飲食店大進化論Ⅱ投稿集202303
【2023年3月分Twitter履歴】
5G通信で可能になったWeb3.0はコロナによるリアル現実とネット領域の融合を先に進め、ブロックチェーンの登場で可能になったデジタル所有権がWebサービスの大衆化を進める。今まで成立し得なかった社会構造の大変革期にあって飲食店は浸食されるリアル社会の側から飛び出す必要がある。
Web3.0ではネット上のあらゆるデータに対して所有権を設定することが可能だ。一般人がデジタルデータの所有者になり利用するだけではなく売ったり貸したり預けたりで金銭的対価を自分のものにできる。 飲食であれば店を核にコミュニティが生まれ新たな経済圏を生み出す力を秘めている。
Web1.0は飲食店がホームページで店の案内をできるようになったRead(読む)の時代。Web2.0はSNSによってお客様と双方向のやり取りができるようになったWrite(書く)の時代。今のWeb3.0はネット上の権利をOwn(所有)する時代。デジタル資産化された権利が飲食店とお客様の関わり方を変える。
スマホ中心のWeb2.0は特定企業への情報集中を招いたがブロックチェーンを活用したWeb3.0で非中央集権的な分散型インターネットが実現する。 Web2.0の上にWeb3.0が覆いかぶさるカタチなので、培ってきたネットノウハウはWeb3.0に生かされる。飲食店はWeb2.0でできる事を進めておきたい。
昨年あたりから背徳グルメが気になり始めた。生クリームたっぷりのマリトッツォやバターとチーズたっぷりのマヌルパンが代表格だが最近は痛風鍋,通風丼や背脂にんにくマシマシ鍋なども普通に見かけるようになっている。終らないコロナ禍のストレス発散なのかガッツリ系食の動向に注目。
飲食業が将来も発展していくためには他者依存せずに自立する必要がある。コロナ禍の協力金慣れでふぬけ状態になりビジネスモデルの改革を怠ってきた店には厳しい現実が待ち受けているだろう。 今の飲食にとって自立とは依存先を増やすことに他ならない。店のビジョンを見つめ直したい。
日々節約を迫られる生活で外食機会が減少している昨今だが、その一方で飲食店でプチ贅沢を楽しむお客様が増えている。 普段は外食費用を抑えているから非日常感を楽しむ特別な外食には奮発してお金をかけても惜しくないというのだ。時代に求められる料飲ニーズをつかみ期待に応えたい。
日本の飲食店は欧米の富裕層を知らなすぎる。 根本を間違えると残念なサービスになる。
外食する人が減った時代に店数を増やしても儲からない。巣ごもり生活でトキ消費のオンライン化が進みイミ消費の時代に突入しているから飲食店には共鳴できる要素が求められている。 提供する料飲内容(プロダクト)よりもお客様の気持ちに寄り添える感性(プログレス)の方が重要になった。
飲食店は食事を提供するショップビジネスから食事に寄り添うソリューションビジネスに脱皮する必要がある。 調理人は作りやすい料理に固執するのではなく飲食店が果たすべきビジネスの本質を追求するべきだろう。キッチンは求められる料理に特化してお客様に提供する場の拡大を目指す。
マスアプローチからパーソナライズサービスへ移行しつつある。個人別の皮膚成分に合わせた化粧品や骨格に合わせた箸が生まれ、尿検査をもとに最適なサプリを組み合わせ提供するサービスがある。 飲食でも常連客の多い店は個別のメニュー提案を仕組み化したい。裏メニューでもいいから。
お客様が部材の好みを選択できるセル生産方式の注文方法をBTOという。バンズにパティと野菜を挟むハンバーガーが例として分かりやすいのだが、パティは大豆ミートなどに変えられバンズはクロワッサンやマフィンなど更にはライスやレタスや肉バンズへとパーソナライズの可能性が広がる。
IN-N-OUTバーガーは表向きバーガーとチーズバーガーとダブルバーガーしかなくシンプルだが、裏メニューがあって増し増しの3×3や4×4とかレタスバンズのプロテインスタイルが用意されており、フライドポテトには炒め玉ねぎとチーズがけのアニマルスタイルなど知る人ぞ知るを持っている。
コロナ禍には飲食店の発展性に気づかせてくれた側面があると思う。 客数前年比9割減などという異常事態を体験して飲食店を構成していた料飲メニュー×スタッフサービス×イートイン環境の3要素がバラバラに動き始めたからだ。今まで築いてきた飲食店ビジネスの輪郭がうすれてきている。
飲食業は店内客席で食事提供するアナログサービスという認識から脱却したい。 押し寄せるデジタル化の波で生活様式が変わっているから従来よりの飲食店運営では物足りないところが増えてくる。求められる飲食店のカタチが変わろうとしているのだ。何をすべきか今が知恵の絞りどころだ。
場の拡大事例で個人的に気になっている飲食店はGRILL POT HOUSEだ。ラボとマルシェを併設したカラダが喜ぶ美味しい鉄板洋食や焼肉、鍋などが楽しめるレストランというコンセプト。惚れた⾷材に閃いたら必ず形にしてみせますというフードラボと物販のヘルシーマルシェに力を入れている。
デジタル先進国は既に消費行動の大半がスマホアプリで行われ、以前は不可能だったオフラインでのリアル行動がオンラインデータとして活用できるようになっている。だから店でやれることが変わった。 Web3.0が産業革命に匹敵することを自覚して飲食店はもっと賢くならなければならない。
