待されたが、不和と争いの女神エリスだけには招待が届かないように仕組んだ。
そのため女神エリスは怒り、黄金の林檎を結婚式の宴会の中へ投げ込んだ。
その黄金の林檎には「最も美しい女神に」という文字が刻まれていた。

「この黄金の林檎には自分が相応しい!」と主張した女神が三人いた。
一人目のヘラ。神々の女王で最高位の女神。
二人目はアテナ。戦いと知恵の女神。
三人目はアフロディーテ。愛と美と性の女神。

三人はお互いに譲らず、簡単に治まりそうもなかった。
そこでゼウスは仲裁するために、公平に第三者に選んでもらおうと、トロイア王の息子で現在は羊飼いしているパリスを選出した。

そして女神たちは自分を選んでもらおうと、様々な賄賂でパリスを買収しようとした。
ヘラは「世界の王者の座」を、
アテナは「すべての戦いの勝利」を、
アフロディーテは「最も美しい女性」を、与えると。

そしてパリスはアフロディーテを選んだ。
だが、アフロディーテに約束された「最も美しい女性」というのは、既にスパルタ王の妻になっていた「ヘレネ」だった。
パリスはヘレネを誘拐し、これが原因でトロイア戦争が始まった——。

この叙事詩のあらすじを検索したときは「トロイア戦争」って実際にあるものかと思ってたんです。
そしたら登場人物に「全知全能の神ゼウス」の文字があったので、え?神?ゼウス?あ、これ実話じゃないんだ?と一旦混乱しました。
ギリシャ神話のこと何も知らなかったよ私。

トロイアとイリオスって何?

調べると「トロイア」と「イリオス」って単語が出てくるけど、どうやら同じ場所らしい。なんでや。
どうやら、現在はトロイ遺跡として知られている場所に、昔存在していた国があり「ダルダノス」と呼ばれていた。
その後、ダルダノス王の孫のトロースが「トロイア」と名称を変更、
そのトロースの子供イーロスが「イリオス」と名称を変更したそう。
名称変更多過ぎ!ややこしいよ!

神話だけど神話じゃなかったー!?

19世紀、考古学が発展すると色々な人がこの叙事詩に書かれていることは実際にあったのでは?と疑い始めた。
一部の人は神話の背後には、本当に戦争が起きていて、それが起こった場所、神話都市トロイがあるはずだと信じていた。

アマチュア考古学者のフランク・カルバートもそのことを信じていた。
地質学者のチャールズ・マクラーレンと出会い、彼らはトルコ西部にあるヒサルルクの丘が神話都市トロイの場所だと信じていた。
しかし、彼らが調べ始める前にクリミア戦争が勃発し、数年間探索が出来ない状態が続いた。

戦争が終わったあと、フランク・カルバートは待望の調査をし始めるが資金が不足してきてしまい、深い層まで発掘することが出来なかった。
そこで彼は裕福なドイツの実業家でアマチュア考古学者のハインリッヒ・シュリーマンを招待した。
彼も子供の頃から神話都市トロイは実在すると信じていた。
そしてその招待を受け、このヒサルルクの丘が神話都市トロイだろうと確信し、私財を投じて発掘を始めた。
周囲からは冷たい目で見られていたが、発掘開始から一年経った、1871年。
ついに都市の痕跡や黄金の装飾品などを発見した。

その発見からシュリーマンはこの場所がトロイであると確信して、神話のトロイア王国は実現したと発表を行った。
青銅器時代からローマ時代までの9層からなる遺跡の中で、トロイア戦争による火災の痕跡が発見され、最下層から2番目の第2都市をトロイだと推測した。
だが、後の研究や発見により、第7都市が紀元前1300年~1190年のトロイア戦争の時代だと判明した。

神話だと信じられてきたトロイ遺跡が発見されたことに世界は驚き、これにより古代ギリシャのエーゲ文明の研究が進むことになった。

ただ、当時は発掘技術が発達していなかった。
そしてシュリーマンの考古学の知識不足が重なり、発掘する際に遺跡全体にダメージを与えてしまった。
特に、後にトロイア戦争時代であると発覚した第7都市。
第2都市をトロイア戦争時代だと思っていたシュリーマンはあまり重要視せずに掘ってしまっていたため、現代において検証が難しくなってしまった。

