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Genesys Cloudでキャンペーンの架電をコールルールで自動制御する方法

キャンペーンで対応したインタラクションのラップアップコードに応じて、架電を自動制御したいと思ったことはありませんか?
手動で連絡先リストを更新する方法では時間がかかり、ミスも起こりやすいため、パフォーマンスの低下につながります。

そんな課題を解決するのが、「コールルールセット」の活用です!
この記事では、コールルールセットを利用してキャンペーンの自動化を実現する方法を解説します。



コールルールとは?

コールルールは、Genesys Cloudのアウトバウンドキャンペーンで利用できる機能で、特定の条件に基づいて架電の制御を自動化するものです。
ラップアップコードや通話結果に応じて、次のアクションを自動的に実行できます。

コールルールでできることの例

  • 「留守番電話」に分類された連絡先に、30分後に再架電する

  • 「顧客不在」の場合、翌日に再架電する

  • 「成功」となった顧客には、それ以上架電しない


コールルールセットの作成方法

キャンペーンでコールルールを活用するには、以下の手順を実行します。

1. コールルールセットを作成

  1. [管理] → [アウトバウンド] → [コールルール] に移動します。

  2. 新しいコールルールセット」をクリックし、名前を入力して作成します。

    • : 「アナキコンタクトセンター」

コールルールセット

2. ルールを追加する

ルールセット内に、具体的な条件とアクションを設定します。
例では、通話後の判定でコールバックする流れになるので、
カテゴリは、ラップアップを選択します。

2-1. 条件を設定する

「条件」タブで、ルールが適用される基準を定義します。

  • ラップアップコード:
    特定のラップアップコード(例: 「留守番電話」「顧客不在」など)に基づいてアクションを適用します。

    • : ラップアップコードが「留守番電話」の場合

2-2. アクションを設定する

「アクション」タブで、条件に一致した場合に実行する処理を設定します。

  • コールバックのスケジュール:
    今回の通話からの経過時間を基準に制御します。

    • : 今回の架電から30分経過してからコールバック

ラップアップルール

3. ルールセットをキャンペーンに適用する

  1. [管理] → [アウトバウンド] → [キャンペーン管理] に移動します。

  2. 対象のキャンペーンを選択し、「コールルールセット」セクションに進みます。

  3. 先ほど作成したコールルールセットを選択し、保存します。

キャンペーンにルールセットを設定

これで、キャンペーン実行中にコールルールが自動で適用されます!


なぜコールルールを使うべきなのか?

1. 時間の節約

手動で連絡先リストを更新する作業を削減でき、運用効率が向上します。

2. ミスの防止

自動化された処理により、手作業での入力ミスや設定ミスを防ぎます。

3. パフォーマンスの向上

適切なタイミングで再架電を行うことで、顧客応答率の向上が期待できます。


Genesys Cloudの「コールルール」には事前ルールとラップアップルールという2つのタイプがあります。
それぞれの違いについて、以下で詳しく説明します。


1. 事前ルール

概要

事前ルール(Pre-call Rules)は、発信が行われる前に適用される条件やアクションを定義するルールです。キャンペーンの効率を高めたり、特定の条件を満たすコールを制御したりする目的で使用されます。

主な用途

  • 特定の番号に発信を禁止
    例: ブラックリストに登録された番号や特定地域の番号への発信を防ぐ。

  • 発信タイミングの制御
    例: 営業時間外や特定の日時には発信しないよう設定。

  • リストフィルタリング
    例: リストに登録されているデータの中から、一定の条件を満たした顧客のみに発信。

特徴

  • 発信前に適用されるため、不必要なコールを削減できる。

  • 発信制限やフィルタリングを細かく設定可能。


2. ラップアップルール

概要

ラップアップルール(Wrap-up Rules)は、通話終了後の処理に基づいて適用される条件やアクションを定義するルールです。コール結果に応じて後続の処理を自動化する目的で使用されます。

主な用途

  • 次回の発信スケジュールの設定
    例: 通話が不在応答の場合、一定時間後に再発信する。

  • 架電対象外のフラグセット
    例: 話中や無効な番号が判明した場合、リストから自動削除する。
    ※事前ルールとの組み合わせが必要です

  • 結果に基づくアクション
    例: ラップアップコード(例: 「成功」「不在」「番号変更」など)に応じて異なる処理を実行。

特徴

  • 通話結果を元に後続の処理を自動化できる。

  • エージェントやキャンペーン管理者の負担を軽減。

事前ルールとラップアップルールの違い

併用のメリット

  • 事前ルールで無駄な発信を防ぎ、コストと時間を削減
    例: 明らかに無効な番号や非効率な条件のコールを制御。

  • ラップアップルールで通話後の処理を効率化
    例: 成功したコールをリストから除外し、不在応答や再コールが必要なケースのみ効率的に処理。


1. ラップアップコードの整理

ラップアップコードはコールルールの条件設定に重要です。事前にラップアップコードを整理し、分かりやすい名称で管理しましょう。

2. 再架電タイミングの最適化

再架電のタイミングを適切に設定することで、顧客が応答しやすい時間帯に架電できます。

3. 過剰な架電を避ける

条件に「連絡試行回数」や「キャンペーンから除外」の設定を追加することで、顧客に不快感を与えないよう配慮できます。


まとめ

💡 コールルールセットを使うポイント
条件を設定: ラップアップコードや連絡試行回数に基づいて動作を指定
アクションを設定: 再架電や連絡先リストからの除外を自動化
キャンペーンに適用: 作成したルールセットをキャンペーンで活用

これにより、Genesys Cloudのアウトバウンドキャンペーンをより効率的に運用できます。コールルールの力で、手動作業から解放され、パフォーマンスを大幅に向上させましょう!


関連リソース(公式ドキュメント)

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参考動画


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