仮想空間
雲に隠れ
月光を避け
ひとり、静かに生きる
夢見たその空想が
空回りすることがないように
ゆっくり、ゆらゆら近づいて
まるで触れていないかのように
繊細に
ゆるやかに
その手をにぎれば
ほんのちょっと、見えないくらいすこしでも
夢をみることができるでしょうか
花を想いながら
風を聴くように
星を唄いながら
月を呼ぶように
わたしはわたしを
染め上げる
揺れる橋を渡る
落ちないように、慎重に
その胸の高鳴りがおさまったら
透明の花が咲いた庭で
ひこうき雲を眺めながら
白いドレスと
青い紅茶と
甘い幻想を纏おうかしら
そんな空間があれば、どれほどわたしは