以上、トロイ遺跡について調べたことメモでした。
膨大すぎ!!!!!
やっぱりこれも行く前に勉強してたらもっと楽しかっただろうなぁとつくづく思いました。

お待たせしましたトロイ遺跡

前述した通り、事前に何も調べてなかったのでひたすら写真バシバシ撮ってただけです。
何も知らなかったけど、大昔ここに人が住んでいたんだな、その地に今自分が立っているんだなと思うととてもワクワクしました。
ここからはひたすら撮った写真を載せます。
説明が書いてある立て看板も撮れるだけ撮ったけど英語だからまだちゃんと翻訳してないんだよね~いずれ読まなきゃ。

もちろんトロイ遺跡にも犬
最初に少しだけ観光に付いてきた
ずっと付いてきていいんだよ
WILUSA(ウィルサ)はギリシャ語でトロイの意味
異なった時代に作られた塀が並んでいる
よく見ると左と右で石の形や積み方が違う
遺跡の高いところから見た景色
壮大~
確か発見されたレンガ?がかなり焼かれたもので
それにより当時大火災が起きたのだろうと考えられいる
ってガイドさんが言ってた
この辺のレンガはその大火災の説明のために
あとから作られたものらしい
こんな感じで違う時代の遺跡が9層に重なっている
どういうこと?すごいね
拡大すると見える小さな看板
その看板に書いてあるローマ数字がそれぞれの時代の層を表している
ほんとにめっちゃ重なってたんだね
これは何…と思ってあとから調べたけど結局出てこず、何…のまま
何………?
なんか急な鳥ちゃんで可愛い~となった
昔に彫られたものなんだな…すごいな…
帰りにまた会えました

トロイの木馬

トロイ遺跡の入口にあるトロイの木馬のレプリカ
中に入ることも出来る

トロイア戦争は神話上のものだと思われてきたけど、後の研究により、実際にあったことなのかもしれないという話だけれど。
では実際にトロイの木馬は存在していたのか?

トロイの木馬は、ギリシャ軍がトロイア王国に攻め込んだトロイア戦争の際、ギリシャ軍の作戦のために作られた巨大な木馬。
勝利の戦利品としてトロイア兵によって城内に運ばれたトロイの木馬。
その木馬の中にはギリシャ軍の少数精鋭身を潜めていた。
木馬に乗って城内に入り込んだギリシャ兵が城門を開き、待機していた仲間を引き入れてトロイア王国を壊滅に追い込んだ。

実は記事の初めの方に書いた「イリアス」にはトロイの木馬は登場しておらず、別の叙事詩に書かれているとのこと。
だけど実在したという証拠は見つかっていないらしい。
トロイア王国では大火災が起きたので、存在していたとしても燃え尽きてしまって証拠を探すのは難しいだろうと…。
しかもシュリーマンがのちに重要な部分になる遺跡の部分をほとんど削り取ってしまってるから希望は見えなさそうですね…。

おまけ

トロイ遺跡関連でめちゃくちゃ書いてしまった故に追いやられてしまった写真たちです。
お昼ご飯はトロイへ向かうまでの間に、小さなホテルのレストランで用意されていたものを食べました。

多分茄子だった
左上のパスタと米の炊き込みご飯(?)みたいなのよく出た
シロップジョビジョバスイーツ再登場
どこのレストランでもこのEFESってビールが出てくる
美味しかった~!
突然の重機
松ぼっくり

次回予告

大分時間が開いてしまったけどなんとかトロイ編書き切れました。
トロイ遺跡を見た後はエーゲ海沿いのホテルへ向かったのですがそこがもう猫天国だったので、次回はそこら辺の話になるかと思います。
こんなめちゃくちゃな長文を読んで頂きありがとうございました!
また次回!

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