コロナ禍をへて飲食店には過去に固執しない柔軟発想での挑戦が求められている。 店舗運営にWeb3.0で生まれる新しいサービスを上手に取り入れられるか、自らを最新のテクノロジーにコンバージエンスさせてハイテク企業として生まれ変わらせることができるかを考えるべき段階に来ている。
5Gで発展するメタバースはデジタル空間の経済圏を拡大させるから、リアルな店舗事業の役割を後退させてしまうだろう。 Web3.0の本質は美味しい料理を作って店で食べさせることよりも、お客様の食生活に寄り添って利用価値を提供し続けることにある。飲食店運営のあり方が問われている。
コロナ禍が現実世界でのアナログ生活とネット活用のデジタル生活を融合させており、5Gを背景に一部のプラットフォームに独占されたWeb2.0から開かれたデジタル空間のWeb3.0へと切り変わろうとしている。 デジタルでありながらリアル同様の価値を持つデジタルアセットが飲食店を変える。
外食が激減してもお客様に支持された推しの店は強かった。コロナ禍ほど人間的なつながりが渇望される時代はなかったから客と店の関係性が変化している。 デジタルの力を借りて集客は巻き網漁から一本釣り漁へ、店づくりは触れ合い重視で価値観を共にするファン層をコミュニティ化する。
売れない時代に大事なのは店に共感して継続来店してくれるパーパスドリブンのストック客だ。 過去の飲食店が重視してきたのは評判に惹かれてやって来るバリュードリブンのフロー客だった。だから目立つ立地や業態の開発を競ってきている。客数より客質、便利さよりも必要性を考えたい。
飲食店のクラウドファンディングは緊急事態宣言後の時短対策で活用が増えた。 当初はひいき客に運転資金をお願いするところが多かったが、次第に影響の長期化を見据えて新たなビジネスを展開するための資金集めに変化している。寄付目的から返礼品の購入へ、更に事業支援が多くなった。
昨年あたりからクラウドファンディングをうまく活用した会員制レストランのオープンが目立っている。準備資金援助の見返りとして会員になってもらうので資金調達と安定集客に魅力がある。これから増えそうなNFTレストランも方向性は一緒だ。飲食店は仕組みで勝負する時代になっている。
NFTレストランは米国のフライフィッシュクラブ開発が基本イメージ。 メンバーシップはNFTで購入されトークンで所有される。2021年会員権を販売し初動資金に。22年に用地取得23年末の開店を目指す。準備中に会員交流をしかけイベントやグッズで盛り上げている。
相次いで東京都心にスピークイージーな秘密の会員制バーが生まれている。スピークイージーは禁酒法下の米国でこっそり酒を密売した店舗の事。 恵比寿のカフェには謎解きできた人しか入れないバーがあり、他にもチョコレート店の奥やコインロッカーの裏にバーの隠し入口があったりする。
以前からラグジュアリーホテルでルーフトップバーの増える兆しがあった。屋上ビアガーデンとは異なる高級感が売りで特別客にしか解放しない場合もある。 コロナ禍をへてセミオープンテラスでルーフトップバーを営業する飲食店が目立ち始めている。贅沢な時間の演出は高付加価値を生む。
これまでは客席稼働率で売上計画を立ててきた。多売を前提に客席数×満席率×回転率で客数を算出し目標額を設定する。 だから集客にがんばったし店内サービスにも努力してきた。その結果飲食業はキツイ仕事の代名詞になり物価高を吸収できなくなっている。今は格上げを考えるときだろう。
鶴巻温泉陣屋は倒産危機の時に現状打破策として料理の刷新から始めた。徹底した食材や演出へのこだわりで付加価値をあげ一気に客単価を引き上げ、更には稼働率重視の考えを改めて閑散曜日を休みとし週半分繁忙日のみの営業に切り替えている。高級化でV字回復した例として参考にしたい。
https://foodnews.jp/archives/110071
ダン・ケネディがバーガーキングはマーケティングで本質的な問題を抱えていると言っているけれど 社運をかけて発売したというビックベットを見てなるほどと思う。 ファストフードに求められる肝心なことは何だろう。
売上目標を達成するために料飲メニューを何品売らなければいけないから来店客が何人必要になると考えている限りは飲食業に発展はない。70万円稼ぐために700円メニューを1000個売る必要があると考えるのをやめ、1万円のメニューを生み出して70個売ればサスティナブルだと発想を変える。
価格とは格に値する事。無償提供すればタダで食べたい格の人が集まって来るし高額の食事は金額以上の魅力を求める格の人が集まって来る。 飲食店は価を高めれば格の高いお客様が集まるし格を高めれば価が上がっていく。現状維持の中途半端な値上げではなく大胆な値上げが突破口になる。
飲食店がみんなで我慢くらべの状況から抜け出して大胆に値上げするためには高額でも客離れしない付加価値を生み出せるかという話になるが、それ以上に必要な価値を・必要な人に届けて・必要な変化を生み出す仕組みづくりが重要だ。 料理がうまいだけではやっていけないを肝に銘じたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?