ランデブー
「いつもの場所で待ち合わせよう」
今日はとっておきの日、とくべつな日
せまい空間を抜け出して
太陽がいちばん眩しくて熱い時間
これからのすべての季節に
すべての唐突な絶望に
飽き飽きしてしまう日が来たって
君にだけは死んでも飽きたくないから
眺めのいい電車に乗ろう
どこまでだって乗り継いで
ほかの人たちは知らない
ほかの人たちには分からない
秘密の森へ出かけよう
だからほんのちょっと、すこしだけ
呆れないで待っていて
ちゃんと上手くいくからね
放課後にひとときの春を詰め込んで
見慣れた場所で待ち合わせよう
これが夢だとしても
星浮かぶ瞳 "とくべつ"を知っている
いつも半分たりないから
今日こそは半分たりたいから
君を連れて真夏のなかへ飛び込む
でも君がいないとまた同じで
半分たりなくなってしまう
だから一緒に長い夢をみよう
君の仲間だ
「味方と仲間は違うと思うんだ」
そう伝えようとしていたんだよ
まだ君が知らないとくべつを知ってるよ
君にだけは死んでも呆れられたくないから
縛りつけるものを切り離して
聞きたくない音が聞こえるときは耳を塞いで
見たくない鏡は大きなベールで隠して
それからランデブーを計画しよう
太陽とふたりだけが知ってるランデブーを
君に教えたい"とくべつ"があるランデブーを
だから一緒に長い夢をみよう
変わらない君の仲間さ
ふたりきらめくその目が合ったら
見慣れたあの場所まで、走り出せ