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Genesys Cloud APIとデータアクションの世界

Genesys Cloud APIとデータアクションの活用法

現代のコンタクトセンター運営には、効率性と柔軟性が欠かせません。Genesys Cloudは、豊富なAPIとデータアクション機能を活用することで、顧客対応や業務プロセスを一層強力に支援します。
この記事では、Genesys Cloud APIと、業務自動化やシステム統合に欠かせないGenesys Cloud Data Action および Web Service Data Action についてわかりやすく説明します。



APIとは?

まず、API(Application Programming Interface)とは、異なるソフトウェアやシステムが相互に通信し、データをやり取りするためのインターフェースです。簡単に言えば、APIはシステム同士が会話をするための「共通言語」のようなものです。

Genesys Cloud API を使うと、Genesys Cloud の機能を外部システムやツールと統合したり、カスタマイズすることができます。例えば、顧客の通話履歴や対応状況を外部システムから直接確認することもでき、柔軟な業務運用が可能になります。


Genesys Cloud Data Actionとは?

Genesys Cloud Data Action は、Genesys Cloud内部のデータにアクセスしたり、操作したりするためのAPI機能を簡単に利用できる仕組みです。
例えば、顧客の通話履歴やサポートチケット情報などのデータをリアルタイムで取得し、必要に応じてそのデータを処理することが可能です。

では、「どこから」Data Actionを利用できるのか?

Genesys Cloud Data Action は、内部および外部から利用でき、これによりさまざまな業務の自動化やデータ連携が実現します。

1. 内部からの利用

主に Architect というフロー作成ツールから利用されます。Architectを使うと、コンタクトセンターの自動化フロー(例えば、IVRフロー)内でデータアクションを呼び出し、顧客情報をリアルタイムで取得したり、データを処理することができます。

・IVRフローの例:顧客が電話をかけた際に、顧客IDを入力すると、Data Actionを使ってそのIDに基づく顧客の過去の購買履歴やサポート履歴を自動的に取得し、エージェントに表示します。

・エージェント支援:顧客が通話を開始した瞬間に、その顧客のデータを自動的に画面に表示し、迅速な対応ができるように設定可能です。

2. 外部からの利用

Genesys Cloud Data Action は、外部システムからも利用することが可能です。これにより、外部のCRMや業務システムと連携し、データを交換したり、自動化フローを構築することができます。

・CRMとの統合:外部のCRMシステムから顧客データを取得し、その情報を基にGenesys Cloudで顧客対応を行います。これにより、異なるシステムがシームレスに連携し、顧客情報が一元管理されます。
・ダッシュボードとの統合:ビジネスインテリジェンスツールを利用し、リアルタイムのコンタクトセンターデータをダッシュボードに表示することで、データドリブンな意思決定をサポートします。


Web Service Data Actionとは?

Web Service Data Action は、Genesys Cloud外部のAPIを利用して、外部のシステムやサービスとデータをやり取りするための機能です。例えば、他のWebサービスやアプリケーションと連携する場合に非常に便利です。外部システムのAPIを使って必要なデータを取得したり、外部にデータを送信したりする際に活用されます。

・外部システムとのデータ連携:例えば、外部のCRMやERPシステムからデータを取得し、Genesys Cloudのワークフローに反映させることができます。これにより、異なるシステム間でのデータ共有がスムーズに行えます。
・通知の自動化:顧客が問い合わせフォームを送信すると、外部の通知システムに自動でデータを送り、エージェントにすぐに通知が届くように設定することができます。これにより、即時対応が可能になります。

API情報はサービス側から提供される

重要なのは、Web Service Data Action を活用する際に必要なAPI情報は、利用する外部システムやサービス側から提供される点です。たとえば、外部のCRMやERP、その他のWebサービスが持つAPIのエンドポイント認証情報利用可能なメソッド(GET、POSTなど)が必要です。これらの情報は、使用したいサービスのドキュメントや開発者向けのリソースで提供されており、これに基づいてWeb Service Data Actionを設定します。

・エンドポイント:APIにアクセスするためのURL。
・メソッド:APIが提供する操作(例えば、データを取得するためのGETや、データを更新するためのPOSTなど)。
・認証:APIを使用する際に必要な認証情報(例えばAPIキーやOAuthトークン)。

したがって、Web Service Data Actionを利用する際には、外部サービスのAPIの詳細な仕様をしっかりと確認する必要があります。この情報を元に、Genesys Cloudと外部サービスのデータ連携をスムーズに実現できます。


データアクションの活用メリット

Genesys Cloud Data ActionWeb Service Data Actionを活用することで、次のような利点が得られます:

1. 業務の自動化

   毎日行うルーチン作業を自動化することで、エージェントの手間を省き、対応スピードを向上させます。例えば、顧客の過去の通話履歴やサポート履歴を自動的に引き出してエージェントに提示することで、対応がより迅速に行えます。

2. データのリアルタイム取得

   データアクションを使えば、必要なデータを即座に取得し、顧客対応の精度を上げることができます。リアルタイムでの情報取得により、顧客を待たせることなくスムーズな対応が可能です。

3. システム統合による効率化

   内部だけでなく外部システムとも連携することで、さまざまな業務を一元的に管理できます。これにより、顧客情報の整合性を保ちながら、より効率的に業務を進めることができます。


まとめ

Genesys Cloud APIデータアクションは、コンタクトセンターの業務を自動化し、他システムとの連携を可能にする強力なツールです。内部からはArchitectなどを通じてデータを活用し、外部からは他のシステムとのデータ共有をスムーズに行うことができ、業務効率化と顧客満足度の向上に大きく貢献します。

これらのツールを活用することで、Genesys Cloudをあなたの組織の特定ニーズに合わせた「便利なパーソナルアシスタント」に変えることができるでしょう。内部と外部、どちらからでもアクセスできるGenesys Cloudの柔軟性を存分に活用して、顧客対応を一層スムーズにしましょう!

具体的な例をご覧になりたい方は、↓の記事をご覧ください。




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